20.入鹿池( いるかいけ)(2014.11.09) 参考サイトはこちら他多数
19.道樹山・大谷山・弥勒山からの続きになります。
1.撤収
前日から曇りだったので、夜空を見に出ることも無く、そのままテントに入っていました。夜中の11時くらいまではむしろ暑かったのですが、その後だんだん冷えてきて、明け方までには全身シュラフの中に入っていました。
早くから長時間良く寝たものですから、周りが明るくなる前から全員起きてしまいました。前日の朝に確認した時点では、夜明け前から降り出すかもしれないという天気予報でしたが、雨が降った形跡はありません。6時を過ぎたからそろそろいいだろう、という訳で、まずはフライシートを取るところから始めました。
内側の結露を極力本体に付けないよう、拭ける所は拭いてから外して、屋根付きテーブルサイトの梁に引っ掛けて軽く干してみました(下左)。本体の方も、風が殆ど無かったのでペグを全部抜いた後もしばらくそのまま立てたままにして多少とも乾かすようにしました(下右)。少しでも軽くしようという算段です。
食事は、昼食の時間には善師野駅に着いてしまいかねないこと、道中でゆっくり湯を沸かせる場所があるかどうか疑わしいこと、雨でも降り出したら他の道路をくぐる場所以外屋根すらないかもしれないこと、等々を鑑み、(途中段階では「善師野駅のホームの屋根の下で昼食を作って食べる」という無茶な案も出ましたが、)
朝用に用意していた軽いメニューを後回しにして(場合により持ち帰り)、昼用のメニューを朝食に回すことにしました。湯を沸かしている間にテント本体を畳んだのですが、これが結果的に好判断で、朝食が出来上がる頃にはポツポツ降り出しました。テント本体からポールを抜くのもポールを折りたたむのも子供にやらせましたが、立てる時以上に冷や冷やしながら見ていたので、画像はありません。
メニューは、アルファ化米の白米をふやかした上で、大人はフリーズドライのカレー(中辛)、子供はレトルトの牛丼です。フリーズドライでは中辛しか見当たらなかったので、子供には無理かもしれない、と思ってそのようにしたのですが、やはり下の子にはちょっと無理な辛さで、大人は美味しくいただきました。牛丼も「吉野家と同じくらい」美味しかったそうです。食後にインスタントですが、大人はコーヒー/子供はココアまで優雅にいただいてから撤収しました。
2.出発
キャンプ場内を少し歩いて、ゲートの外に出たのが8:09(下左)、その間もポツポツ降り続いていましたが、入鹿池方向に歩き始めてすぐ雨が強くなってきたので、雨具を着込みました(下右、8:16)。私は上だけですが残り3人は上下です。さらに親のザックには内蔵のザックカバーを掛けました。子供用のザックカバーはありませんが、シュラフのスタッフバッグは予めゴミ袋で二重防水にしていました。
奥入鹿橋通過が8:47(下左)、入鹿池湖畔に出たのが8:55(下右)です。この日本第2位の大きさの人工池からはすぐに離れてしまうのですが、この日の行程でページタイトルにできそうな地名が他に無い、のです。
ここに道標がないので、県道から入鹿池側に一段下りたところを歩くのかな、と少し迷いましたが、ここは素直に県道を北に進むので正解だったようです。県道を200m程進んでから、右に入るところには道標がありました。未舗装路を登っていくと”立ち入り禁止だけれど東海自然歩道歩きの人は通れます”(うろ覚え)みたいな表記のゲート(下左、9:11)があり、これを越えると登りが少しきつくなります。ピークの近くでは、色づき始めた木々が良い感じです(下右、9:20)
東海自然歩道は「鞍馬教会」が占めている左側の山の頂上と右側の小さいピークとの間を越えていきます。その鞍部の休憩所に着いたあたりで雨が殆ど止んだので、全員雨具を脱いだ(下左、9:37)・・・のですが、歩き始めてしばらくしてまだ降り出したので、今度は全員上だけ雨具を着込みました。
「鞍馬教会」の山を下りた後は、「今井パイロット農場」に向かうのですが、これがどこからどこまでが「今井パイロット農場」だったのかさっぱり分かりませんでした。くねくね曲がりながら丸太の階段で小さいピークを次々越えていく道で、現在地も舗装道路と離合するポイントくらいしか分かりませんでした。濡れた丸太の階段がどのくらい滑り易いものかを子供に体感させ、不用意に丸太を踏まないよう注意しました。右上の画像は10:46ですから「今井パイロット農場」は既に終わった後だったかもしれませんが、色づき始めた木々が霧雨に霞んで一段と良い感じ、がこんな風にずっと続いていました。
