GM「ここは虹色町にあるマンションの一室。中では真由美先生が
    授業の整理やら準備やらをしていた。」
真由美「・・・・・っふぅ。」
 
 ネオ「あの、俺達は?」
 
 GM「今家に帰り始めた所。今回は出番無し。」
 
 ジオ「じゃ、次回っすか。なんか1話交代みたいだな。」
 
 GM「そう言う事。さて、彼女が一息付いたところでベランダに
    一匹の猫が現れ窓を猫パンチで小突いた。」
真由美「あ、今開けますね。」
 
 GM「開けられた窓から虎猫がスルリと下りて
    リビングのソファーにちょこんと座った。」
真由美「それで見つかりまして?」
 
 GM「真由美が隣に座ると虎猫はしこたま長くアクビをした。
    その口の前の空間が振動し、二枚の羽が落ちた。羽は
    真由美の膝に落ちると先端が七色に反射した。」
真由美「魔王の軍勢に渡らなくて良かったですね、ファー様。」
 
 GM「真由美は嬉しそうに微笑み、ファーという猫を抱き上げて
    膝にのせるた。」
ファー「まぁ、あん時はぶったまげてまったわ。知ってか知らんでか
    羽千切りやぁがった時には、やいやいだったで。」
真由美「お疲れ様でした。それでマイクロマシンの方は?」
ファー「おう、敵さんが魔力を利用してくれたで、ようけめぇ取れたわ。
    ほいだけん、マイクロマシーンによる活動が急にのうなったで、
    何かしらのやっかい事が発生したみたいだな。」
真由美「そうですか・・・。それで、彼等には事実を伝えなくては
    ならないでしょうか?」
ファー「記憶はろくすっぽ回復しとらんけど力だけは使えるように
    なってまっただで、ほりゃ教えとかなかんて。」
真由美「そうですか・・・。」
ファー「ぅん、まぁ、真由美君にしてみりゃ思い出して貰ってからに
    したいわな。ほいだけど、敵さんの動きが早いわ、妖精は
    羽千切れてまうわ、彼等にしてみれば「どぉいう風」てなもんだ。
    ここらで助けが必要だらぁ。」
真由美「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ファー「あぁ、分かった分かった。何をどう教えてくかは真由美君に
    任せるわ。あんたのええ様にやらっせ。だけんども、
    この羽だけは妖精か二人に渡してやらなかんでな。」
真由美「わがまま言って申し訳有りません。その妖精はどちらの家に?」
ファー「こっちじゃあジオって呼ばれとる方な。
         ところで例の邸宅、何かしらん魔力的な反応があるで、
    あそこに間違いないで。」
真由美「ええ、私も図書館で郷土史を調べてみたりしましたけど
    その可能性は高いようです。あ、魔力の反応と言えばファー様、」
ファー「何だん?」
真由美「私が吸収したクリスタルについてですが、」
ファー「・・どぉかしただかん?」
真由美「はい、封印のクリスタルの特性から考えて全身から
          魔力が奪われると思っていたのですが、反対に
          微量ですけど魔力が増加しているんです。」
ファー「水晶の旋回が逆転しやがったか!?」
真由美「このままですと場合によっては魔力にあてられて、
    精神に何らかの影響があるかもしれないのですが・・・。」
ファー「ほっかん。んじゃ急いで残りの娘も探さなならんな。」
 
 GM「あの、一人と一匹で盛り上がっているところ
    大変申し訳ないんですがね、ちょこっと話が
    見えてこないんですけど。」
ファー「出たな、虹色外伝のヲヤヂ矢玉アナ。」
 
 GM「そういうお前は何物?!」
ファー「ワシはあの『MARVELvsCAPCOM』のアシストキャラの
    一匹で『アドベンチャークイズ・カプコンワールド2』の
    プレイ・キャラであるドラ猫のファーだて。」
 
 GM「はぁあんっ??!いよいよ訳が分からなくなったぞ。
    それと、ファーさん。共通語の日本語喋って。」
真由美「聞いている方はもっと混乱しているんじゃないかしら。」
 
 GM「主人公サイドで事情に精通しているのは二人のようですし、
    ここらで説明して下さいな。」
ファー「あかんてぇ。そう言うのは此処一番までとっとかんと。
    つぅ事で出番だぞ、昔の同士。」
 
 GM「え、何?場面転換するの?!!」
ファー「んな事言ったって、真由美君はやらなかん事が
    どぇらいあるし、何だったら終わってもええだよ。」
 
 GM「いや、だけど世界観の設定とか細かいのが、」
ファー「そぉいうのは、引っ張って引っ張って、しまい頃に
    知りたい人だけ分かるようにしときゃあ良いの。
    滑っただぁ転んだぁこいとらんで、はよ移りん!」
 
