5.碁盤石山(ごばんいしやま)(2013.09.22))   参考サイトはこちら

秋に備えて子供にも山歩き用の靴を買って、まずは敬老の日前後の関西帰省の際に六甲山に行こうか、という計画もありました。しかし、丁度その頃に台風が襲来したので、その計画は流れました。その1週間後に、前々回に大いに気に入った道の駅「アグリステーション名倉」を拠点にできる碁盤石山に登ることにしました。台風の後にようやく涼しくなったところで、比較的楽そうな山で足慣らし、です。

この山は標高1189mと、これまで登った山よりは高くなりますが、茶臼山高原道路を使って北側から登ると30分で頂上まで着いてしまう、のだそうです。それではあんまりなので南側の登山道で登ることにして、そして道の駅まで戻ってから昼食を取る事にして弁当を省略しました。これで出発を早めることが出来ます。

道は、豊田松平ICで降りて、足助街道を走ってR153に乗る、というナビの仰せに従ってみましたが、足助までの道はやはり少々細く、前々回に利用した豊田勘八ICから直接R153に乗るルートの方が少々遠回りでも快適だったように思いました。R153に合流してから先は、旧稲武町でR257に乗り換えて道の駅まで、前々回と同じ道を走るしかありません。

9時前に「アグリステーション名倉」に到着、一人一本ずつのエゴマだれ五平餅にかぶりつきました。一息入れて出発、名倉小学校を過ぎたところでR257から逸れて狭い道になります。

田んぼの中に居る間は普通に狭い道でしたが、山の中に入っていくと一週間前の台風の爪痕でしょうか、葉や木切れや砂利やらが道路にあふれています。バイクでは転倒必至? 標高約620mの道の駅からどんどん標高を上げていきます。

標高862mの登山口を通り過ぎて直ぐの、ガイドブックに紹介されている駐車スペースを見ると、2箇所に合計3台停まっていて満車状態のようでもありましたが、奥のスペースの反対車線側に停められました。奥三河の中では人気がある山のようです。

10時頃登山口に到着。まず写真、と思ったら、3人揃ってそのすぐ横の水場に引き寄せられていました。

沢沿いに少し登ると、「胸突き坂」の看板。その名の通りの急登で、やはり木の階段状に整備されているのですか、かしやげ峠から鞍掛山に登る東海自然歩道と比べると、こちらの碁盤石山の方が階段が細かく切られていて、登るのに随分楽でした。

「胸突き坂」が終わって少し平らになって、再び傾斜が増えたところで、倒木が道を塞いでいました。画面中央下の木の階段の先に被さっている木は、その位置では潜ることも乗り越えるも出来ません。

倒木の葉はまだ青々としていて、横には引きちぎられたような立ち木があります。一週間前の台風18号で吹き倒されたのでしょう。台風18号は豊橋付近に上陸してから奥三河地方を縦断して行ったのでした。山の上ですし、刈谷とは比べ物にならない暴風が吹いていたと思われます。

登山道から少し逸れてしまいますが、ともかく幹の根元側で木を乗り越えて、急傾斜を何とか登ると、丁度林道と交差するところに出ました。

林道を超えると、不思議な石ゾーンに入ります。まず「七尋岩」です。何だかやたらと大きな一枚岩で本当に七尋=両手を広げた幅×7=ありそうですが、岩の肌が遠目にはモルタル塗りみたいで、岩自体の美しさはいま一つ、です。
 

更にしばらく登ると、「天狗の庭」に出ます。道標はあるのですが、山名の由来となった「碁盤石」を説明する看板が見当たりません。見落としたのかもしれませんが、説明看板も台風で飛ばされたのかもしれません。
 
石は何だかゴロゴロしていて、それに意味も込められているらしいのですが、岩だけなら岩伏山の奇岩の方がずっと見栄えします。それよりも広々とした景色と開放感が気持ちよかったです。

もう少し登ると、「富士見岩」に出ます。山の景色はこれまで登った中で最高でした。

最初に登った平山明神山をはっきり見分けられました(と信じています)。こちらから見ると両側切り立っている崖ですが左側が「東の覗き」になるのでしょうか。素人に登れる道がある方が不思議な気がしてきました。何時かそのうち家族で登りたい三瀬明神山も見えています。こちらはチビ共の体力と足の運びが向上してからでないと厳しそうです。

「天狗の庭」「富士見岩」それぞれでのんびりしてから、さらに登っていきましたが、台風の爪痕があちこちにあります。

一番分かりやすい(ブレてますが)のだけ載せることにしましたが、登山道を塞いでいる木が何本もありました。何の道具の持ち合わせも無い家族ハイキング一行では、小さな木を動かすことすら出来ず、乗り越えるか潜るかしかできないのですが、これを誰が片付けるのでしょう。地元ボランティアの方だとしても、上の画像の木を片付けるのに最低でも鋸は必要で、最初の方で紹介した倒木(上画像より断然太い)だと鋸があっても苦労しそうです。色々なことを考えてしまいました。

やがてピークに達しますが、なんとも分かりにくい道標です。右に行ってはいけない、ことは分かりますが。

画像ではわかりませんが、「ここが」を「そこが」に直そうとした跡が見えます。とにかく、「ここ」は山頂と呼ばれている場所ではなく、20分先の「そこ」が山頂と呼ばれています。

で、20分ほど歩いて昼前に山頂到着(右画像)です。途中鞍部までかなり下ってからの登りなおしになります。眺望はほぼありません。弁当は持っていませんから、菓子を食べるだけの小休止の後、登ってきた道を戻りました。

登り下りの途中、5組くらいとすれ違ったでしょうか、東海自然歩道上の鞍掛山に迫る賑わいでした。下りの富士見岩で小さな女の子・・・三河の山中で初めて出会った子供・・・が居たのですが、16kgのその子は、なんとお父さんに背負われてきていたのでした。

1時頃に登山口まで下りて、予定通り「アグリステーション名倉」に向かいます。食堂は大盛況でしたが、のんびり待って、親二人はまたエゴマだれ五平餅を食しました。帰路も快調に・・・と思っていたら、足助市街をバイパスするトンネルの出口付近から渋滞です。トンネル側からと、足助市街からと、それぞれ車の列が出来ていて、信号ごとにそれぞれ3台ずつくらいしか先に進めません。帰りは豊田勘八ICまでR153を走るつもりだったのですが、たまらず朝走った道に逸れて豊田松平ICから高速に乗って帰りました。

鞍掛山の時より平地の気温で5℃低く、しかも鞍掛山山頂に近い標高から登り始めましたから、気温の点では楽でした。
・山の規模も岩伏山同様、今の我々にちょうどいいです。
・その岩伏山に、岩石では分が悪いですが、景色では勝っています。
・拠点となる道の駅を、今回はフル活用できたのもいいです。
・台風の爪痕には考えさせられました。
・今から渋滞が発生しているR153は紅葉の季節には到底使えません。新東名の完成まで道の選択には迷い続けそうです。

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