愛知県碧南市 誰も知らない大浜の姿 幼少を宝珠寺で過ごした岩田さん語る

大浜てらまちウォーキング

岩田さん、昔の大浜を語る

大浜の宝珠寺で少年期を過ごした「岩田さん」 大浜を語り会場を沸かす

にこやかに登場する岩田さん

<「大浜の昔を語る」と手書きされた看板を、私はジッと見ていた。すぐ隣で同じく看板を見据える人物がいる。 ビシッとしたスーツを着込み、品の良いステッキを携えたご老人。今回の主役である「岩田さん」だった。会場は微笑ましい岩田さんの人柄が醸し出す温かい雰囲気に包まれていた>周りを囲む人々の張りつめた表情。 何か大変”偉い人”という雰囲気を醸し出すご老人が、丁重に案内されてエレベーターに消えていった。私が会場へと足を踏み入れた時には既に期待を寄せる聴衆でいっぱい。 司会の方の諸注意の後、「大浜の昔を語る」の主役である「岩田さん」がご登場。割れんばかりの拍手のなか、聴衆に深く御辞儀をする岩田さん。凛々しく礼儀正しい姿に拍手は一段と大きくなった。 最初の10分は生い立ちを流暢にお話していた。突然、沈黙。思い出したように世評を始める。 また沈黙。「大浜の事を話さなくては…。」と原稿を見入る。覗き込んでみると青ボールペンで全て書かれてあった。 話題から他の話題に飛び、沈黙。大浜の昔を聞くはずだった聴衆。 次第に会場では「次に岩田さんは何を話すのだろう」と期待する雰囲気に。 麦飯の話・銭湯の火事・貧しかった宝珠寺などを話されたが、なかでも”海のむごたらしさ”についての話は会場内一同、頷いていた。 語り部も終わり、司会者が遠目に見ていたであろう誰かを手招きして呼んだ。碧南を代表する企業、『九重味淋』の社長である。二言三言、言葉を交わし、がっちり握手をする岩田さん。 会場内に「おおぅー」といった歓声があがった。「大浜の昔を語る」会場が終始温かい雰囲気に溢れたのも岩田さんの人柄ゆえにだった。

ヘボト自画像次回予告 第6回 『みなさんの楽しみ方』

特設店舗で買い物をする人々 「大浜てらまちウォーキング」に来られた皆さんは、一体どんな風にこのイベントを楽しんでいるんだろう? 平成12年(2000)11月5日(日曜日)に第一回として始まり、まだまだ歴史の浅いイベント。世間に認知されているとは言い難い。 それでも訪れて下さる皆様は感謝の存在であり、興味深い方々でもある。様々な趣向を凝らしたイベントに進んで参加する? いつもとは違った商店の店先で掘り出し物を探す? お気に入りの道を見つけて、自分なりにのんびりと過ごす? ひょっとしたら、地元大浜の私らが全く気づかない楽しみ方を皆さんは、見つけているかも知れない。 さて、みなさんは「大浜てらまちウォーキング」をどうやって楽しんでいるのか、ちょっと覗いてみることにした。■第6回『みなさんの楽しみ方』

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