愛知県碧南市 春に想う 「碧南高校」に咲く桜に青春時代の面影を追い求める

春が来た!碧南の桜

碧南高校のさくら

「一所懸命」に咲く桜 気づかない程、青春の時は素早く通り過ぎていく

桜の下に帰宅する学生

<僕が通っていた頃には、こんな綺麗な桜の花は咲いたのだろうか?若い頃には大切なものが見えない。大人になって気づく桜の美しさ> 市役所真ん前にある碧南高等学校。体育館横に咲く桜は、枝を学校の外にある歩道まで伸ばし、道行く人に桜の花弁を落とす。碧南高校生達が急ぎ足で通り過ぎる。 こんなに綺麗に咲き誇るというのに、桜には目もくれない。だが誰しも思い当たるはず。若い頃は余裕がない。 泣いたり、傷ついたりしてやっと大人になる。ヒラリと落ちる一片の花びらに人生を見る。卒業してやっと学校に咲く桜の意味を知るのである。

桜の前に原付バイクのオジサン

<文化会館に存在する桜。看板や樹木に覆われよく見えない。覗いてみると熟年夫婦が嬉しそうに花見をしていた> 碧南市文化会館、大正館の看板が立つ裏に数本の桜がある。文化会館入口にあるにもかかわらず、看板や樹木に邪魔をされて、桜の花が咲いている事に気づく人は少ない。 実に勿体ない。樹木をかき分け、桜咲く場所へ行ってみようとした。中から話し声が聞こえる。覗いてみると熟年の夫婦がビニールシートを広げて花見をしていた。 手作りの弁当を持参して、嬉しそうに食事をしている。樹木に覆われ、桜咲く場所にだけ空間が存在する、桜ポケット。 2人だけの楽しい時間を壊してはいけないと思い、樹木の扉をそうっと閉じた。

ヘボト自画像ヘボトの「落花枝に帰らず」

駐車場を占拠する芝桜

「碧南市役所が占拠される?」

初夏へと移り行く暖かい陽気の一日、碧南市役所では大変な事が起こっている。 都会に憧れ、近未来的な景観をめざす碧南市役所は、自然の怒りを買ったのか、「ある花」に占拠されてしまっているのだ。 駐車場やモニュメントなどのある、ちょっとした空間を植物たちは見つけだし占拠する。まさしくダーウィンの唱えた「進化論」、植物は傲慢な人間に戦いを挑み始めた。 その植物の正体は「芝桜」である。至る所を占拠し、存在を示そうと増殖を加速させる。 ジッと芝桜を見ているおばちゃんは「綺麗だわね~」と、思わず芝桜にダイブしそうな雰囲気だ。敷き詰められた芝桜を前に私も心を奪われそうだ。

< text • photo by heboto >


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