コラム

所長のコラムです。

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30.ガラスは液体の絶縁材料

 ガラスは固体と考えている人が多いと思います。しかし、ガラスは液体です。

 これは古いガラス窓や鏡を見れば一目瞭然です。ガラスの上部がだんだん下に下がる結果、上部が薄くなり下部が厚くなります。このため鏡では上部は縮まって映り、下部は広がって映ります。窓では均等に光を反射しません。鏡台がアンチークかどうかはこのガラスの変形の具合を見るそうです。鏡に映る自分の顔が歪むのが本物のため鏡台としては機能しないというのは残念なことです。

 ガラスは交流電圧ではガラスの素材には関係なく良い絶縁材料です。しかし、直琉となると話は別です。通常のガラスはアルカリガラスという位ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属を非常に多く含みます。空気中の水分がアルカリガラスの表面に付着すると、この水分にガラス中のアルカリ金属が溶けだしてイオン化し電流を流します。

 アルカリ金属の分布が均一で無いと、抵抗が高いところに高い電圧が分担するようになり、場合により絶縁破壊を発生します。

 また、半導体のガラスエポキシ基板では通常直流電圧が加わるため、電極の金属が水に溶けだしガラス繊維に沿ってイオンマイグレーションが発生して導電路が形成されます。この導電路が他の電極に到達すると絶縁破壊が発生して電子回路が機能しなくなります。
このため半導体基板を含め直流が加わるところにはEガラスやクリスタルガラスなどのアルカリ金属を含まないガラスを使用する必要があります。

 ここで価格が高いからといってガラスの成分を検証せずに、けちると大問題を発生して大損します。

2025年09月15日

29.絶縁材料の性質は不純物で決まる

 高分子絶縁材料を造る際には化学反応をさせます。化学反応をさせるには反応基が必要です。この反応基が全て反応すれば期待される高分子絶縁材料としての高い抵抗率や高い絶縁破壊電圧を期待できます。

 しかし、残念なことに反応基を全て反応させるには時間がかかりコストの上昇につながるため、ある程度の反応基がそのまま残っても致し方ないとして造られている場合がほとんどです。この反応基は不純物として働き、イオン電導等で抵抗率が低下したり、破壊の起点となることで破壊電圧が低下することになります。

 エポキシでは、本来透明ですが、未反応の反応基があることで白色に濁ったり、黄色を帯びることもあります。この場合には電気的な特性が悪くなります。

 ポリ塩化ビニルは不純物が無ければ非常に良い絶縁物ですが、雨どいなどの機械的な特性を用いる場合には不純物が多少入っていても機械特性は変わらないので、絶縁材料として非常にばらつきが大きくなります。ちょっとした絶縁材料として使用する場合には調べなくても問題ありませんが、電気的な特性を製品で使用する場合には十分注意する必要があります。

2025年09月07日

28.もつ鍋でお肌はプルンとするのは本当?

 例外が全体を決めるものは世の中にいっぱいあると思われます。その1つにもつ鍋を食べるとコラーゲンが働いてお肌がプルンとハリが出るというものです。

 。食べ物は消化液により分解されアミノ酸に近いポリペプチドになって初めて胃腸から吸収されると教科書等には記載されています。もしそうならコラーゲンをどれだけ摂取しても分解されてポリペプチドになり体に吸収されるけれどもコラーゲンにはなりません。

 一時期問題になった狂牛病においても特定のたんぱく質が脳に溜まることで異常行動が発現するというものです。これも本来食べてもたんぱく質を完全に消化して吸収されれば、人間が狂牛病になることは無いのに現に狂牛病になる人が出てきていました。

 このことから完全に消化されることなくたんぱく質や脂肪をそのまま体に取り込むことがあるという例外があるということを示しています。この例外が全体に影響を及ぼすことになります。しかも、コラーゲンを食べてお肌がプルンとなるとすると、例外と言えない大量のコラーゲンが消化されずにそのまま体に取り込まれていることになります。

2025年08月30日

27.太陽の黒点はなぜ黒い? 

26.植物はどうして緑色を使用しない?と同様に、太陽の黒点が黒いのも大変不思議です。

 たぶん小学校の時と思いますが、黒点は温度が低いから黒く見えると教えてもらったと記憶しています。多分今も太陽の黒点が黒いのは、その部分の温度が他の部分より低いためというのが一般論であると思います。しかし、太陽が光輝いているのは、太陽内部で核融合が発生しているためと言われています。すると矛盾が生じます。内部で核融合が発生しているのであれば内部にいくに従い温度は高くなるはずです。黒点は太陽の一部に穴が開き内部が見えているはずなのに温度が低いとはどうしてでしょうか。

 実は核融合は太陽の表面で発生しているのであれば話は別です。

2025年08月24日

26.植物はどうして緑色なのか

 どうして植物は緑色に見えるのでしょうか。それは緑色を反射しているためです。緑色が多いため人間の最も感度が良いところは緑色になっています。植物は緑色を反射するということは、植物は緑色の波長の光を使わないことを意味します。最近の植物工場では赤と紫の色のLED照明で植物を育てています。

 しかし、これは大変不思議なことです。太陽光の光で最も多い波長は緑色です。このため植物は緑色を利用して光合成を等の反応をすれば非常に効率が良いはずです。植物は動物である人間よりも先に発生したはずです。先に発生した生物は一番多い緑色を利用しても良いはずです。それにもかかわらず、あえて緑色の波長を利用しないで、どうして紫と赤の波長を利用しているのでしょうか。

 植物が発生した時には、海中や大気中に緑色を吸収する何らかの物質が浮遊して緑色が利用できなかったと考えることができます。植物の発生前に空気中に浮遊する緑色の波長を利用する生物がいたが、この生物は何らかの理由で絶滅して緑色が使われなくなった、もしくは浮遊していた物質が何らかの理由で地上に落ちたか化学反応で無くなったと考えられます。緑色の光が利用できない時に発生した植物は仕方なく赤色や紫色で光合成をするようになり、緑を吸収するものが無くなった後に人間が生まれ、最も地中にあふれていた緑色に最も感度の良い目を持つようになったのでしょう。

 それとも、植物は赤色か、紫色しか存在しない星で発生し、その星から遠路はるばる地球に来たのでしょうか。

2025年08月19日
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