18.猿投山2(さなげやま)(2014.10.26) 参考サイトはこちら他多数
17.高根山:山星山からの続きになります。
1.計画見直し
今回は、私もシュラフに収まって寝られました。暑さと結露対策に、フライシートの入り口部分の上部を少し開けていたのが効いたのかもしれません。もう少し寒くなっても#5のシュラフで大丈夫そうです。さて、
愛知県のコースタイムで、定光寺から雲興寺が8:15、雲興寺から広瀬が8:25、ということから、できれば初日に雲興寺を越えておきたい、というのが、私の当初の希望的計画でした。一方で、二日目に広瀬まで行くには初日に瀬戸市自然児童遊園まで着いているのが最低限かな、とも考えていました。
実際には薄暗くなるまで歩いて、その瀬戸市自然児童遊園までは着いたわけです。この期に及んでは、広瀬までのコースタイム、バス停の場所等、計画に必要な材料を、洗いざらい家内に申告しました。家内の意見は、「猿投神社か、コンビニのある深見常楽まででお終いにする」というもので、それが無理のない判断だとは思うものの、初日をせっかく最後まで頑張ったのだから中途半端な区間を残したくない、という欲はどうしても残ります。
翌朝に歩き始めてからのことになりますが、「猿投神社で2時過ぎていたら広瀬に行くのは諦める、それより早ければその場で考える」、と取りあえず決めました。
2.撤収 起床は6:40頃だったと思います。今回はスタッフバッグを見失わなかったので、シュラフもマットも自分の分は自分で畳む、が出来ました。朝食はパンとスープと、食後にコーヒー/ココア、大分手際良くなってきました。右の写真は7:37ですが、これが昨夕の岩屋堂以来初めて写したものです。テントは既に撤収済み、テントがあった場所が朝露に濡れずに白く浮かび上がっています。 前室に置いていた、靴・ナベ・コンロなどの上にビニールシートを掛けておくことで、結露の被害を防ぎました。テント本体を先に畳んでしまったので、ペグの場所が分かりにくくなりましたが、全数発見して回収できました。抜くのは簡単でした。ペグ回収以外に何していたのか記憶がありませんが、この場に8:03まで居たようです。 |
3.出発
出発してすぐ目の前の川を渡ったところの「すぎのこテントサイト」は区画整理・整地されていました。一区画に2m×2.3mのテントが丁度収まりそうです。実際に張った場所では微妙に頭が低かったようなので、こちらの方がもう少しだけ快適だったかも、です。
山道を一旦60mほど登ってから降りたところが雲興寺の裏手です。着いてまず手を洗っていました(下左、8:22)。水が汲めると分かっているトイレを探しながら境内を降りていくと、表門の外の駐車場にトイレと東屋と自動販売機が揃っているのが見えました。「飲用不適」とも書かれていないので、私はここで2Lのハイドレーションのリザーバーを軽く一杯にし、さらに自販機のコーヒーを飲んだ、のですが、その間に子供がはしゃぎ回っていたのは把握していませんでした(下右、家内撮影)。
他の3人のお茶類も補充して、駐車場を8:44に出発し、県道と川を渡って山道に入ります。登り始める前の右手に殆どのサイトで紹介されていない休憩所があります。自販機・東屋・水洗トイレ完備の雲興寺駐車場からすぐの場所なので、休憩所としての存在意義は極めて低いのですが、人目に付かない場所なら幕営できるかも、と計画段階では考慮に入れていた場所・・・ですが、人目には付かないし面積も足りているものの全体が傾斜しているので、幕営するのは厳しそうな場所でした。
この休憩所を通り過ぎて間もなく、本格的な登りになります。最初は沢沿いの薄暗い道だったのが、そのうちに明るくなってきました。家内はともかく子供二人は前日と打って変わって快調なようでした。180mほど登って、9:19に鉄塔横の休憩所に着きました(下左)。実はここが当初の「希望的計画」での幕営第一候補地だったのですが・・・2m×2.3mのテントを張るのはギリギリ難しいようです(測ったわけではないですが一人用なら張れると思います)。もし日の長い季節に決行していて夕方にここまで登ってきてしまったとしたら、その時には一体どうしていたのでしょうか・・・。
ここで小休止して、全員着るものを半袖一枚にまで減らしました。鉄塔の下にも行ってお決まりの一枚(上右)。最初適当に写したのですが、次男が「ここが真下だよ」というので1mほど場所を移して撮り直してみると、出来栄えが大分違いました。
鉄塔休憩所を9:32に出発、ここから道は下りになります。降り切ったところの分岐から右にほんの少し登ったところにあるトイレには9:49に着きました。ここも当初計画での幕営候補地でした。確かにトイレ前のスペースにはテントを張れそうですが、あまりムードがいいとは言えません。もとより雲興寺からさらに1時間も先の地点では話にならないのですが。
