ジオ「よっしゃぁ!サクサク準備して、フラグ立てに出発だぁっ!」
 
 妖精「フラグってスピーカーに差すのでしょ。」
 
 ジオ「ソレはプラグ!」
 
 ネオ「違うって、オレがいた所だよ。懐かしいなぁ、父さん・・」
 
 ジオ「それは富良野だってば!北の国かね。」
 
 GM「よっ!永遠の青年!・・それはいいからこの場にいない人は
    サクサク戻って。」
 
 ネオ「なんか今日はみんなサクサクっていうなぁ。さくさく・・??」
 
 妖精「私まだ言ってなぁーい。」
 
 ネオ「言ったんさい。」
 
 ジオ「これこれ。」
 
 妖精「はい、ジオはサクサク準備しなさい。言えたぁ。」
 
 ネオ「さくさくさくさくさくっさ・・そうか【臭】つまり今回の
    キーワードは【臭い】だ!」
 
 GM「このシナリオにキーワードなどという高尚なものは存在しない。」
 
 ジオ「直ぐに向かうから寝てなさいって。」
 
 ネオ「優しく起こしてねぇん。」
 
 ジオ「決まっているじゃないか、って何やらせるかな!」
 
 妖精「げげっ!二人ってやっぱり、そうにゅう仲?!」
 
 ジオ「あーのねっ!!」
 
 GM「はいはい、進まないから。ネオは体力回復の為就寝、
    ジオは外出の準備、妖精さんはその見物ね。」
 
 ジオ「そいじゃ、えーと・・・・前回のアイテムの使用方法だったな。」
 
 妖精「うん。結局分からないままだったよ。」
 
 ジオ「まぁ見てなって。種明かしの前にっと。」
 
 GM「ジオは今まで調べた事をまとめたレポート(倶楽部提出用)を
    プリントアウトさせた。」
 
 ジオ「さてその間に、と。水差しと水入り広口瓶は使い道分かるだろ?」
 
 妖精「両方、水が関係してるよね。」
 
 ジオ「そ、水差しは君の飲料水で、こっちはナマモノの飼育場所な。」
 
 GM「そういうと朝買って来た小魚を瓶に移した。」
 
 ジオ「獲物を仕留める際にはカッターナイフの刃でOKかな?」
 
 GM「そんなの前回出てこなかったぞ。」
 
 ジオ「高校生の部屋にカッターナイフがあっても自然でしょうが焼き。」
 
 妖精「そうそう。で、水が漏れるから新聞紙なのね。」
 
 ジオ「あ、そか。」
 
 GM「おいおい。」
 
 妖精「それはそうと、その長い定規はどうするの?」
 
 ジオ「これはつっかえ棒さ。」
 
 GM「そういうとジオは窓の鍵を外し、定規を斜めに固定した。」
 
 ジオ「丈夫だから外からの侵入には耐えられるよ。
    鍵まで届かないだろ、手。」
 
 妖精「出るときにはその定規外すのね。」
 
 GM「まぁ、芸が細かい事で。殆どVIP待遇やね。」
 
 妖精「ふへへぇ。」
 
 ジオ「それと退屈しないようにラジオ付けて置くから。」
 
 妖精「ありがとぅ。結構優しいじゃん。」
 
 ジオ「いやぁ、心配性なだけだよ。」
 
 GM「ジオは照れながらも厚紙広告を折り始めた。」
 
 ジオ(もっとも、泥棒よけがメインだけどね。ラジオは。)
 
