愛知県碧南市 行く末は世界遺産へ申請か 大浜「海徳寺」の墓地に遺跡発見?
<大浜「海徳寺」墓地にて発見。成長した木に呑まれていく「お地蔵様」の姿。その光景はまるで「アユタヤ遺跡にある木の根に埋まる仏頭」を想像させる。将来、この木の根に呑み込まれるお地蔵さまが有名となる日も近いだろう> 大浜の海徳寺は、天井を突き抜ける程の大きさを誇る「大浜大仏」さんが、国の重要文化財になった事で有名となった。 海徳寺本堂西の墓地に大樹がある。その根本をみると、何かが呑み込まれていた。 四角い石盤は、すでに大部分が呑み込まれ、隣の墓石は3分の1、そのまた隣のお地蔵さんは、後ろ2分の1といった状態。 木の中に呑み込まれようとするお地蔵様の光景は、どこかで見たような気がする。 タイランド「アユタヤ遺跡」には、確か「木の根に埋まる仏頭」があり、有名な観光名所となっていたはず。 18世紀のビルマ軍との攻防で寺院の仏像全ての首が切り取られ、そのうちのひとつが偶然にも木の根によって現れたというもの。 由緒は違えど、大浜・海徳寺の「木の根本がお地蔵様を呑み込む」光景は実に神秘的で、厳かな気分になる。
大浜・海徳寺にて、墓地前にある無縁仏群を見る。そこには、5体のお地蔵様が鎮座していた。いずれも坐像で、真ん中のお地蔵様だけは恰幅良い姿。 この5体のお地蔵様達は、なぜだか配置が素晴らしく、ちょうど五角形の布陣を敷いているよう。 前から見ると遠近法で1つの宇宙を作っているようにも思え、「これは宇宙の真理を伝えているのか?」と勘ぐりたくなる。 中心のお地蔵様と、後ろのお地蔵様との表情の違いに注目する。穏やかな顔をする中に、一人だけ違う表情はなぜか? このお地蔵様たちは、参拝客のアイドルであるらしく、いつもビビットな彩色の帽子を被せられ愛されている。
< text • photo by heboto >