愛知県碧南市 マグネットが足に付いているわけではない「乱杭渡り人形」
<「マグネットが足にある…」と信じて疑わなかった欧州の人々を黙らせる日本の技巧。天明8年(1788)に7両2分でやって来た「乱杭渡り人形」。段々とした乱杭を渡り歩く人形に観衆は釘付け。人形達が演じる台の内部は男達が鮨詰め状態。絡繰りを懸命に操作していた> 昭和59年(1984)に碧南市の有形民俗文化財に指定された「乱杭渡り人形」。 2体から成り、天明8年(1788)に名古屋の人形師「舟津藤吉」より金7両2分で買い受けたもの。 第二次世界大戦前頃から故障等の理由により、実演は途絶えていたが、保存会の熱意の元、昭和60年(1985)に見事復活した。 全国的にも珍しいもので、他には犬山市にあるだけという。 この日、最後となる絡繰り人形の実演は、前日に私が”抱っこ”した「乱杭渡り人形」だった。 ”乱杭”と書かれた台の上には、一段ずつ高くなる杭が並べられ、端にある松の枝には掛け軸と太鼓が用意されている。 そこを人形が駆けあがっていき、最後に「天下太平楽」と書かれた掛け軸を拡げるという演技。 「むこうのひとは、足の磁石でも付けてあるのだろうと疑っていた」と、ヨーロッパ公演での様子を話す保存会の方。 「でも本当は…」と、人形の足を観衆に見せて微笑む。 人形が杭を一つ登る度に観衆からは歓声が上がる。そのなかに”ゴゴゴゥ”という音が混ざっていた。 音の正体を探るべく、人形演ずる裏に回ってみると、狭い台の内部で男達が懸命に操作していた。
「大浜てらまちウォーキング」では2つのお楽しみ企画がある。 どちらも時間を掛けて大浜の各所をまわれば出来る趣向のもの。「スタンプラリー」「街角フォトクイズ」である。 スタンプラリーは各会場へ出向けば、担当の中学生よりスタンプが押して貰えるという簡単なゲームである。 曲者は「愛知建築士会碧南支部」が主催する街角フォトクイズ。 大浜の路地等の写真から、それがどの場所か当てるクイズだが、一問、二問、難易度の高い問題が出題されている。 大浜に生まれ育った私でも前年の街角フォトクイズは、一問だけ解けなかった。全問正解すれば、くじ引きで景品が選べる。 ■第14回『スタンプでトクをする』へ
< text • photo by heboto >