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金星のお話 |
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金星と言えば、宵の明星、明けの明星として知らない人はいないでしょう。星の中でもっとも明るく、古来より洋の東西を間わず、さまざまな神話の主人公として親しまれてきました。ギリシア神話では美と愛の女神アフロディテで、ローマ神話ではビーナスとなっています。ところで、金量がこれほど明るいのは、地球にいちぱん近い惑星であることと、厚い大気を持ち、太陽の光の85%も反射しているためです。
金星の半径は6052キロメートルで、地球の約95%です。質量も地球の82%と、金星と地球はたいへんよく似ているといえます。厚い大気を持つ点でも、金星は地球の兄弟星といえるのです。もし、金星が地球と同じ軌道を回っていたとしたら、環境も地球によく似たものになっていたかもしれません。しかし、地球よりわずかに内側を回っているため、地球とは大きく違った惑星になってしまいました。金星の大気は想像を絶する環境といえます。大部分(96.6%)は二酸化炭素で占められ、この大気層は地球の5倍もあって、そのため表面の気圧は90気圧にも達しています。また、太陽から受けるエネルギーも地球の2倍にもなり、厚い二酸化炭素の層で熱が宇宙空間に逃げないため、地表温度は480度もあるのです。なんと、鉛や亜鉛も溶ける温度なのです。さらに、上空60キロメートルのところには硫酸と硫黄の雲が時速360キロメートルで動き回っているのです。これが、ビーナスと呼ばれる美しい星の正体です。
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