6.王滝渓谷・天下峯(おうたきけいこく・てんがみね)(2013.10.13)   参考サイトはこちら

前回の碁盤石山からの帰り道の豊田松平ICに乗る手前のところ・・・奥三河からの帰路であれば「自宅まで残りわずか」とも思えるところ・・・で「王滝渓谷」の看板が見えて、その近さを再認識しました。近場ということもあり桑谷山の次の候補にもなっていた「王滝渓谷」から「天下峯」に回るこのコースは、しかし、標高差はともかく歩行距離があるので難しいかもしれない、と考えて先送りしていたのですが、前回の様子だと子供にも余裕が出てきたようなので行ってみることにしました。

足助街道からすぐの王滝渓谷には遊歩道が整備されており、また王滝渓谷を抜けてから先の道は「農道や山道が錯綜していて、道標がないととても歩けないくらい、このあたりは少々複雑だ」とあるので、現地に行けば道標を頼りに歩けるのだろう、と甘く見ていました。

豊田松平ICで降りて、足助街道を走って行くとまもなく「王滝渓谷駐車場」の看板が見えてきます。弁当を待って家を出発したのは8時20分くらいだったはずですが、標高70mあたりの駐車場には9時丁度に到着しました。やはり近いのは断然楽、です。

駐車場に案内看板と、その上に出口になっている階段が見えたので、そちらでまず写真を写して・・・案内看板はろくに見もせずに・・・階段を登って前進を開始してしまいました。

実はその時点で既に間違いだったのです。階段の先の道は、渓谷どころか、竹がやたらと目に付く尾根筋をどんどん登っていきます。結構登ってから、やはりこれは何かおかしいのでは、とガイドブックの地図を見て、”帰路に余裕があれば寄り道するつもり”にしていた、「梟ケ城址」へ向かっていきなり登っていることを確認しました。乗りかけた船、ということで、余裕がなくなれば先で調節することにして、そのまま登りました。負け惜しみになりますが、階段の入り口に「こちら梟ケ城址」という道標を付けておいて欲しいところです。

道は幅の広い階段に整備されていて安心なので、この半年でぐっと体力をつけた次男を先頭に立てました。一回目の平山明神山の時のように走りだすことも無く、しっかりとした足どりで歩いていました。ただ、傾斜が急なところは、階段の一段一段が不適切に大きくて、大した標高差でないのにそこそこバテました。

9時半に小ピークに到着、最初はそこが梟ケ城址なのかなとも思いましたが、看板が一切無いので更に前進、一旦下ってから登り直して、9時45分に本物の梟ケ城址(標高252.5m)に到着しました(下左)。豊田市街が見渡せて、その向こうに名古屋市、鈴鹿山地方面が霞んでいました。木造の立派な展望台がありましたが、展望台に登った方が展望が木々に遮られていました。

梟ケ城址から降りて暫く進み、「歌石園地」の道標で左折して王滝渓谷に降りたのですが、水音が聞こえ始めたあたりの、階段状に整備されている下りが、手すり・鎖なしの階段だけとしては限界に近いような上り側を上回る傾斜でした。そして標高130mあたりの「歌石園地」に到着、早速水を触りに河原に降りました(下右)。

休憩後に渓谷の右岸にあるはずの遊歩道を上流に向かおうとしたのですが、右岸川べりには売店跡やトイレはあるのですが、その先は行き止まりになっています。そうこうするうちに、一旦下流方向に歩いて川べりから少し離れたところを通る遊歩道を見つけたのですが、ここも道標の立て方に配慮が不足しているような気がしていました。王滝渓谷を下から歩いて来たのなら、道標はちゃんと見えたはず、と言われたら返す言葉がありませんが。

渓谷の道は、正に手頃なファミリー向きの遊歩道です。それ程険しくない分、水面が近くに見える、親しみやすい渓谷でした。その「王滝渓谷」の終わり間近のところに、「天下峯」の道標が見えたので、左にある山道を登っていきます。極めてちゃちな道標ながら、それが頻繁に出てくるので安心していたら、いきなり駐車場に出て、再度そこから先の道が分かりません。カンで左の方に行ってみたら、再び道標(記憶では、天下峯まで1.5km)が見えたので、それで正解だったのですが、ここでも、頻繁に道標がある割りには肝心なところに立っていない、という印象でした。

再び山道に入ると、やはり竹が目立ちます。途中で、台風の影響でしょうか、倒れかかった竹の迫力のある景色になったので写してみました。これとは別に、巨大な蜘蛛と蜘蛛の巣も見つけたのですが上手く写せませんでした。

山道を抜けて、林道を渡り(ここで天下峯まで1kmの道標)、ぶどう園の中を抜けて、というあたりはガイドブック通りで、このあたりの道標はちゃんとしていました。但し、天下峯までの距離が正確ではないようです。

余り標高を稼がないまま、天下峯まで0.1kmの看板が出てきたのですが、約0.1km進んだところは山頂ではなく最終的な登山道入り口でした。

岩登りの練習をしている人達を横目で見ながら、一般向けの登山道を登る分には、梟ケ城址への登り降りの道より楽な道でした。

11時半に標高360mの天下峯の頂上に到着。岩の上からは名古屋方向の景色が広がります。梟ケ城址から少し遠ざかっただけの景色とも言えそうですが。ガイドブックによると、ここで「徳川家の始祖である徳川親氏が、天下太平の祈願をしたとの言い伝えがある」のだそうです。
  

弁当を食べてからガイドブック通りに「安全寺」方向に降りようとしたのですが、「安全寺」を見つけられないまま「豊栄神社」まで降りてしまいました。

降りきったところの川は王滝渓谷上流の仁王川で間違いないので、ガイドブック通りに川沿いの道を降りていき、王滝渓谷最上部に到着しました。

時期は早かったのですが、一本だけ紅葉している木がありました。

王滝渓谷遊歩道では小学生以下の子供達を多数見かけました。但し梟ケ城址および天下峯の山の中では子供に会えませんでした。

登りでは寄り道せずに遊歩道を進んだのですが、余裕たっぷりで降りてきたので、帰路では川にかかる橋を渡って対岸に行ったり、河原まで下りてみたり、色々遊びながら「歌石園地」まで戻ってきて、今度は足までつけてゆっくり休憩しました。
 

帰りは、梟ケ城址には向かわず、王滝渓谷をそのまま降りました。途中で蟹と、つぶされた直後らしき色鮮やかなる蛇を見つけました。
 

渓谷沿いの道は、そのまま足助街道に繋がっていました。足助街道を少しだけ歩いて駐車場に戻り、3時にはもう家まで帰っていました。

・肝心なところに限って立ってない道標に、親二人は結構ストレスを溜めていました。
・親の道標ストレスを別にすれば、山と川で遊べて子供達には最高だったようです。
・標高差が小さければ、距離が少々あっても子供達は問題なく歩けることが分かりました。
・やや開発され過ぎとも思いますが、渋滞しにくくて近いのもポイント高く、いずれ再訪したいです。
・紅葉の季節は一段といい景色になりそうですが、その時に駐車場がどうなっているかは気になります。

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