 GM「はぁ、じゃ。話は再びジオの部屋から続く。」
 
 ネオ「はいはい、サクサクいこうぜ!」
 
 桃子「私達は今までの整理しなきゃね。でも情報不足だけど。」
 
 ジオ「そう言えばクリスタルの情報も殆ど欠如しているなぁ。」
 
 妖精「クリスタルの詳細については天界の上層部しか知らないの。
    ただ、魔族のエネルギーでもある魔力を吸収する性質が
    あるそうなの。」
 
 ネオ「あ、さっき先生がそんな事言ってたね。」
 
 ジオ「やめなさぁいっ!で、その吸収された魔力は何処に?」
 
 妖精「そこまでは知らないの。ただ、この人間界は魔力が極端に
    少ないのはこのせいかもね。」
 
 ネオ「それでアニメみたいに魔法が使えないんだ。」
 
 桃子「ネオ君どんなアニメ観てるの?」
 
 GM(加えて言うならこの世界の住人で波動拳のような気功を
    使える人もいないんですけどね)
 
 ネオ「あのさ、そう言えば封印のクリスタルって凄く大事なのに
     なんで簡単に壊されたの。」
 
 桃子「どこかのゲームなんかだと結界が張られていたりするわよね。」
 
 GM「ま、結界とかのプロテクトは破られるために存在している
     ようなものですがね。」
 
 妖精「そう言う事。そこで結界によって魔族しか入れないように
     なっているの。」
 
 ジオ「しかし、魔力を吸い取る封印のクリスタルには近づけない寸法か。」
 
 桃子「でも、壊されたんでしょ?」
 
 妖精「そこなのよ。そもそも魔族は魔力のほとんど無いこの世界に
    出ることすら難しいのに・・。」
 
 ジオ「高位の魔族とかならどうだ?」
 
 妖精「そう言うのは天界で動きを押さえてあるから大丈夫よ。」
 
 GM(異界の魔族は感知出来なかったけどね。)
 
 ネオ「じゃ、魔力がほとんどいらない変な魔族とか。」
 
 桃子「(チョット呆れて)例えば?」
 
 ネオ「・・・ジオ、タッチ!」
 
 ジオ「コラコラ!!ったく。そうだな、他の種族との混血は?
    自然界の抽象でもある妖怪とかなら。」
 
 GM「それでも魔族に偏ってますね。」
 
 ネオ「じゃデビルマンみたいに・・」
 
 GM「この世界では純魔族と純粋な人間との混血は不可能です。」
 
 ジオ「いずれにしてもクリスタルが破壊されたのは事実だけど。」
 
 ネオ「も、いいや。壊れた物より復活する魔王の方が問題だし。」
 
 桃子「それで聞きたかったんだけど、
    どうして魔王は復活に半年も掛かるのかしら?」
 
 ネオ「やっぱインカムを稼ぐため!」
 
 GM「あーのねっ!!」
 
 ジオ「多分、魔王は魔力を奪われて日干し状態になってるんだよ。
    クマムシは環境が悪化すると体内の水分を逃がして
    仮死状態になるじゃないか。」
 
 桃子「ふーん。」
 
 GM「クリプトビオシス(ラテン語で「隠された生命」の意)ですな。」
 
 ネオ「只今、腹ペコ大作な状態なんだ。」
 
 妖精「おまけに周囲の魔力が希薄だから吸収して
    動けるようになるのに半年もかかるのよ。」
 
 ネオ「あのさ、そのゴハンの魔力を何処から持ってきて補給したら
    魔王ってどうなるんだろ?」
 
 ジオ「そりゃすぐに復活するわな。」
 
 妖精「ちょっと待ってよ!そんな魔力この世界にないわよっ!!」
 
 桃子「さっき言っていたクリスタルが吸収した魔力とかは?」
 
 ジオ「仮にそうだとして、そんな事が出来る奴・・・そうだ、
    クリスタルを破壊した奴ならひょっとしたら・・・・。」
 
 ネオ「何処からか魔王のゴハンを補給できるかも。」
 
 ジオ「んじゃ何か!?それさえ出来れば魔王は来月でも復活
    しちまうんじゃねえのか?!!」
 
 ネオ「いや、明日の晩だったりして。」
 
 桃子「・・これからは一日も無駄になんか出来ないのね。」
 
 ジオ「そうだな。妖精の羽が治るまでに
    他の候補を探しておかないとな。」
 
 ネオ「って、どうやって探すの??おざなりに桃子ちゃんが見える
    女の子たくさん探す???」
 
 GM「だからスタンドじゃねえの!!」 
 
 ネオ「命名。『ぷち・ちゃいむ』」
 
 ジオ(霊的P(パターン)+クリスタルP+個人データ=桃子P)
 
