真由美「いやです・・そんなの・・・・・かならず・・に・・
      いきます・・・わたしを・・・」
 
 GM「(小声で)皆様お早う御座います。本日は虹色高校の
     マドンナ(文語)である真由美先生の寝室に来てます。」
真由美「・・う・・んんっ・・・」
 
 GM「あ、目が覚めたようです。」
真由美「みゅっ・・ふみ??」
 
 GM「起きようとベッドに手を掛けたところ、
    シーツに何かの液体に触れたようです。」
真由美「・・・・・・・・・・・・」
 
 GM「おおっっと!粘液状の何かを指に取り、
    大胆にも匂いを嗅いでおります。」
真由美「・・?・・!?・・!!!!!」
  
 GM「どうやら識別が済んだらしく、顔色が見る見る変化っ!」
真由美「(敷き布団を一気ににめくり)ファー様ッッッッ!!」
ファー「ふにゅるぁわふぇぅっ??!」
真由美「ベッドに入らないでって何回言ったら分かるんですかっ!」
ファー「いや、しょんな・・・君。」
真由美「ファー様の‘よだれ’の量は猫の範疇を
    凌駕しているんですからっ!!もうっ!・・・
    あーん、パジャマにまで染み付いてるぅ。最低!!!」
 
 GM「・・現場からお送りしました。」
真由美「もぅっ!みんな廊下に立って・・じゃなくて
    出て行って下さい。洗濯するんですからぁっ!!」
ファー「ほ、ほんじゃね。」
 
 GM「場面転換に出発進行ぅ。」
 
 ネオ「は、ほ、は、ほ、は、ほ・・」
 
 GM「ここはネオ達が妖精と出会った公園。
    朝も早くからランニング。
    何処に属する訳でもなく、
    誰かを従える事もなく、唯一人
    無駄に己を鍛える青年、ネオ。
    彼の前に細い目をした男性が困っていた。」
コーチ「嗚呼、しまったぁ。こんな事なら携帯で呼べば良かった。」
 
 ネオ「???」
コーチ「困ったなぁ、定期も切れちゃってたし。お金ないし。」
 
 ネオ(あらら。)
コーチ「背に腹は代えられないし、誰か買ってくれないかなぁ。
    このゲーセンの景品。」
 
 GM「実生活ではこういう手合いは無視されるのが本当だが、」
 
 ネオ「ここで声を掛けずにいられないのがゲームの主人公っすよ。」
 
 GM「いや、アニメでも漫画でも何でもそうだと思うけど。」
 
 ネオ「あの、何の景品に金つぎ込んだんですか?」
コーチ「いや、これなんだけどね。」
 
 ネオ「ああっ!こ、これは!!」
 
 GM「それこそはサバゲー愛好者御用達にして一世風靡した
    某有名時計を『こち亀』でパロ化した時計のパチモン、
    つまりパチモンofパチモン。その名も「G-SHOOOCK」
    機能・デザイン・耐久性に、果ては抗菌性までオリジナルを
    120%アップという偽物の王道を行き、中世オランダの
    チューリップの球根よりもバブリィな代物であるのだ。」
 
