2.桑谷山(くわがいさん)(2013.05.25)

前回で味をしめて、これから色々行ってみるにあたり、まずは形から整えようというわけで、夫婦お揃いのキャラバンシューズと、まともなリュックサックと、を購入し、購入早々に刈谷の平地の舗装道路で夫婦してせっせと足慣らしをしていた、のはさておき、

前回での反省を踏まえて、遠すぎず厳しすぎず、という基準から、ガイドブックより岡崎と蒲郡の市境にある桑谷山を選びました。三河湾スカイラインを使えば山頂直下まで車で行けてしまう山ですが、北側からだと三河湾スカイラインは見ずに登れるようです。

当日は、前回に引き続き晴天となりました。今回は出発前に所用を2つばかり済ませて、10時頃に出発しました。カーナビはR1とか県道48とか、最短コースを選びたがるのですが、これら信号の多い道で岡崎市内を突っ切るのは論外と思ってR23を走りましたが、こちらも2車線が1車線になるところで少し渋滞、でも西尾市を抜けると再び流れ出しました。

R23の自動車専用区間の暫定終点の幸田芦谷ICで地道に降りて桑谷キャンプ場を目指します。11時前に駐車場に着くと車が5台ほど停まっていて、うち1台の初老のご夫婦は、同じく桑谷山を目指されているとのこと。
「どちらから登られます?」とのご質問に、「右から行きます」「じゃあこちらもそうしようか」で会話が成立するのは予習のなせる業です。

左の道は、桑谷キャンプ場の先の杉の植林の中の整備された遊歩道を展望園地を目指して登っていく道です。右の道は採石場の少し先の林道になるところまで舗装道路を暫く歩きますが、その先は踏み分け道で、自然林の尾根筋の頂上を経てから展望園地を目指す道になります。2冊のガイドブックのうち、風媒社の「愛知の130山」は右から、山と渓谷社の「愛知県の山」は左から、となっていますが、頂上に行ってから展望園地で弁当、食べてからは降りるだけ、とするには右の道で登ることになります。「愛知の130山」の該当頁をコピーして手持ちにしていました。

先行するご夫妻を見送ってから、靴を履き替えて出発、しばらくは舗装道路を登っていきます。両側の木々も高いのですが、昼近くのお日様も高くて日陰の範囲も限られます。傾斜も舗装道路としてはきつく、子供は早速ブーブー言い出しました。溜池の横を通り、採石場の脇で市道が林道に変わり、というところまではガイドブック通りですが、もう少し行くと林道から登山道が分岐、というのが、よく分からず、不安に駆られながらも登っていくと、ようやく・・・主観的にはガイドブック表記よりずっと進んだところで・・・右への分岐がありました。ガイドブックの地図にある「工事中の仮設舗装路」のように見えます、が、「登山口」の表記はありません。中部電力のなんたらかんたら、という黄色い看板だけがついています。それでも多分これだろう、と登り始めました。さらに少し行くと、左に踏み分け道が分岐していて、同じような中部電力の看板がついていますが、これは家内の直感で直進を選択。登っていくと「沢の右岸沿いを南に向かって高度を上げていく」というガイドブックの記載の通りになってきて、ようやく安心できました。

途中、トカゲは何匹もいましたが、写したのは仮設舗装路のところでぶら下がっていた大きな毛虫と、沢沿いの道にいたカエルです。毛虫にはピントが合いませんでした。カエルは直前に跳ねたので見つけられましたが、動かなければ簡単には見つけられないでしょう。

 

沢沿いの道は手は使わずに登れる厳しすぎない傾斜ですが、程よく暗くて雰囲気は中々結構でした。ただ、やはり登山道としての案内看板はありません。徐々に傾斜が緩くなってきて尾根に近づくと、スカイラインを走る車の音が聞こえてきました。普通の車の音は殆ど聞こえていないようですが、改造車の爆音らしき音だけが聞こえてきます。

「尾根道の辺りはテープが散乱しており、コースが分かりにくい」とガイドブックにあって、心の準備はしていたので慌てませんでしたが、やはり少し間違えました。左の分岐のように見えたところを認識はしましたが自信がなかったのでそのまま進むと、そのまま尾根上で西を向いてしまったので、引き返して東に向かいました。分岐を過ぎてしまえば、はっきりした道になっていました。

このあたりは自然林であるらしく、ガイドブックにあるとおり雰囲気は非常に良いですが、レーダー2つとドームと、巨大人造物が時々目に入るのはやむを得ません。その巨大ドームの真後ろが頂上です。

三角点の標識にどっかと座る次男。眺望は全くありません。

最後のレーダーのところで、駐車場で分かれたご夫婦に追いつかれました。ご夫妻もどこかで道を間違えられている間に、こちらが先行していたようです。先に行っていただき、相前後して展望園地に到着しました。

展望園地には、ただでさえ見晴らしの良い場所に、コンクリートの巨大展望台が築かれています。南には蒲郡市街と三河湾、そこに浮かぶ竹島(何年か前に潮干狩りに行きました)と大島が春霞越しに見えていた・・・のですが、デジカメで漫然と写すと完全に白飛びして、後からどう調整しても竹島の形すら浮かんできませんでした。北側は御嶽山や北アルプスの山々を背景に岡崎城が見えるらしいですが、岡崎城までは視認できず、デジカメ画像ではさらに全く分かりませんでした。

展望台の下は日陰なのですが、長男が上がいいというので、上で弁当を広げました・・・実は「虫が居ないからいい」とのこと。両親とも虫は得意ではありませんが、それにしても今後何とかする必要がありそうです。

食事の後、桑谷山荘に行ってみることにしました。ジュースとかコーヒーとか飲めるかな、と勇んで行ってみたら・・・壁があって駐車場から先に進めません。リンク先にあるとおり昨年末に閉館していた、のは壁の隙間越しに見えた張り紙で確認できました。

少々がっかりして、「左の道」に戻り、桑谷キャンプ場を目指しました。こちらは地面も石畳とかの加工が施されていて、案内表示もしっかりしていて安心できます。その分趣きに乏しいところはあります。周りも植林ばかりだったようです。途中の水場の水は美味でした。

人気(ひとけ)の無い桑谷キャンプ場を経て駐車場に戻ると、ご夫妻も少し先に降りられたご様子。結局歩いている間、この碧南市から来られたご夫妻にしか出会いませんでした。それ程暑くも無いハイキング日和で、都市部からのアクセスの良い山なのにどうしたことでしょうか。同じ日に長島スパーランドの巨大駐車場があふれんばかりになっていたであろうことは容易に想像つくのですが。。。

子供達も「平山明神山より楽だった」と言っています。駐車場から標高差約310mを程よい傾斜で登るので、体力的には入門レベルとしてお勧めできるのですが、安全を見るならば標識の無い「右の道」は避けて、「左の道」を往復した方が間違い無いか、と思います。

 

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