 妖精「何作ってんのぉ?」
 
 ジオ「まぁ、念には念をね。それにしてもラッキーだな。」
 
 妖精「ホント、こんなに早く羽が見つかるなんて信じられないわぁ。」
 
 ジオ「ネオにも早く教え・・・ん?・・・・」
 
 GM「ジオは厚紙で箱を作ると、下に降りていった。」
 
 妖精「??」
 
 ジオ「なあ、君と俺達の関係知っているのって他に誰がいたっけ?」
 
 妖精「ええっと、GMと桃子ちゃんと女神様だけよ。」
 
 GM「私は物語の外だから数えなくて良いです。」
 
 ジオ「確かに出来過ぎだなぁ・・。あ、これ受話器ね。」
 
 GM「あんたの家は黒電話じゃないんかい!」
 
 ジオ「今時一つの家に一台の電話機な訳ないっしょ!
    コードレスだってありますがな。」
 
 GM「で、なんで携帯じゃないの。」
 
 ジオ「オヤジが嫌いだから。」
 
 妖精「そんな事より、何が出来過ぎなのよぉ。」
 
 ジオ「あ、いや、俺達のことを知っているのが見方サイトだけっていう
    所が妙に引っかかるんだ。」
 
 GM「ジオは残った新聞紙を丸めながら話し続けた。」
 
 妖精「じゃあ、ひょっとして・・・・魔王の方にも?!」
 
 ジオ「多分。魔王は未だ封印を解かれただけだし、そうなると
    相手側は再封印を阻止する必要があるだろ。」
 
 妖精「あのリンツとかいうヘチャムクレが知っているのかしら?」
 
 ジオ「これこれ。でもそれはどうかな、一人に全部押しつけるのは。」
 
 妖精「あ、そか。それに私のことは知っていても貴方達の事は
    知らないかもしれないのよね・・じゃあ、これは罠!?!」
 
 GM「やっと物語らしく重苦しい雰囲気が出てきたねぇい。」
 
 ジオ「可能性の一つとしてね。だからそれを確かめるんだ。
    あ、これネオの携帯の電話番号ね。」
 
 GM「ジオはクシャクシャにした新聞紙を先程作った紙箱に入れ
    メモ用紙をそっと隠し、何やら書いたラベルを張った。」
 
 妖精「・・・・気を付けてね。」
 
 ジオ「有り難う。君も気を付けて。それじゃあ、行ってくるよ。」
 
 GM「ジオはそう言い残すと箱をドア近くに置いて、
    逃げる様に走っていった。」
 
 妖精「変なの?・・っぁあーーっ!・・・あのエロジオーッ!!」
 
 GM「ちなみにこの箱のラベルには、ト」
 
 妖精「言っちゃダメーッ!!!!!」
 
 ジオ(いや、飲んで食べれば普通は・・ねぇ。)
 
 GM「ジオは大急ぎで色々詰まった鞄を持って玄関に鍵かけて、
    自転車またがって出ていきましたとさ。目出度しめでたし。」
 
 妖精「めでたくなぁーいっ!!バカーッ!!!」
 
 GM「そう、目出度くない。この光景を見ている者がいた。」
リンツ「ここが、あいつの家か。何か気になるのよねぇ、あのオーラ。
    それにしても呑気な奴。今日で終わりだっていうのに。
    まぁ、昼までは自由にしてやるか。」
 
