13.継鹿尾山(つがおさん)(2014.09.06) 参考サイトはこちら
東海自然歩道・愛知コース歩きの1回目になります。
東海自然歩道の存在は、愛知県の山のガイドブックで初めて知ったように思います。初めて歩いたのは鞍掛山に登った時で、東海自然歩道と重なる登山道を酷暑の中、登り1時間半/下り1時間だけ経験しました。その後から参考サイトの方の記録を拝見し、その体力に驚嘆する(家内との間では、この方を「鉄人さん」と呼んでいます)と共に、せめて県内だけでも東海自然歩道を歩いてみたい、と思うようになりました。しかし、コースタイム通りに歩けるかどうかの我々が、登山口まで車で行ってピストンなり周回なりで歩く、というスタイルでは、全く捗りそうにありません。
というところで、富山の「獣医さん」のこちらのサイトを偶々目にして、テント泊にして「鉄人さん」が1日で歩いたコースを2日かければ、何とか歩けるのではないか、と考えるに至り、4人でテント泊する装備を順次買い揃えていったのでした。「獣医さん」の書かれている通り「お母さんがその気に」なってくれた結果、これまた「獣医さん」の書かれている位の金額をモンベルにお支払いしました。
交通の便や幕営適地を考慮しながら、日帰りで行く区間、秋に1泊で行ける区間、日の長い時期でないと行けない区間、への区分けを検討しました。そしてテント泊デビューを9月の6日7日、と仮決めしたのですが、最初は「曇り」と言っていた週間予報が段々と悪い方に変わり、6日夜から7日朝にかけて雨、と言い出したので、涙を飲んで愛知コースの一番北の日帰り区間を歩くことに変更しました。
この日の昼間は、霞んではいるものの雲は殆ど見当たらない好天で蒸し暑く、「これで夜も雨が降らなかったら気象庁を恨んでやる」とか言っていたのですが、夜になると激しい雷雨になりました。「奥三河の山中でのテント泊デビューで雷雨に遭遇」とはならずに済んだ訳で、「天気予報に従って自重しておいてよかった」というオチになりました。
日帰りの中でも短い区間なので、大きなザックを持ち出す必要はないのですが、予行演習を兼ねて、テント泊で予定していた通りのザック構成とし、コンプレッションベルトを思い切り締め上げて縮めて使うことにしました。弁当は持たずに、1日目の夜に予定していた、アルファ化米+カレー(但し、フリーズドライをレトルトに持ち替え)にしました。天気予報では、日中は晴れて蒸し暑くなるというので、水は子供が500ml+350ml、家内が2L、私が2.5L、と(私の耐荷重訓練も兼ねて)これまでで一番多くしました。これで私のザックが7kgです。テント泊なら10kgにはなるのでしょうか。
犬の散歩を済ませて、8時過ぎに出発、最寄り駅からJR、金山で名鉄に乗り換えます(下左)。特別料金不要の「一般車」に乗りましたが、久しぶりのパノラマスーパーに子供達は喜んでました。
終点の新鵜沼で下車、岐阜県各務原市になります。ここで9:30です(下右)。
線路沿いに歩いて木曽川に出ると犬山城が見えてきます。「あのお城に行くの?」「すぐ前を通るよ」「中に入りたい!」となって、(親の当初の思惑通りに)犬山城観光もすることになりました。 犬山城を対岸に見ながら、1kmほど下流にあるライン大橋を目指して木曽川の右岸を歩きます。ライン大橋の手前の小さな支流沿いの道が、東海自然歩道で、この交差点に道標はありませんが、ここからが東海自然歩道歩きということになります(下中、9:52 )。 交差点を過ぎてすぐ案内看板もありました(下右)。 |
看板からすぐ左折してライン大橋に入ります(下左、9:56)。昔は車道と一緒で怖かった、とか、参考サイトの方は工事中で渡れず日を改めて渡った、とか、色々苦労があったようですが、今は歩道が別になっていて安心して歩けます。 県境の表示はありませんでしたが、丁度10時くらいに越えたのでしょうか(下右) |
犬山城到着が10:13(下左)。天守閣は土足厳禁、でかいザックを背負っている上に登山靴を手で持って、極端な急階段を登らねばなりません・・・そのあたりの写真は一切無くて・・・一番上まで登って岐阜城方向を写してみました(下中)。拡大してみると真ん中の山の天辺に岐阜城がかろうじて写っています(下右)。全体に靄がかかったような日でした。 |
かき氷などを食して、10:53に犬山城を出発しました。今度は木曽川左岸を上流に向かって歩きます。川辺に下りたら子供は水を触りに行きました。犬山橋と乗ってきた名鉄の線路とをくぐったのが多分11:15くらい、さらに進むと、水上スキーをやっている人たちが見えました(下左)。川沿いの道を離れたのが
11:24 (下右、角を曲がってから振り返った画像)で、その先の道は細くなりますが、まだ舗装道路です。