 桃子「なにそれ?!?」
 
 ネオ「いや、なんとなく。」
 
 ジオ(桃Pに共鳴するには霊PかクリPに共鳴する事になるのか・・・)
 
 妖精「とりあえず、桃子ちゃんとネオがもっと親しくなって
    クリスタルが発露するように頑張ってもらわないと、って
    何考えてるの、ジオ?」
 
 ジオ「手がかりが乏しい以上仕方ない。霊感のある娘も混ざるかも
    知れないが、その手でいこう。」
 
 ネオ「え、マジッ!!???!!」
 
 妖精「何か変なモノでも食べたの?」
 
 ジオ「いや、お前には言われたくない。・・それはそうと桃子ちゃん、
    今までに姿を見られたのは俺達と久美子ちゃん、絵美さん、
    めぐみちゃん、真由美先生だけなのかい?」
 
 桃子「ううん、もう一人いるよ。」
 
 ネオ「あれま。で、どこの娘?」
 
 桃子「町外れに洋風の豪邸があるでしょ。あそこの子よ。」
 
 妖精「ああ、あの変なロボットがいる御屋敷ね。」
 
 桃子「そうそう。で、中に入っていたらいきなり
    『おい、そこのユーレイ』って言うのよ。」
 
 ジオ「なんか高飛車なお嬢さんだね。」
 
 桃子「どう見ても11〜12歳ね。それで、見えて怖くないの?って
    聞いたら『こんなのが怖がっていたら当家は務まらない。』
    なんてこと言うのよ。」
 
 ジオ「どういう事だ??」
 
 ネオ「ダーク・ハンターか?」
 
 ジオ「バレッタじゃねぇんだから!」
 
 桃子「でも、似たようなものよ。」
 
 ジオ「あれまっ!!・・・も、やだ。」
 
 妖精「具体的には?」
 
 桃子「先祖代々退魔業もしていた王家らしくて、その手のアイテム
    なんかもあるらしいの。」
 
 ジオ「それは心強いな。」
 
 GM「で、明日は何しますの?」
 
 桃子「私とネオ君はデートよね。」
 
 ネオ「あ、俺さ納骨堂行きたい。」
 
 ジオ「!桃子ちゃんの骨が目当てか?」
 
 GM「あんなもん関係者しか入れません。」
 
 ネオ「じゃあ墓地。」
 
 ジオ「だったら、お花買わないと。」
 
 GM「霊前でしょ。」
 
 ネオ「じゃあ地球寄ってく?」
 
 ジオ「いいねぇ〜♪」
 
 ネオ「ラララむじんくんラララ〜♪」
 
 GM「パロディの御利用は計画的に。」
 
 妖精「・・・何なの、この人達・・」
 
 桃子「墓場でデートするのぉ?!」
 
 妖精「・・・・デートは来週までお預けみたいね。」
 
 桃子「・・早く治してね、妖精さん。」
 
 ジオ「まま、とりあえず墓参りは昼からにして、それまでは家で
    いちゃついてよ桃子ちゃん。」
 
 桃子「その後は?」
 
 ジオ「さっき話に上がっていた少女に取材してみよう。もしかしたら
    魔王について何か分かるかも。」
 
 桃子「場所はシャルちゃん任せでいいよね。」
 
 ネオ「あ、シャルっていうの。」
 
 GM「愛称ってやつですね。」
 
 ネオ「ジオは明日の朝は何してるの?」
 
 ジオ「今までの事をまとめておくさ。」
 
 GM「そんなとこですかね。」
 
 桃子「じゃあ、私はシャルちゃんに会って来るわね。」
 
 ネオ「んじゃ俺家で待ってるから。」
 
 桃子「あ、寝てていいよ。」
 
 ジオ「こりゃ独り身には毒だな。」
 
 妖精「この分ならクリスタルが発露するのも時間の問題ね。」
 
 桃子「やだ、もうっ!みんなして!」
 
 GM「風雲急を告げるこんな夜にもお笑い根性爆裂のネオとジオ。
    明日の彼等はどんな一日?他の人達今何してる?
    縁があったらTo be continued!」
 
 ネオ「あー、難し面倒だった。」
 
 妖精「もっと難しくて面倒になるんだから。」
 
 ネオ「マジッすかぁ?!」
 
 ジオ「真剣っしょ。」