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安城の七夕
おたより紹介

七夕おもしろ雑学     土星Q&A

年にたった一度だけ、恋する二人が結ばれるという七夕伝説。

この中国の説話は、星にまつわる伝説の中でも私たちにとって最も身近な物でしょう。

伝説では、旧暦7月7日に雨が降らなければ、カササギが翼を並べて作ってくれた橋を、織り姫が渡り、彦星と再会するわけです。しかし、実際には七夕の夜にこの二つの星が近づくということは有りません。
天の川を見上げて西側の上に有るのが、織女星、織り姫はこと座の一等星ベガです。東南の方に有るのが牽牛星、彦星はわし座の一等星アルタイルです。地球からの距離はベガが26光年、アルタイルが17光年。しかも、お互いの距離は16光年も有ります。こんな二つの星の間にある天の川に羽を広げているのが白鳥座。白鳥座は、まるで、二人の愛を見守っているかのように、空に大きく横たわっています。中でもひときわ明るいのが尾にあたるデネブ。
ベガ、アルタイル、デネブの三つは、夏の空にひときわ明るく輝き、夏の三角形と呼ばれています。ベガとアルタイルが、天の川をはさんで一対に見えるのは、見かけだけのことなんです。天の川をはさんで見つめ合う、何てことは無いでしょう。しかし、織り姫の青白い光や、夫婦のような一対の姿は華麗で、七夕伝説が生まれたのも当然かも知れません。

天の川 

天の川はまるで、川のような連続体ですが、本当は恒星、散光星雲、惑星状星雲、銀河星団、暗黒星雲など、色々な星達が集まったものです。望遠鏡を覗けば、そんな星達の集合体で有ることが分かります。これを確認したのは、1610年、望遠鏡を発明したガリレオです。それまでは天の川と言うのは、夜空に浮かぶ雲の様なものと思われていました。
さて、天の川の「川幅」が場所によって違うのはご存じの通り。これは、星の数やガスの量が違うからです。ところどころに穴が開いたように真っ黒な部分が有りますが、これは、「星間分子雲」いわゆる暗黒星雲です。黒く見えるのは、天の川の星達の光をさえぎっているためで、実際の天の川は形が違うはずです。
また、天の川は夜空を横切っていて、まるで地球を取り囲んでいるように見えます。これは、太陽系が銀河円盤の中に有るからなんです。つまり、天の川は、銀河円盤を横から眺めた姿なんです。
そして、中でも一番明るく見える部分、射手座の方向が銀河系の中心方向です。

宇宙はタイムマシン

七夕のひこ星(アルタイル)は17光年、おり姫(ベガ)は26光年彼方に有ります。という事は26歳の人がおり姫を見たとするとその輝きは自分がこの世に生をもった時に放たれた光です。
冬の星座の代表と言えるオリオン座のリゲルは600光年の距離リゲルが光を放ったのは、室町前期で、足利義満が金閣寺を立てた頃です。また、北極星になると、1100光年も離れています。あなたが、今晩見る北極星の光は、平安朝前期の光なんです。
私たちは、遠くにある星を観測することによって宇宙の過去を見ているわけです。140億光年の彼方にクェーサーと呼ばれる天体が有りますがそれ以上遠くにある天体は観測されていません。クェーサーは、太陽の様な恒星では有りません。つまり、140億年前の宇宙では銀河のような星はまだ、生まれていなっかったと言うことです。そして、さらにその前には、光を出す天体さえ出来ていなかったと思われます。

銀河系

私たちの銀河系は、上から見たとすると渦巻き型をしています。また、横から見ると中央がふくらんだレンズの様な形をしています。銀河の直径は10〜16万光年、銀河の中心から太陽系までの距離は28000〜33000光年、太陽系が位置するあたりの厚さは15000光年も有ります。
この私たちの銀河系は、2000億個もの星からなり、宇宙には1000億個以上もの銀河が有ると言われています。

銀河系の中心、そこにはいったい何が有るんでしょうか?
銀河系の中心には、とてつもない大きさの磁場があり、太陽の100兆倍という強力な電波エネルギーが存在しています。そこで、銀河系の中心には、巨大なブラックホールが有るのではないかと考えられています。ブラックホールは、何者もそこから脱出できないほどの強い重力を持っています。光でさえも吸い込んでしまい観測すら出来ない謎の天体です。星がブラックホールに落下する直前に、膨大なエネルギーを放出しているのではないか?と、考えられています。
銀河系の中心は、永遠に見ることは出来ないのかも?

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