トイレからは林道を下って行きます。傾斜は大したことはないですが距離があるので標高をさらに50m程落としてしまいます。最後に少しだけ登って登山口(下左)に10:04に着きました。道標には山頂まで2.5km1:50とあります。どうもこのあたりから、前日とは違ってコースタイムより早く歩けているらしい=広瀬まで行けるかもしれない=という認識になってきたようです。
この地点は丁度1年ほど前に間違って降りてきてしまった場所で、ここから赤猿峠までの間はその時に往復しています。大きく掘れた道(上右、10:13)をウォータースライダー(プールの滑り台)みたいだ、とか言っていたのを思い出しながら、ガンガン登りました。
赤猿峠(下左)に到着した直後の画像はないのですが、10:30頃到着だと思います。あちこちの登山道から登山者が次々やってきては休憩していました。小休止後10:40に出発、看板(下右)には 山頂まで1.7km1:17 とやたらと細かく書いてあります。
赤猿峠で既に標高丁度500mくらいです。その先では木の葉が色づき始めていました。赤猿峠から山頂を通って猿投神社までは、1年前に逆方向に歩いた道になります。
階段道の真ん中をストックを振り回しながら降りてくる大集団に内心毒づきながら登っていくと、あっけなく山頂に到着、相変わらずの盛況でした(11:18)。
赤猿峠から0:38は道標表示に0:39 勝っていますし、雲興寺から2:34は愛知県コースタイムに0:26
勝っています。家内はまだ躊躇していましたが男3人は広瀬まで行く気になってきました。行動食を取るだけで11:30に出発しました。
後で聞いた家内の感想は・・・以前は山頂が目的地だったし、山頂でゆっくり弁当を広げるのが当然で、山頂をそそくさと立ち去る人が不思議だった、それが今では達成感一杯で弁当を広げている人たちを眺めながら、一通過点に過ぎない山頂で行動食をさっさと食べる側になっていて、自分たちのステージが一段上がったような気がする・・・。私も同じようなことを考えていたような気がします。
猿投山山頂までは着実なペースで歩いたつもりでしたが、下りはペースを上げていたようです。殆ど休憩なしで東宮(下左)を11:45、登山口(下右)を12:34に通過しました。家内はペースが速過ぎてダメージが来た、と言ってる一方で、私と次男は広瀬まで行きたい、長男は再び迷っています。
登山口からは舗装道路を下って、猿投神社に12:52に到着、山頂からのコースタイム1:50のところを1:22です。近くの自販機でお茶類を補充して小休止しました。この近くにもバス停はあり、家内一人がここで離脱して男3人が広瀬を目指す、という案も出ましたが、取りあえず一緒に深見常楽の交差点のサークルKまで行くことにしました。ここは自分一人で車で10回以上走ったことがある車通りのかなり多い道です(下右)。信号のところまで登ったら後は下りのはずだよ、と励ましつつ信号に着いてみたら、、、下りの先にしっかりもう一山ありました。。。
4..ショートカットを通って広瀬へ
ともかく、R419との「深見常楽」の交差点にあるサークルKに13:29に到着。店の前から猿投山が遠くに見えました(右)。思い思いのメニューを選んで、駐車場の物陰でいただきました。
その間に地図を見せて、東海自然歩道(の現在の迂回路)は大きく南を回って「昭和の森」を通っているけれど、サークルKから東に行ってショートカットする道もあることを家内に説明したら、「その道なら私も行く」と即答したので、全員ショートカットで行くことに即決しました。
東海自然歩道ではないショートカットを通るのは、多少とも残念ではありますが、ここは元々のルートから2回にわたって迂回路が設定された箇所です。「深見常楽」の交差点も2回目の迂回路設定で初めてコース上ということになった地点です。
(ネット情報から確かなことは分かりませんが、どうやら元々のルートは道自体が無くなってしまっているらしいです。)
従って、どうせ元々のルートをたどれないのであれば、迂回の仕方が多少違っててもいいではないの、と自分に言い聞かせることは可能です。何かのついででもなければ「昭和の森」を通るルートを歩き直すことはしないつもり、です。←2015.11.22 に「昭和の森」を通るルートを歩き直しました。詳しくはこちら
13:45にサークルKを出発、指定の迂回路はR419を南下していますが、ここから東へのショートカットに進みます。私の記憶が正しければ、10年前には深見常楽は三叉路でこの道は存在していなかったはずで、そのせいか、他の三方に比べ車通りはぐっと少なくなります(人通りは四方とも殆どありません)。1km足らずを東に進んでから右折して「昭和の森」のエリアに近づくと、ここの木々もきれいに色づき始めていました(下左)。そして14:10に東海自然歩道に復帰です(下右)。
