49.IEC規格の改定方法
IEC は10年を目途に改定することになっています。IECを改定する際に、IECの参加メンバーの委員会で決めた原案をCD (Committee Draft)として各国に配布し、賛否を問います。各国の委員会は、賛成できない場合には、どこをどう直せば良いかを一覧にして委員会に連絡します。
IECのメンバーには参加(P)メンバーと非参加(O)メンバーで構成され、参加メンバーは年2回ある委員会全てに参加する義務はありますが、規格内容に対して賛否・コメントできる強い権限があります。参加メンバーは合理的な理由なく2回連続して欠席するとクビになり非参加メンバーになります。
各国から出てきたそれらの意見について参加メンバーの委員会で規格案の一文ずつ検討します。このため委員会は通常3日間9:00から17:00まで昼食時と休憩を除き、ずーと討論し続けます。各国のコメントに賛同するメンバーが大多数の場合はその案を採用しますが、意見が必ずしも一致しない場合には議長(コンビ―ナ)が決めます。半分程度のメンバーが賛否を表明して一致しても議長は自らの意見で決定する権限を持っており、必ずしも多数決では決まりません。
日中は会議を続けて疲れているところに、18:00~22:00位まで宴会があります。翌日、こちらは体がふらふらになっているのに、ゲルマン人は何とも無いので昔ヨーロッパを力づくで征服するほど体力があることが良く分かりました。
このCDに対してコメントを受けて修正した案はCDV (Committee Draft for Vote)として再度各国に配布します。参加メンバー国の2/3以上の賛成かつ投票総数の1/4以下の反対の条件で次の段階に移ります。CDVが否決されると再度各国の意見を受けて内容を変更し再度CDVを各国に配布して投票することになります。
CDVが可決された場合には、投票時に出てきた各国の意見を吸い上げて再度3日間の委員会での修正を経て、ほぼ規格案となるFDIS (Final
Daft International Standard)を各国に配り、賛成か反対かを各国の投票を求めます。ここも参加メンバー国の2/3以上の賛成かつ投票総数の1/4以下の反対の条件でFDISはIECの規格となります。