愛知県碧南市 「吉浜」の神明社はテーマパークのような装い ドラゴンに遭遇

旅する大浜街道

第9回 不思議な神明社と吉浜のまちなみ

荘厳な雰囲気と同居する ”おかしなおかしな”物体の数々を発見する

神社にあった鉄球

<巨大な鳥居が跨ぐのは、長く一直線に続く参道。荘厳な神社と思いきや 何ですか、これは…> 350メートルはあろうかと言う長い参道。御先祖様も詣っただろうと寄ってみる。躍動的な跳ね馬が現れ、剛健な拝殿。 バランス良く配置され、格式高い雰囲気をかもし出している。神妙な面持ちで手を合わせる。チラリと見えるものが…。 気になる鉄球。近くに寄ってみる。すると森の向こうに人影が。木陰に木人形たち。 後ろに気配を感じていた。見てはならないと思いつつ、見てしまう。瓦製の生き物が大挙して、うねうねと…。 龍の大群だが、あまりにもリアルすぎる。

洒落た和菓子屋さんの店舗

<未来の街は再び昔の姿に戻るかも知れない。吉浜の大浜街道沿いを見ていると、そう思えてくる> 再び大浜街道へと戻る。大浜街道は北へ向かうたびに、商店が増えて賑やかになっていく。 不思議な事だ。木造建築の懐かしい風情の店ばかり。追いたてる車もなく、ただゆったりと自分のペースで歩く。 昔ながらの木戸をスッと開けると、コクリコクリしたおばちゃんが目を覚まし、「いらっしゃい」の声…。 そんな世界がここにはある。安心と暖かさを感じる吉浜の大浜街道。ここに来れば、きらびやかなだけの商業施設はもう意味がないと感じるだろう。

ヘボト自画像 ヘボトの”ここもぜひ見ておきましょう”コーナー

海岸にヒーロー 「藤江への渡し跡」 衣が浦を挟む三河と尾張の間には多くの”渡し船”が存在していました。そのなかで対岸との距離が最も短かったのが「藤江の渡し」で、昭和31年(1956)の衣浦大橋開通まで利用されていました。場所は吉浜の神明社の西にある特別養護老人ホーム『安立荘』近くの海岸で記念碑が立っています。 現在では人の往来も少なくなり、草むらに道祖神様が隠れていたりして、穏やかな潮風を楽しむ場となっています。「藤江の渡し」を懐かしむ人々が集まり、「芳川渡し場まつり」というイベントも開催されることがあるようです。往時を偲んで渡し船による”嫁入り”も再現され、注目されました。 綺麗に整備された海岸には、初老の夫婦が潮風を楽しんだりしています。大人の方に訪れて頂きたいお勧めの場所です。

二宮金次郎さんの陰知っていると便利、勉強しましょう!

吉浜の神明社(よしはまのしんめいしゃ) 祭神は天照大神。弘仁年中(810~824)に伊勢より御分霊を勧請し、現在の吉浜町の南屋敷に「太神宮」を創建した。 万治元年(1658)に火災に遭い、社殿が焼失。その時に火中から御神体が飛び出して風に飛ばされ、松の枝に掛かる。 これを神の啓示と考え、松のあった現在地に移転し再建される。万治2年から伝承される神事「射放弓」が有名。

次回予告です、お楽しみに!

寿覚寺の山門

第10回 「吉浜・寿覚寺と八幡社」

懐かしさを覚える吉浜も中心地を通り過ぎ、村境が近くなる。 遠くに辻が見えた。その辻の真ん中には、懐古な佇まいをみせる自転車屋。近づけば、辻ではなく三叉路であることが分かる。 右へ進めば、先は豊田市へ向かう「挙母街道」へ至る道。真ん中を行けば吉浜の「八幡社」へ。さて左の道はどこへ行くのか?  ”御屋敷”の黒板塀が続く下を蛇行する路地、途中から合流する小道を辿ってみれば、ある寺院の裏へと出た。 自転車屋ある三叉路にたどり着く以前に見た白壁の寺院、「寿覚寺」である。 参道を囲む白壁には金ぴかの御紋。白壁の特異な構造に驚く。 ■ 第10回 「吉浜・寿覚寺と八幡社」 へ

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