 ネオ「あ、そうなの?」
 
 GM「知らんで驚くなぁっ!!」
 
 ネオ「だって、これに描かれているキャラクターが
    オレの今一番のお気に入りだもん。それでビックリの助。」
コーチ「あ、君もこのキャラ好きなの?」
 
 ネオ「も、すんごく大好き。マジ買わせて下さぇい。」
コーチ「うんうん。こういうのはファンに買われてこそ華だよね。」
 
 GM「ネオは『G-SHOOOCK』を購入した。」
コーチ「じゃ、僕は急ぐから。助かったよ。」
 
 ネオ「いえいえ、こちらこそレアな物を。」
 
 GM「二人は別々の方向に去って行った。」
 
 ネオ「良い事すると気分がいいなぁ。」
 
 GM「そんなネオの進行方向に一人のア・・漢がいた。」
 
 ダン「うぉっし。別世界に飛ばされても鍛錬は怠らん。
    これこそサイキョー流正式継承者の俺様にかせられた
    使命ってもんだ。」
 
 GM「で、そんな絶対究極無敵銀河サイキョー男の後ろから
    アイテムで姿を消したリンツがこっそり近づいた。」
 
 ダン「にゃにぃぃっ!そんな奴は俺様がブリリアンカットの
    ダイヤモンドより磨かれた第六感で察知してやる!」
 
 GM「はいはい。判定するからダイス振ってね。」
 
 ダン「来いっ!」
 
 GM「えーと、この場合は危険察知でアイテムの魔力を....
    はい、失敗。」
 
 ダン「オヤジーッッ!!」
リンツ「はい、残念賞ね。プチュっと。」
 
 ダン「あふぅん(゜゜)゛」
 
 GM「ダンは何かの薬物を注入された。」
 
 ダン「な、なんのぉっ!サイキョー流呼吸法で養われた
    無敵の免疫力で抵抗してやるぜぁ。」
 GM「肉体抵抗ね。じゃダイス振ったって。」
 
 ネオ「あの、出番まだですか?」
 
 ダン「まだまだぁぁあっ!!」
リンツ「濃ゆいんだな、これが。」
 
 GM「っつー事で、君の新陳代謝活発な肉体は程良く薬物を
    全身に送った。つまり抵抗失敗。」
 
 ダン「ぐぁぁああぁっっ!!!」
 
 ネオ「何だこのオッサン?大丈夫っすか?」
 
 ダン「オラオラァッ!!」
 
 GM「ダンはいきなりネオに襲いかかった。」
 
 ネオ「うわっ!やべぇ。イッちゃってるよ、このオッサン。」
 
 GM「いきなりバトル・シーンに雪崩れ込んだな。」
リンツ「アナウンスは私リンツ、解説はコーチでお送りします。」
 
 GM「私は何を?」
コーチ「判定役はレフリーでしょ。」
 
 ネオ「冗談じゃないっしょ!」
 
 ダン「どした!どしたっ!」
リンツ「ネオはいきなり全力逃走しました。」
 
 ネオ「痛っ!!」
リンツ「しかしフィールドに阻まれている事に気が付かず
    全力でぶつかりました。アホです。バカです。」
コーチ「一般的な格闘ゲームにおける画面の端ですね。
    東海林さんがヘリコプターで見ていた某ゲームの
    結界はこれの発展系です。」
 
 ネオ「そっかぁ、ゲーム中だとここに三角飛びしているのかぁ。」
 
 ダン「だっぁっ!」
 
 ネオ「うげっ!!」
リンツ「その隙に飛びヒザ蹴りを喰らわせました。」
 
 ネオ(っぅ・・!!)
 
 ダン「は!は!は!オヤジィッ!!」
 
 ネオ「ぐっ!ぐっ!ぐっ!ぐわぁっ!!」
リンツ「続けざまに、みぞおちパンチ・当然ビンタ・上等ビンタ・
    号泣アッパーとフラッシュコンボを極めました。」
コーチ「対COM戦での常套手段ですね。彼は最後をKにしてGCを
    狙うのもテでしょう。」
 
 GM「嗚呼、いつの間にかポケット・ファイターになってるぅ。」
 
 ネオ「そう言えばランニングモードの撮影でバックにいたっけ。」
 
 ダン「どしたどしたぁっ!」
リンツ「素人相手に得意気に必殺技を繰り出しています。ところで、
    ダンに注入した薬物の正体は何ですかコーチ?」
コーチ「あれは『おスパルタンX』と言って、飲んだ人間が攻撃をすると
    その技を低レベルながらも強制的に教えさせる毒・・じゃなくて薬です。」
リンツ「成る程、つまりアホのネオがクズof主人公になる訳ですね。」
 
 ネオ「ひっでぇーっ!痛っ!」
 
 ダン「サイキョーッ!」
リンツ「アイテム玉の雷を大きく振りかぶって、ん投げたぁー!」
 
 ネオ「どっしゃぇぇえっ!!」
 
 GM「おぉい、そんなの何処から持って来た?!」
コーチ「それは秘密です。」
 
 GM「しょうがないなぁ。じゃ、ネオも公園内のアイテム
    持って来て良いぞ。」
 
 ネオ「え。やた。」
 
 GM「ただし懐に入る大きさの物だぞ。」
 
 ネオ「んじゃ、コレッ!!!」
 
 GM「なんじゃ、其れはぁっ!」
リンツ「ネオがダンにぶつけた物は猫のようです。」
 
 ダン「ぐおっ!顔にしがみつくなぁ、臭っ!!」
コーチ「おやおや、まるでイギーの様ですね。と、言う事は、」
ファー「ま、そこまで言われたら気張るしかにゃあわねぇ。」
 
