愛知県碧南市 いつも綺麗な涎掛けに帽子 誰が世話してくれるのだろう?
<56億7千万年という気の遠くなるような年月のあいだ、私たちをお守り下さるお地蔵さんにお礼を。そしていつもお地蔵さんに清潔な涎掛けと新鮮な供花をお世話する方々に感謝を。お地蔵さんを話題にして地域交流> 仏教界で一番身近な存在のお地蔵さん。お釈迦さんが入滅後、56億7千万年あとに弥勒如来さんが現れるまでの間、人々を苦しみから救って下さるのがお役目とされる。 そんなお地蔵さん達には大抵、新しい涎掛けや供花、掃除する世話人の方々がいる。何百年と歴史を重ねるお地蔵さんは人気があり、お世話を担当する方の趣味趣向によって涎掛け・帽子が変化する。 また長い間、放っておかれたお地蔵さんにも最近、涎掛けと花が添えられるのを見かけるようになってきた。 追いやられる不遇の時代を過ぎ、お地蔵さんは宗教を越えて地域交流の要として再評価されつつ事は嬉しい。
町中で見かけるお地蔵様のファッションにも流行はあるのか?お地蔵様巡りを趣味とする私には最近気になる事が1つある。 近年、お地蔵様の帽子・涎掛けがお洒落になってきた事。ビビットな色をシンプルに取り入れ、まるでヒップポップ系、もしくはレゲエミュージシャンの出で立ち。 棚尾・妙福寺の白いお地蔵様なんて、金糸刺繍の入る豪華絢爛な涎掛けである。伝統的な深紅を用いるお地蔵様の姿はあまり見かけなくなってきた。 お地蔵様もこれからは個性の時代なのだろう。お地蔵様への関心が薄れてきている昨今、「地域対抗・お地蔵様のファッション大会」なんて開催したら、罰当たりだろうか?
< text • photo by heboto >