愛知県・碧南市 駅にはいろいろなドラマがある「碧南中央駅」のイルミネーション
<待ちぼうけ 遅れてやって来た彼 口を尖らせながらも 照らし出された表情は確かに”好き…”と言っているように見えた。電飾された駅舎の下では色々な人生が繰り広げられている> 駅前のオブジェに施されたイルミネーション。四方を半円が取り囲むというデザイン。 駅のロータリーに鎮座する高尚な芸術家が制作した鏡面のオブジェに電飾された光の集団が反転され映し出されていた。 碧南中央駅の駅舎には人物を模した電飾が張り巡らされていた。物語性があるらしいが一見した所で分からない。 夜9時を過ぎてしまえば、頼りになるのはイルミネーションの明かりのみ。 駅という場所柄、この季節、沢山の人生のひとときがイルミネーションによって照らし出される。 一番のお洒落をして待ち合わせの女性に「よかったね、来て」と。凍える冬の空気に背中丸める背広の男性には「パパ、今度は大丈夫だよ」なんて。 優しい電飾の光に照らし出される様々な人々に心の中で話しかける。 なんだか自分だけがこの世に存在しないような淋しい気持ちになっていく。
碧南中央駅の改札口から足早に自動ドアの向こうへと消えていく人々。透明ガラスの自動ドアには「碧南市民情報センター」と書かれている。 碧南中央駅の駅舎内に設置された碧南市の情報を取り扱うことを目的とした施設である。 地元ケーブルテレビのマルチディスプレイが用意され、待合室的な使用も可となっている。 開館時間は午前9時から午後8時まで。市政から観光まで碧南市に関する情報を提供し、碧南市を来訪した人の心強い味方になってくれる。 施設内にはインターネット端末もあり、万全の体勢で臨んでいる。また午後5時まで無料で利用出来る黄色い自転車「り・さいくるタウン」の貸し出し場所で、中部国際空港へ向かうバス、くるくるバス全系統がとまるバス停が目の前という立地。ぜひ利用してみよう。
< text • photo by heboto >