2002 カナダ・イエローナイフ・オーロラ体験記


オーロラとの遭遇
2002.12.10-11

出発ナイアガライエローナイフ犬ぞり・オーロラ



オーロラは、「極北の厳冬期」というイメージがある。
実は発光現象自体は、太陽活動と地磁気の相互作用による物理現象なので、
冬でなく夏でも、夜でなく昼でも、常時起きているという。

しかしオーロラは淡い光の芸術だ。
昼は当然見えないし、極地で暗い夜は冬しか訪れない。
だから空気の清んだ厳冬期の漆黒の夜が最適ということになるわけだ。

夜9時にホテルからオーロラツアーバスが出る。
ホテルのある市内は、さすがに漆黒の夜にはならないので、郊外に行くのだ。
Ingraham Trailを北東へ約30分、
Prelude Lake湖畔の観測地"Aurora World"まで移動する。

20人ほどを乗せたバスは室内灯を消してひた走る。
その車窓には、もうすでに淡いオーロラが見え隠れしている。
今夜は期待が持てそうだ。
観測地に到着すると暖かい小屋に入り、
オーロラの出現を待つ。
この間、カリブー(トナカイ)のシチューや
コーヒーなどを味わう。
バノック(イヌイット族のパン)も
結構おいしい。
(あ、そうそう、子供の頃よく食べた"三角パン"の味だ!)


夜がふけるにしたがってオーロラの
出現回数は増えてきた。

喜色満面!
世界中の幸せをすべて手中にしたかのようなこの顔に
突如一体何が起こったのか?

なんと、抽選でダイヤモンドが当たった!!
現地旅行社のアトラクション)


そうそう、Yellowknifeは、Diamond と Gold で興きた町なのだった。

24時を回ってから、
オーロラはどんどん調子が
上がってきた。



記念写真屋さんも天手古舞だ。
うちも記念に1枚Get!→

しかしね、「10秒間止まってて!」
と言われてもね〜。(^^;


オーロラは姿や形を変えながら、
現れては消え、消えては現れ、
存分に私達の目を楽しませてくれた。


名残惜しいが、いよいよ撤収の時刻がきた。
2時半、皆が乗り込んだバスはホテルのあるYellowknifeの方に向かってゴトゴトと走り出した。

ところが、本当のクライマックスはその後に訪れたのだった。

帰路をひた走るバスが車内灯も消してまもないころ、ガイドさんの声。
「右側にまたオーロラが出てきましたね」
左側席でうつら状態の私には、もうどうでも良かった。
しかし右サイド乗客たちの喧騒が徐々に大きくなっていくのが気になってはいた。

そのうち、「左側にも出てきましたよ」、とガイドさんの声。
やおら、人いきれでガシガシに凍りついた窓ガラスの霜を、
ホテルのカードキーでカリカリと削り落として外を見た。
「ウヲ〜!!」
と、その瞬間、思わずはしたない声を上げてしまった。
そこにあったのは、天空から垂れ下がった巨大なカーテンが、
今もどんどん発達しながら降りてくる瞬間だったのだ。
まるで絵に描いたよう。これぞ幽玄の世界!

「ほらほら!」という家内の声に促され、右側車窓も覗いてみる。
そこには天を覆い尽くさんばかり、オーロラが大蛇のようにのた打ち回っている!
「ヒェ〜!」

それから車内は右も左もしばしワーワーギャーギャー状態が続いたのだった。
本当はこんなのを、観測地で落ち着いて見たかったのにぃ!・・・(^^;







やがてバスはホテル玄関に到着した。
降りてすぐ、
車中で見たあのオーロラは
どうなったろうと、
暗がりのほうに行って空を見上げた。





拡大

ここはもう街なかで、いささか明るい空だというのに、
オーロラはまだ大きく広がっていて、
ゆったりとうごめいていた。


出発ナイアガライエローナイフ犬ぞり・オーロラ

(番外編:撮影機材

ア・ラカルト

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(E)2003.9.18