愛知県碧南市 どんなときも毘沙門さんと共に生きていく棚尾の街を訪ねる
<毘沙門さん、酒、鉄工業がキーワード。志貴の庄として古くから発達し、美術工芸家・藤井達吉生誕の地として、文化・芸術に造詣が深い人々の住む街。複雑に入り組んだ路地は往時の雰囲気そのままに歴史探検気分を味わう> 碧南市の南東部に位置し、昔は大浜の一部であった棚尾。半径300メートルの丸い台地、北東に続く東浦を擁した事から、”棚に尾がついたよう”ということで棚尾と呼ばれるようになる。 大浜からは、寛永2年(1625)頃より分離し、棚尾村となる。東浦、中山、飛地である西山・東山を枝郷としていた。 大正13年(1924)に町制を施行して棚尾町となり、昭和23年(1948)に大浜・新川・旭と共に碧南市を形成する。 古くは志貴左衛門藤原周亮が仁寿元年(851)に荘司としてこの地を治め、建久年間(1190~1199)には熊谷若狭守直氏が地頭として住んでいた。 産業としては、八柱神社周辺の湧水を利用し酒造業が発達し、また平岩式毛織機を発明した平岩種治郎を祖に鉄工業も盛んである。 棚尾出身の有名人は美術工芸家の藤井達吉の名が挙げられる。
<ちいさな橋>堀川に架かる最も小さい橋。乳母車が好んで通る。橋を渡った先は長田一族に由来する源氏町。■『ちいさな橋』へ
<棚尾の古い道>古き時代の名残、かつての岡崎街道。妙福寺・道標のお地蔵さんは、この道を指す。■『棚尾の古い道』へ
<棚尾の賑わい跡>旧・棚尾駅から始まる通りには賑わいの跡。この枯れた雰囲気を今こそ味わう。■『棚尾の賑わい跡』へ
<棚尾・花街の話>宵の楽しみは芸者の舞い…期待を棟にやって来る男連中で棚尾の夜は大賑わい。■『棚尾・花街の話』へ
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