夏の夜空を彩る星々のなかでも、ひときわ目を引くのがこと座のベガ(おり姫星)です。空のきれいなところなら、ぼんやりと見える天の川の対岸にわし座の1等星アルタイル(ひこ星)がすぐに見つかります。この七夕星と三角形をつくる1等星がはくちょう座のデネブです。
デネブには「しっぽ」という意味があります。他のいくつかの星座にもデネブと呼ばれる星があります。しかし 1等星の立派なしっぽがあるのははくちょう座だけです。
天の川は安城市内から見ることは難しいでしょう。でも夏の大三角なら簡単に見つけられます。はくちょう座を横切り七夕星の間を流れる天の川を思い浮かべてみてはいかがでしょうか。
伊勢神にて16mm魚眼レンズで5月2日に撮影
双眼鏡の使い方  
 双眼鏡には2種類のピントの合わせ方があります。中央のリングで両目のピントが動くもの(CF)、片目ずつピントを合わせるタイプのもの(IF)、の2種類です。
 両目のピントが一度で合わせられるCFタイプは便利ですが、正しい使い方で左右の視力の差を合わせないと、天体観測では威力を発揮できません。
 三脚に固定できれば更に良いです。肉眼より星の色がよく分かったり、月の模様やメシエ天体も見ることができます。
注意:絶対に太陽を見てはいけません!
CFタイプの双眼鏡の使い方
1.右目を閉じて@を回して左目にピントを合わせます。
2.次に左目を閉じてAを回して回して右目にピントを合わせます。
3.これで左右の目にピントが合いました。
4.見る物の距離が変わっても@だけ回せば左右の目にピントが合います。
M16、M17、M20、M8・・・  
今回の番組中、やたらと登場するM○○、このナンバーって何でしょうか?このMはメシエのMです。
フランスの彗星捜索家シャルル・メシエ(1730年-1817年)はパリの天文台で熱心に彗星探しをしていました。そんな時、ぼんやりとして彗星と間違いやすい星雲、星団の詳しい位置をまとめてカタログをつくりました。それがメシエカタログです。
その中に登録されているメシエ天体には番号が付けられました。メシエ(Messier)の頭文字をとってM1〜M110まであります。
天の川と散光星雲、散開星団  
 肉眼ではぼんやりとした天の川も双眼鏡を通して見ると星の大集団であることを実感します。また天の川は双眼鏡で楽しめる天体の宝庫です。赤く写っているのは散光星雲で星の製造工場です。今もたくさんの星が誕生しています。この赤い色は人の目には感じない波長なので実際には白っぽく見えます。
 散光星雲で生まれた若い星の集団が宇宙に散っていこうとしている姿が散開星団です。
 ガスの塊の中で星が生まれて輝きはじめると散光星雲になり、たくさんの星が生まれガスを吹き飛ばして宇宙に散っていく姿は散開星団として双眼鏡でも見ることができます。
茶臼山にて120mmレンズで撮影
イベントのおしらせ
 
プラネタリウム制作室より
 
 西暦2009年の今年は世界的な天文イヤーで、その名も「世界天文年」といいます。そんなの初耳だぞ?と思う方や、何が天文年なの?と疑問に思う方も多いでしょうね。
有名なイタリアの天文学者ガリレオ=ガリレイが、宇宙に望遠鏡を向けてからちょうど400年、この記念すべき節目の年が今年2009年。今回の夏番組も、そんな世界天文年を親しんでもらうための番組です。一見堅苦しそうなテーマですが、文化センターオリジナルキャラクターのプラネ太郎たちと一緒に、世界天文年について楽しく学んでみませんか?
 400年前、ガリレオが見上げた夜空と変わらぬ現在の空。400年前と変わってないんだな、と思うとなんだかワクワクしてきます。今夜はいつもと見方を変えて、いつもの夜空を見上げてください!何か、面白いもの、見つかるかもしれませんよ? 
担当:鈴木
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