愛知県碧南市 西方寺から聞こえる「ギターと大正琴」の調べ 甘酒は公民館

ひげの住職さんと甘酒

西方寺ではギター・大正琴を楽しみ 大浜公民館で無料の甘酒を味わう

大正琴を熱心に演奏する婦人達

<「西方寺」を見逃すわけにはいかない。宗教哲学家「清澤満之」に縁あり、碧南市を代表する名刹である。境内でイベントも盛大に行われるに違いない。 演奏の開始時刻を少し過ぎて到着したためか、会場となる境内は既にたくさんの人で賑わっていた> 押し寄せる人をかき分け、何とか舞台の見える位置に移動してみた。モノトーンの衣装に身を包んだ14人の女性達の姿が目に入る。 皆、大正琴を見つめ、一生懸命に指を動かしている。一同に揃う動作には、幾度と練習を積み重ねてきたかを垣間見せる。 奥には派手なアロハシャツを着込んだ男性が、ひとりギターを抱えて演奏に聴き入っていた。 大正琴独特の音色は境内に響き渡り、オーディエンスを思い思いの世界へ誘う。 皆が静かに楽しむ中、忙しく立ち回る人がいた。ひげの住職さんである。 カメラを片手に、この素晴らしき世界をピシャリ、ピシャリと撮影していた。 格調高いこの西方寺の要職という立場にありながら決して奢る事はない。後の歴史に語られるであろう優れた人物と名高い。

甘酒に並ぶ人々

<大浜公民館では、「甘酒の無料接待」が行われている。午前9時30分から始まって、午前中は200杯の限定という争奪戦をも辞さない物品である。 イベント開始から忙しく移動した私は疲れも少々出てくる頃。しばしの休憩をと甘酒の薫る場所にて配給を待つ>それに朝から何も口にしていない。 無料接待の恩赦を少しだけでも受けておこうと、ご厚意に甘える事にした。入口には、緑のぬいぐるみ。 愛知万博関係者らしい。お互いに「またか!」という顔。イベント好きな私は、何十回と彼に合ったのだろう。 気まずく前を通り過ぎる。よい匂いのする五平餅・みたらしのブースに惹かれながらも、有料だからと素通り。 足は甘酒無料接待のコーナーへ。法被を着た男性がヒシャクからお椀に継ぎ足し、私に笑顔で差し出す。 箸は各自で受け取り、調味料はお好みで盛る。甘酒独特の匂い、口に含んだ時に来る濃厚感。 プラスチックベンチに座り、ポカポカした陽気、今日は良い一日だと思った。

次回予告 第5回 『岩田さん、昔の大浜を語る』

固く握手を交わす岩田さん まったりとしている場合ではなかった。午前のメインイベントを忘れていた。午前10時30分から「昔の大浜の語り部」が、大浜まちかどサロン2階にて行われるのだ。 「大浜てらまちウォーキング」は、”歩いて暮らせる街づくり”事業の一環として行われるイベントであり、趣旨の一つには「歴史・文化遺産を活用した寺町構想の推進」がある。 往時の大浜は素晴らしい港町であった事は皆、認識しているが、あくまで写真や人伝いに語り継がれてきた昔話から想像するだけで、直接、当時を知る人から話を聞く機会は滅多にない。 私の全く知らない時代の大浜、その”生の声”を今日という日に聞くことができる。大浜の歴史に興味津々な私には願ってもないチャンス。 幼少時代に大浜「宝珠寺」で育ったという、御年99歳になられる「岩田さん」が昔の大浜の様子を語ってくれる。 ■第5回『岩田さん、昔の大浜を語る』

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