 ネオ「あ、それ。へ・へ・屁が出る五秒前!!」
ファー「くはぁああっ・・は・・っは・・」
 
 ダン「シェェエエィイイッッッヤッァッアハッ!!!」
 
 GM「ダンは中毒症状による錯乱だから精神攻撃は無効として、
    問題はガスによる肉体抵抗だな。」
リンツ「ダンは悲劇の主人公さながらに悶え苦しんでいます。」
コーチ「猫のは臭さが人間の比ではありませんからねぇ。」
 
 ネオ「頑張れ、猫!!」
ファー「はぁあぁあ・・・・・・・・・・・・・っ!」
リンツ「し、信じられません!とんでも無いことが起きました。」
コーチ「その様ですね。ここは取り敢えず。」
 
 GM「逃げろぉっっ!」
ファー「少し肺に入った。byナウシカ。」
 
 ダン「オヤジィッッッーーッー!!!!!!」
 
 GM「ダンは公園の水に飛び込んだ。」
ファー(真由美君に追い出されてすっかり忘れてた、トイレ。)
 
 ネオ「か、勝った・・・のか?・・・・・・・。」
 
 GM「ネオは気を失った。回復までに時間が掛かりそうなので
    他の方いきましょう。」
 
 妖精「んぁ、ふぁあ・・あ。」
 
 GM「ここは妖精が寝泊まりしているジオの家。
    音楽も流さず寡黙にパソコンに向かい、
    キーボードを叩く青年、ジオが起きていた。」
 
 ジオ「あ、お早う。」
 
 妖精「おはよう。何やってるの?」
 
 ジオ「ん、メーリングリストに目を通していたんだ。」
 
 妖精「ラジオでも付ければいいのに。」
 
 ジオ「起こしちゃぁ悪いと思ってね。」
 
 妖精「んもぅ、気にしなくていいのに。」
 
 ジオ「じゃ、御言葉に甘えて。」
 
 GM「ジオが電源を入れるとステレオから時報と共に歌が始まった。」
 
 ジオ「(ラジオ体操のテーマソングで声高らかに)
     恐ろしい朝が来た 恐怖の朝だ
     絶望に胸を切り裂き 青空を落とせ...」
 
 GM「おいぉぃおぃぉい。」
 
 ジオ「何か?」
 
 GM「妖精ちゃん、ぶっ倒れちゃったよ。」
 
 ジオ「羽の回復に体力を消耗しているのかな。」
 
 妖精「そうじゃなくて、その奇怪な歌によっ!!
    選ばれし者って言い換えれば救世主なのよ。そんな人が
    ネガティブな事を言ったりやったりしちゃダメでしょ!」
 
 ジオ「究性手にはなってみたいがなぁ。それは追々として
    ぼちぼち出掛けるかな。」
 
 妖精「もうチョット真剣にしてよ。ところで何処に?」
 
 ジオ「お前ねぇ、昨日寝る時に
     『たまには動物も食べたい』って言ったばかりでショウガ!」
 
 妖精「(頭を掻きながら)てしし。」
 
 ジオ「だから魚市場の一般売場で何か買ってきてやるよ。」
 
 妖精「そして舞台は」
 
 GM「ネオが気絶している公園へと、」
 
 妖精「え〜っ!お魚さんは!?」
 
 GM「特に物語と関係ないのでパス。さて、この公園に
    ネオが寝ているなどと思いもよらない少女が日課を消化しに
    やって来た。」
久美子「はぁ、はぁ、、、?・・あ?!!」
 
 桃子「あ?!! あれ?ネオ君は!?!」
 
 GM「同じ頃、やはり公園でネオがひっくり返っているとは
    考え付きもしない少女が昨夜からの
    気絶キャンセル爆睡から目覚めた。」
 
 桃子「ちょっと止めてよ、その言い方。って、ネオ君は何処?!」
 
 GM「一波乱起きそうですが、縁があったらTo be continued!」
 
 桃子「だからネオ君はどこぉ?」