高松の三だぬきの一角に位するのが、法泉寺のおしょろ狸といわれている。しかし、このおしょろ狸の消息と行履は杳として詳らかでない。 一方、境内に狸の眼鏡なる蹲が鎮座している。生駒の殿様が家臣に下賜されるたびに、その家が傾くという。遂に法泉寺に納められおとなしくなった。 さて、蹲に張られた水盤におしょろ狸は何を写して観ていたのか、禅の公案もどきである。