 GM「そう言いながら玄関の前にリンツはやって来た。
    彼女は鍵口に手を当て、アンロックの呪文を詠唱した。」
 
 妖精「インチキだぁ!ゲームでそんなの使ってなぁーい!!」
 
 GM「んな事言ったってそこは魔族よ、一応。」
 
 妖精「ふぇーん、エロエロ星人でもいいから助けてジオォ!」
 
 GM「さて、そんな事は露知らず、ジオはやっとネオ宅に着いた。」
 
 ジオ「遂にやって来たぞ!・・って、長かったねぇ家出るまで。」
 
 GM「まぁ昔はアルマイトのヤカンから出るのにとんでも無く
    時間喰ったりしましたから。」
 
 ジオ「ヤカンか・・全てが懐かしい・・・訳がないわね。
    おぉーいっ!ネオ起きろぉーっ!出番だぞーっ!!」
 
 GM「なんか家の奥の方で物凄い事になっているようですね。」
 
 ジオ「だぁね。」
 
 ネオ「いやゴメン五面。ちょっと色々あってね。」
 
 ジオ「どうでも良いけど此処、勝手口だぞ。」
 
 ネオ「うぉっ!こいつぁうっかりどぇい!」
 
 桃子「だからって、何でジオ君が先に控えているのよ!?」
 
 ネオ「だってオレの家来だもん。」
 
 ジオ「ははぁー。って、違うっしょ!何でも良いから体貸しなさい。」
 
 桃子「ダメェッ!これ私のぉ!!」
 
 GM「問題発言の連続だな。」
 
 ジオ「冗談は兎も角、治すぞ、いつもの如く。」
 
 ネオ「すまんスマン。いつも通り頼むわ。」
 
 桃子「・・・???ジオ君がネオ治すのって今朝が初めてじゃないの?」
 
 ジオ「そう言えば、そうだよな?」
 
 ネオ「・・なーんかずっと前からこういう事してたような?」
 
 桃子「ジオ君が保健委員だったとかじゃないの?」
 
 ジオ「いや、自分は図書委員ばっかだけど。」
 
 ネオ「でも絶対こんな事あったよな。」
 
 ジオ「あぁ、そんな気がするけど・・・なんでだ?」
 
 ネオ「ま、いいかぁ。」
 
 ジオ「そだな。」
 
 桃子「いい加減ねぇ、二人とも。」
 
 GM(確かに。)
 
 ジオ「お、そうそう。実はさっき真由美先生から電話があってな、」
 
 ネオ「それはそうと上がってチョンマゲ。」
 
 GM「勝手口からかいな。」
 
 ジオ「ぅぇへへ、奥さぁん、米屋でぇえーす。」
 
 ネオ「うわっ、怪しい米屋だ!」
 
 桃子「いけませんわ、私には愛する人がって、きゃぁん。」
 
 ジオ「ま、長居は無用だな。それはそうと、かくかくしかじか・・・」
 
 ネオ「成る程、まるまるバツバツなんだな。」
 
 ジオ「そう言う訳で参画(△)してくれないか。」
 
 ネオ「よっしゃ!」
 
 桃子「え!何?何?!分かるの?!ネオすごぉーい!」
 
 ネオ「じぇんじぇん。」
 
 GM「おいおい!」
 
 ジオ「下手するとこうやって冗談言えるのもこれが最後かもな。」
 
 ネオ「・・・どういう事なんだ。」
 
 GM「ジオは電話の内容と考えられる事を簡潔に説明した。」
 
 ジオ「まぁ、あくまでも可能性の話なんだけどな。」
 
 桃子「そんな・・あの先生が敵だなんて。」
 
 ネオ「そうだよ、オレは表でゲロ吐く人は絶対信じられるぜ。」
 
 ジオ「なんじゃそりゃ。ただ、操られているという意味も含めて、
    そういう危険性もあり得る重要な情報という事さ。」
 
 ネオ「うーん・・・。」
 
 桃子「確かに妖精さんに協力している人なら飛び付きたくなるもん。
    そうなると二人では危険じゃない?」
 
 ジオ「うん。その意見には賛成だな。」
 
 ネオ「・・うぅーん。・・・・」
 
 ジオ「それで真由美先生に会うのは自分一人で行く。」
 
 ネオ「えっ!オレは?!」
 
 ジオ「トランシーバーあったろ。ピンマイク付きのが。」
 
 ネオ「あぁ、あれね。」
 
 GM「この携帯万能の御時世に、なんとレトロな。」
 
 ジオ「盗聴の心配が少ないやん。女の子は携帯がメインだし。」
 
 桃子「それでジオ君とネオが連絡を取るのね。」
 
 ジオ「まあ、合言葉を決めておこう。自分がそれをいったら、」
 
 ネオ「オレが突っ込むんだな。」
 
 ジオ「いや、妖精を連れて逃げてくれ。」
 
 ネオ「おい待てよ!」
 
 桃子(!!!!!!!!!)
 
 GM「ネオの怒った形相に桃子は怯えてしまった。」
 
 ネオ「そんな事出来るわけないだろ!」
 
 ジオ「ま、座れや。今大事なのは魔王の復活を阻止する事だろ。
    幸い、二人は良い仲だ。妖精と力を合わせれば何とかなる。
    向こうが陽動ならこちらも陽動させないとな。」
 
 ネオ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
 
 ジオ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
 
 桃子「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
 
 GM「事態は奇妙な所で停滞を見せてしまったが、
    ネオとジオはこの事態をどう切り抜けるのか。
    それよりも実際に危機を迎えている妖精の運命は!
    果たして真由美は挑むジオ達にどう対処するのか!
    縁があったらTo be continued!」