坂をウネウネ登っていって、なんだか賑やかになってきたと思ったら、日本モンキーパークの裏でした(ジェットコースターが隣に走っている峠で11:35)。犬山ユースホステルの前で11:48、そして寂光院参道の階段の下に着いたのが 11:54 でした。ここで犬山城以来の腰を下ろしての休憩になりましたが、丁度1時間歩いた後ですから、いいペースだったようです。
この先、普通に歩きやすい階段で寂光院の境内をしばらく登って、登りつめたところからようやく普通の山道です(下左、12:15)。滑りやすいチャート質の坂を登っていき、さらに傾斜がきつくなったところで、歩きにくい階段になります・・・。階段であることより土止めであることを優先したかのような大きな段で、「しんどかったら歩幅を小さくゆっくりと」と子供に言っていたのも通用しなくなり、力任せに登ることになって汗が噴き出します。急登が一旦収まって、ほぼ水平になってから、もう一度の急登で標高273mの継鹿尾山頂です。山頂の東屋で荷物を下ろしてから写したのが下右で
12:43 ですから、山道下の看板の表示タイム以下で登れたことになります。
さて、一息ついてから昼食です。分量+αの水を鍋に入れてさらにレトルト4袋を強引に押し込み、購入以来2回目のストーブ(バーナー)点火をして湯が沸くのを待ちます。レトルトの袋も入っているので中々グラグラとはならない、のを適当に切り上げ、レトルト袋を引き上げてから、アルファ化米の袋に湯を適量注ぎます。少し湯の残った鍋にレトルト袋を戻して、待つこと15分、できたご飯の上にレトルトカレーをかけます・・・・テント泊での基本動作であろうところを4人で大騒ぎしながら、しかし大過なくやり遂げられました。 私が食したヤマモリのタイカレーイエローはシャバシャバで、アルファ化米付属のスプーンでも気にならずに食べられましたが、粘りの強いカレーマルシェの3人は短いスプーンだとやや食べにくかったようで、次回は長いスプーンを持参しようかとか言っています。 余った湯を沸かしなおして、親だけインスタントコーヒー・・・美味しく頂きましたが、次回からは子供用にインスタントココアも要るかな、と。 |
このカレーの準備中に鳩吹山から縦走してこられた男性も東屋に来られました。ザックからハイドレーションシステムが覗いていたので伺ってみたら、「これ便利ですよ〜」とのこと。「でも4人分揃えようとすると高くつくから大変ですね」、そうなのです。それもあってまだ踏み切れていないのです。
この方も我々同様の汗みずくだったのですが、それもそのはず、東屋に設置してあった温度計は31℃を指していました。この日の名古屋の最高気温が33.1度、標高273mを考えると計算どおり、です。昨年7月鞍掛山に登った時の名古屋の最高気温が35.2℃、鞍掛山の標高888mを考えると、ほぼ同程度に酷暑だったと考えられます。鞍掛山の時よりはマシに思えたのは、登りの絶対量が少ないせいでしょうか。 この東屋からの眺めも霞みがひどく、さっきまで居た犬山城でもぼんやりし始めています。岐阜城に至っては知らなければ絶対に分からないレベルにしか写りませんでした。 |
結局山頂で1時間以上過ごしていました。13:51に道標(下左)を写してから出発、一旦大きく下ってからの稜線歩きになります。
ピークを3つほど越えて、東海自然歩道恵那コースとの分岐(下右)が14:29、
そして、東海自然歩道からの離脱点を14:53に通過しました(下左)。この続きの東海自然歩道を歩きに来る時には、善師野駅からここまで戻ることになります。 当家比最大量を担いできたはずの水もこの頃にはほぼ尽きていて、最後の300ccを3人で分けたりしていたのですが、この道標から駅方向に少し進んだところで待望の自販機を発見し、それぞれ冷たいものを頂きました。 |
善師野駅の少し手前で、14:58発の電車を見送りました。ということは、駅到着は丁度15:00頃だったようです。
この後、犬山駅・金山駅の乗り換えの度に水分補給しながら帰りました。
・ | 愛知県が出しているコースマップの参考タイムだと、犬山橋から善師野まで3:05となっています。我々の同区間の全所要時間で3:45で、昼休憩の1:08を引くと、歩いていた時間は2:37となります。日帰り荷物ではありますが、酷暑の中で中々の好タイムだと思っています。この先の東海自然歩道を歩いていくのに自信を持ってもよさそうな結果となりました。 |
・ | 冷や冷やしながら使ったガスは、225g入りの缶の重量がわずか14gしか軽くなっていませんでした。山中1泊で数回湯を沸かすだけなら、当面予備缶は不要のようです。 |
歩行コース(クリックで拡大)
赤:東海自然歩道区間、緑:その他区間(歩き始め/終わりと犬山城観光)
・愛知県のマップで、ライン大橋から善師野(駅と少し違う場所)まで
8.2kmとなっているので、全部で10km強と思われます。