ショートカット採用で現在の迂回路より、約3km、1時間ほど短縮した、のでしょうか。広瀬からのバスは猿投駅方面行きが毎時05分にあることを覚えていましたので、このあたりから16:05発のバスが目標となりました。二週間前に香嵐渓から乗って広瀬で降りたのと同じ便のバスになります。
復帰してしばらくは、細い舗装道路が続きます(下左)。飯野川に近づいたところで支流の小川を渡った先が、最後の山道になります(下右、14:48)
二週間前に歩いた勘八牧場に比べると、少し道が広いせいでしょうか、蜘蛛の巣はまだマシでした。とはいうものの、この二日間ではこの山道の蜘蛛の巣が一番多かったようです。西広瀬小学校の児童による遊具が置いてある休憩所で一服したところで、私の水が無くなりました。子供のお茶は十分あったので「後悔」せずに済みましたが、雲興寺でリザーバを「軽く一杯」にしかしなかったことを「反省」しておりました。
山道区間を終えて、里に出てきたところで、農作業中の男性に「イノシシは出なかったか?」と声をかけられました。サークルKを出てすぐに男性とすれ違った後は、この方に会うまで、人間にも大型哺乳類にも一切出会いませんでした。東海自然歩道は、もう一度山際に逸れて飯野川から離れますが、アップダウンは殆どないまま飯野川沿いに戻り、西広瀬城跡の前を通ります。
矢作川沿いの県道にぶつかる直前に又々飯野川から離れるのが正解だったようですが、現地道標の表示も分かりにくく、飯野川沿いのままで県道にぶつかりました。左折して飯野川を渡ったところで右折し、矢作川を渡る「広梅橋」に向かいます。川の向こう遠くに三河広瀬駅跡が見えてきました(下左、15:47)。橋を渡り終わって、途切れた線路の方に走っていた子供達(下右)を呼びつけて・・・
15:49に前回の自然歩道歩きスタート地点の道標に到着。
これで定光寺から香嵐渓までの道が繋がりました!
猿投神社から広瀬が2:57、サークルKに居た時間を差し引くと2:41です。ショートカットしていますからコースタイムより早いのは当然のようですが、そのコースタイムが問題。猿投神社⇒西中山が2.9km/1:00、西中山⇒広瀬が7.6km/2:35、合計で10.5km/3:35 となっていますが、西中山というのが通れなくなっている箇所の地点なのです。ということは、距離もコースタイムも迂回路とは無関係のようです。今回のショートカットは現在の迂回路より明らかに短いですが、元々のコースも迂回路よりは短そうです。実際に歩いた距離は結局よく分かりません。
・・とすると、岩屋堂−雲興寺間も、単に元々のコースの道のりとコースタイムなのかもしれません、が、あのルートで2時間は、余裕の見過ぎ、という気がしてしまうのです。
自販機で飲み物を補給して、猿投駅方面行きの乗り場でバスを待っていたのですが、先に豊田市駅行きが入ってきました。発車時刻も料金も同じで、しかも空いています。香嵐渓から来て猿投駅へ行くバスは、2週間前には広瀬から座れない混み具合だったのを思い出して、豊田市行きに乗ることに急遽変更しました。16:05を過ぎても香嵐渓からのバスは来ず、運転手が無線で誰かと相談した後に、乗換が設定されているらしいそのバスを待たずに発車しました。
豊田市駅から乗った電車で、コート姿の人も居る中で半袖4人組が浮いている、と家内は思ったそうです。歩き終えて時間が経っても血行の良い状態が維持されていた感じでした。2回の電車乗り継ぎも順調で、17:30頃に帰宅できました。2日間つながれたままだった犬は、大喜びで散歩について来ました。
・ | 前回と道が繋がるのは何とも嬉しいものです。 |
・ | 一般的な家族ハイキングの参考になりそうもない長丁場になりましたが、定光寺−香嵐渓を合計4日かけて歩くのも勿体無いので、広瀬で区切って合計3日にしたのはこれで良かったと思います。 |
・ | 「本当のところをちゃんと伝えずに家族を連れだしてしまう手法」は一度しか使えないことも最初から承知していました。次回以降は勿論最初から正直に相談します。 |
・ | 愛知県コースタイムに対し、初日は負けっぱなし、二日目は大きく勝ち、というのは考えてしまいます。初日は私以外の3人の調子が上がっていないとも感じましたし、コースタイム設定にもバラツキがあるような気もしますし。要するに、来春に予定している香嵐渓−寧比曽岳のコースタイム9:10がどうなるのか、なのですけれど。 |
・ | 同じ猿投山に一年前に登った時のことを振り返って、地図読みでも体力でも長足の進歩を実感できました。 |
・ | 初めてのシチュー作りもバッチリ、ガス消費は二日間合計で45gでした。(使用中缶:310g→265g、新品缶:376g) |
10月25日/26日の全歩行コース(クリックで拡大)
赤:東海自然歩道区間、緑:その他区間(「昭和の森」をショートカット)
・東海自然歩道区間の41.7km相当を歩きました。
(実歩行距離は2kmくらい少ないのではないかと思います)