2002 カナダ・イエローナイフ・オーロラ体験記
番外編・オーロラ撮影機材
オーロラの撮影に用意した機材は、往年(約30年前)のベストセラー機、 ASAHI PENTAX SP(ボディ)+SMC TAKUMAR f=28mm F3.5(レンズ) 極寒地の使用に耐えるかどうか、事前に家の-19℃の冷凍庫に放り込んで見た。 半日後十分に冷え切ったカメラを出してシャッターを切って見ると、 一発でミラーが上がりっ放しで降りてこなくなった。 バルブ作動とフィルム巻き上げだけはOKだが、ファインダーが全然見えない! 骨董カメラなので致し方がないか、、、。 しかし常温に戻るとミラー動作は復活した。 そこで防寒対策をあれこれと考えることにした。 |
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すぐに決めた方法が、\100-Shopで見つけたクッションバッグ。 これを大小組合せて二重化し、断熱材として利用する。 レンズとファインダーの位置には穴をあけ、 レリーズも装着して完成。 カメラ操作ができるよう、バッグには手が入るスペースも確保した。 これでバッグ下側のチャックを絞れば、そこそこの風防・断熱ができる(ハズ)。 |
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さらにカメラ本体(向う側)の背面と バッグの内側2箇所に 「貼るホッカイロ」を装着。 これで保温もカンペキ(?)。 手前側はダメ元のDVカメラ。 (結果的には全く撮れる対象ではなかった) |
この他にデジカメ、 SONY Syber-shot DSC-S50 (F2.8 最長露出8秒) これもダメ元だが、もしかしたら 明るいオーロラが写るかも、、、と、 mini三脚に付けて息子に託した。 |
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こうして周到に準備したカメラは、最低気温-21℃の環境下でもなかなか快調だった。(^^v オーロラ一晩めに写したフィルムは、露出具合を見るために、 翌日、町の写真屋に出してみることにした。 |
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YELLOWKNIFE FOTO (PhotoでなくFOTO) |
翌々日写真屋に取りに行ったら、 プリントができてない! 店員さん(左)は申し訳なさそうに、 「写っていないから"No charge"でいい」 と言う。 で、ネガを見れば、 ううむ、、、かなりアンダーだが、、、 「一応写ってるじゃん!」→ (デジタル処理後) しかし押し問答できるほどの英語力も なく、"Thank you"と言って 引き上げてくるしかなかった。 でも、これが今後の 露出のいい判断基準になった。 |
F3.5開放、ISO800、30秒 |
こうしてその夜「最期の晩撮」に挑むことになった。 オーロラの出現を追いながら、快調にショットを繰り返していたが、 そのうちだんだん面倒が出てきた。 カメラのファインダーが防寒バッグの中にあるので覗きにくく、フレームを決めにくいのだ。 (ウェストレベルファインダーでもあれば別なのだが、、、) いつしかフレーミングは勘でやることに。(28mm広角なのでそれでいいのだ!) そのうちショットを繰り返すうちに、バッグ底のチャックを時々閉め忘れる。 さすがに-20℃の環境下、防寒バッグも底がアッパッパではカイロも役立たない。 とうとうカメラは冷え、ミラーは上がりっ放しになってしまった。 でもシャッターだけはバルブ動作が健在なので、 その後はメカを信じ、フレーミングは勘で、そのまま撮り続けることにしたのだった。 |