10:59に尾張パークウェイを見下ろせる休憩所に着きましたが、屋根がないので雨の日の休憩には不適です。そこからパークウェイとほぼ並行しながら坂を下りてから左折し、パークウェイをくぐりますが、その高架橋下の左側斜面に十分なスペースがあります。階段もあって、コンロを置ける水平も出ています。時刻も11:10で丁度いいので、この場所でパンとフリーズドライのミネストローネの昼食(=朝食のつもりで持って来ていた分)にしました。 昼食を作るつもりにしていなかったので、朝食用に適当に多めに汲んだ水の残りしかなかったのですが、ハイドレーションシステムのリザーバの水も合わせて必要量=0.7Lを沸かすことができました。この昼食休憩中に雨が強くなりましたが、出発までには小雨に戻ったのもラッキーでした。右画像は高架下を出発するところを斜面側から11:48に写したもので、これしか画像がないので全然分からないかと思いますが、雨の日にコンロで湯を沸かして食事するには十分使える場所です。 |
高架下から少し進んだ丸山池のあたりで、屋根のある東屋が見えていたような気がするのですが、記憶が定かではありません。12:00丁度に尾張パークウェイの今井インターをくぐる地下道に差し掛かりました(下左)が、ここは泥でぬかるんでおり昼食休憩など全く考えられない場所でした。少し進むと、またまた霧雨に霞む幅の広い山道です(下右、12:14)。
尾張パークウェイを高架橋で越え(下左、12:18)、R41を地下道でくぐります(下右、12:24)
最後の山道を歩いて平谷池まで出てみると、民家の庭先に季節外れの桜が満開になっているように見えます(下左、12:32)。ズームで写してみると尚のこと桜に見えました(下右)。
この先の、住宅が現れ始めるあたりで1/25000の地図上で道が途切れています。愛知県のコースマップでは真っ直ぐな道があるようになっていた(と思っていた)のですが、現地の道は突き当りになっています(後でよく見てみると、コースマップも微妙に突き当りを表現していました)。 左に行ってみましたが、これがこの2日間の最後に唯一の道間違いで、畑らしきところを突っ切ることになりました。反対から来ていれば道なりに道標が見えたようです。 県道との交差点に”左に進めば善師野駅”の道標が出ましたが、そのまま東海自然歩道を直進して踏切を渡りました。自宅近くに踏切がないせいか、大きくなっても踏切を見るとエキサイトする子供達です(右、12:40)。 |
西に向かって進み、一度線路から少し離れてから線路沿いに戻ってきたところで、新可児方面行きの電車(下左、12:46)と、犬山方面行きの電車(下右)とがすれ違うのが見えました。
もう一度線路から少し遠ざかり、12:48に継鹿尾山から下りてきた時にも写した道標に到着しました。
これで、ライン大橋から香嵐渓までの98.4km(*)の道が繋がりました!
(*) 愛知県コースマップによる公称値
善師野駅に到着して、雨具とザックカバーの水滴をはらってから収納したところで入線してきた12:58発の電車に乗りました。犬山から準急に変わる中部国際空港行きの電車で、犬山で特急に乗り換える方が早かったのですが、そのまま金山まで乗り続けて、(後で調べて分かったのですが)結果的には同じJRの電車へ乗り換えが出来て、2:20頃には帰宅できました。雨はほぼ上がっており、すぐに犬を散歩に連れていきました。
・ | 前回の始点が歩き始め、第1回の終点が歩き終わり、になったのは、かなり残念なのですが、小雨とはいえあれだけ降り続いたのですから、軽いコースを2日目にして正解だったと言うしかありません。1日目の道中に手を使わなければならないような斜面はありませんが、濡れたらいかにも滑りそうな赤土粘土の露出した坂道は何か所かあったので、雨中に突っ込んだ場合の転倒・怪我の危険性は否定できませんでした。 |
・ | 長らくザックの肥やしになっている雨具を一度使ってみたいから敢えて雨の日に突っ込む、という観点では、2日目の短く軽い行程は理想的でした。小雨かつ無風だったのでうぬぼれてはいけませんが、雨の中でも大きな不都合なく歩けることは分かりました。 |
・ | 初めて正規のキャンプ場に泊まり、その快適さに感動しましたが、山中野宿を先に経験していなければここまで感動しないように思いますし、先にキャンプ場に泊まっても山中野宿のハードルは低くならないようにも思いました。 |
・ | 愛知県コースタイムに対し、1日目はぴったり、雨中の2日目も(気にしてませんでしたが)そこそこでした。体調の要素が大きいようです。 |
・ | シチューの煮込みも含んで3回の食事でコンロを使った結果、ガス消費は二日間合計でこれまで最大の77gでした。推定ガス残量が38gなので、次回がテント泊になるなら新品缶の携行が必須です。(使用中缶:265g→188g、新品缶:376g) |
11月8日/9日の全歩行コース(クリックで拡大)
赤:東海自然歩道区間、緑:その他区間(最後の善師野駅までの区間)
・東海自然歩道区間の30.6kmを歩きました。