愛知県碧南市 六丈の大仏さんに閻魔さんの姿 鷲塚の「遍照院」にて大祭

碧南の祭へ行こう!

鷲塚の遍照院 (わしづかのへんじょういん)

万国旗はためく境内 大仏さん・閻魔様・三面大黒天さんをじっくりと拝む

万国旗が掲げられる本堂前

<万国旗のはためく境内。茶封筒を持った人々が足早に境内を抜けていく。平均滞在は3分ほど。受付で何かと引き換え、本堂へ参拝、福引きと立ち去る人々。途端にスピーカーから発せられる声。「三面大黒天」御堂で始まる御住職の話が面白い。遍照院大祭の魅力はこれだ!> 檀家でもない私にとって、この淡々とこなされる動作を理解出来ない。茶封筒を差し出し足早に去っていく人々。万国旗の陽気な雰囲気とは裏腹にどこか取り残された気分。 そんな意気消沈した私の耳に、スピーカーからガラガラ声が届いた。 「…3回目の祈祷を行います。名前を呼ばれた方は~。」と独特の調子で呼び出し。三面大黒天の御堂では祈祷、住職さんのお話。 「アメリカの言いなりになるな」とか、「若者より先に声をかけよ!」など、堅い話ばがり。 だが、これが面白い。ユーモア、揶揄、時には毒舌と、おおよそ住職さんの口から発せられるとは思えない言葉に、ドンドンと聴衆は引き込まれていく。 お話が終わると、待望の「三面大黒天」をじっくり拝むことが出来る。写真で見るのとは随分違う外観。やはり自分の目で確かめるのが一番だ。 大きいのだ。大黒さんのイメージとはかけ離れ、恐ろしい形相にすら見えてくる。 三面大黒天の隣には、等身大ほどの毘沙門天の像…ご自分の目で確かめて欲しい。 普段は、ガラス戸越しに薄暗い中を覗くしかない、この御堂。春と秋の大祭の時だけ、じっくりと拝ませて貰えるのだ。

ヘボト自画像ヘボトの「踊躍歓喜(ゆやくかんき)」

楓の木に掲げられた説明板

「辺りをもっと見渡そう!遍照院は面白い」

宝探しの気分を味わう事が出来るのが遍照院の境内である。たとえばトイレに行く。 個室扉前に一枚の貼り紙を発見するだろう。「たった一言が人の心を傷つけ…」といった言葉を黙読する。 全くトイレとは関係のないのかもしれないが、人生においての教訓を、焦り急ぐ私たちに説いているのだ。 そしてもし貴方が男子であるなら、用を足す時に誰かと目が合うだろう。誰かは行ってみなくては分からない。 何気なく境内の木々を見て欲しい。「かえで」と書かれた木札を見つけるだろう。どの木にも説明書きは用意され、訪れた私たちの話が弾むよう配慮している。 中には謎解きのような言葉が添えられた壁もある。問いかけに答えてみるのも面白いのではないか。(記事内容・2003年11月5日)

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