ジオ「そう言えばさ、」
 
 ネオ「もうそんな歳かぁ?」
 
 ジオ「そりゃ総入れ歯!でなくて授業と授業の間の休憩時間だけど、」
 
 ネオ「ふんふん」
 
 ジオ「地方によっては放課って呼ぶらしいな。」
 
 ネオ「ほうか。」
 
 GM「一時間目が終わったばかりなのに寒い会話な二人である。」
 
 ジオ「何をぉ!じゃあ取って置きを披露するぜ。」
 
 ネオ「よ、よ!」
 
 GM「そんな二人を校舎間の渡り廊下から見つめる他校の娘がいた。」
 
 桃子「二人じゃなくて、ネオ君だってば!」
 
 GM「阿、蘇。(こちら九州ラジオ村)」
 
 桃子「それにしてもネオ君なに喋っているのかなぁ。」
 
 GM「後ろで聞けば良いじゃないですか。教室に入るとか。」
 
 桃子「だってぇ、余所の学校の中で見つかると恥ずかしいしぃ、」
 
 GM(サマーソルト・キックしているくせに)
 
 桃子「それに近くにいるのに気付いて貰えないなんて・・寂しい。」
 
 GM「そんなしおらしいキミに特別に聞かせてあげよう。」
 
 桃子「え、ホント?!」
 
 GM「済みません音声さん、二人の会話拾って下さい。」
 
 桃子「もうっ、何よそれ!」
 
 ジオ「・・てな具合さ。そう言うの知ってるだろ。」
 
 ネオ「後他には水戸黄門のリズムでドングリころころ歌うとか。」
 
 ジオ「そうそう、そんなの。」
 
 桃子「ゴッドファーザーのテーマソングで花咲か爺さん歌うとかね。」
 
 ジオ「で、最近気が付いたんだけど、Dr.ボンベイの曲で
    S.O.Sってのがあるんだけどさ、」
 
 ネオ「ふんふん。」
 
 ジオ「その曲で「種芋の歌」を歌うと妙にハマるぞ。」
 
 GM「は?種芋??ちょっと待て、今CD用意するから。」
 
 桃子「へ、今から歌うの。(退屈そうに)ジオ君が?」
 
 ネオ「頑張れー、オレ聞いているから。」
 
 GM「それでは、Start!」
 
 ジオ「夕べ 父ちゃんと 寝た時に 
    股の間に 芋がある
    父ちゃん この芋 何の芋
    いいか 良く聞け この芋は
    種芋だ お前の兄ちゃん作った
    種芋だ お前を頑張って作った
    種芋だ お前の妹作った
    種芋だ お母ちゃんの大好きな
    そうか それで 茎の 先から ヌルヌルしたのが 出てるのか」

 
 桃子「もうっ!止めてよ!」
 
 GM(何もキミまでCDに合わせて吠える事ないでしょ。はい、Stop)
 
 ジオ「ふぅ、一寸オリジナル入っちゃた。」
 
 ネオ「なっははっっは、意味分かんないけど最高!」
 
 GM「性春だねぇ。」
 
 桃子「あーもぉ、ジオ君てばいつもネオ君にエッチな事ばっか喋って」
 
 GM「いや、男同士なんだし、ね。」
 
 桃子「あたしが告白するの邪魔してるんじゃないかしら。」
 
 GM「いや、冷静に、落ち着いて、ままま。」
 
 桃子「なってるわよ、オジサン!」
 
 GM「だからその背後のオーラは何かね、って私オジサンあるか?」
 
 ネオ「あんた何人?」
 
 ジオ「さて、そんな彼女がいることも知らずに職員室に行っていた
    久美子が教室に戻るために渡り廊下にやって来た。」
 
 GM「それ私の台詞!」
 
 ジオ「いや、硬直してたし。」
 
 GM「いいから口出さないの。あ、久美子ちゃんダイス振って。」
久美子「えぇっと・・・出ました。」
 
 GM「この目だと・・久美子ちゃんは桃子ちゃんの気配には
    気が付かなかったようだな。」
 
 ジオ「ん?でも久美子ちゃんは昨日、実際に会っているんだから
    同じ氣に対しては気が付きやすくなってるんじゃないか?」
 
 GM「それもそうか。」
 
 ネオ「で、どうなの?」
 
 GM「じゃあ気が付いた事にしましょう。」
久美子「はい、じゃあ行きます。(一息)ぁ・・。」
 
 GM「久美子は通路の曲がり角にあるオーラに勘付き、息を潜ました。
    が、この事態に直面する者がもう一人。てな訳で、はい振って。」
めぐみ「あぁ゛っ。なんか嫌な予感がしちゃう。」
 
 GM「はい、想像通り。君は気が付きません。」
めぐみ「あ、久美子さんだ。何やっているんだろう?」
久美子「!しぃぃーっ!!」
めぐみ(きゃぁっ)
 
 GM「久美子の険しい顔に思わずビビるめぐみだった。」
久美子「今そっち行くから。」
めぐみ「は、はいぃ。」
 
 GM「久美子は爪先立ちで足早にめぐみに近寄った。」
めぐみ「何があったんですか?」
久美子「ほら、あそこ。」
 
 GM「顔を近づけて指さす先には、まだ愚痴っている桃子と
    その先にいるアホ二人がいた。」
 
 桃子「二人って誰と誰よ!」
 
 GM「嗚呼、オジサンを虐めないで!オジサンは御仕事でね、でね。」
 
 桃子「大体、ゲーセンに行っても黙って2P側に座るし、
    ボムなんかネオ君のピンチに合わせて撃つし、
    つきっきりなのよねぇっ!」
 
 GM「世話焼きなんじゃない?」
 
 桃子「そんなレベルじゃ無いわよ!も、デキてるんじゃ・・エ゛ッ・・」
めぐみ「あれって、ネオ先輩達を見て怒っているんですよね。」
久美子「昨日は、あんな風じゃなかったのに・・・」
めぐみ「久美子先輩も見たんですか?」
久美子「めぐみちゃんも?」
めぐみ「あ、はい。でもやっぱりあんなに怖くなかったですよ。」
久美子「兎に角、二人に教えないと・・危険、かも。」
めぐみ「じゃ、じゃあ一緒に行きましょう。一人だと怖いですし。」
久美子「そうね。今日はここしか通れないし・・・」
 
 GM「久美子が歩こうとすると、めぐみが手をつかんだ。」
めぐみ「あの怖いから手、繋いじゃダメですかぁ。」
久美子「・・いいわよ。」
 
 GM「二人は手と手を取り合い桃子の後ろをさり気なく通ろうとした。」
 
 桃子「まさか、ひょっとして・・・二人とも・・はぅうぅぅ。」
めぐみ「ほへ?」
久美子「!・・早くしなさい。」
 
 GM「只今、聴覚過敏状態の桃子に彼女たちの会話は筒抜けであった。」
 
 桃子(ひょっ、ひょっとしてこの学校って共学なのに同性愛者の巣窟?)
 
 GM「自分の好きな男の性癖が気になった桃子はネオの元に向かった。」
 
 ジオ「っと、トイレ行ってこよ。」
 
 ネオ「あ、オレも。」
 
 GM「相変わらず金箔館ならぬ緊迫感のない二人は教室を出た。」
久美子「あれ・・・いない・わ。」
めぐみ「あ、あっちにいました。」
 
 GM「彼女達もトイレのある廊下突き当たりへ向かった。」
 
 ネオ「あれ、どうしたの二人して珍しい。」
久美子「そ・・それが、出たの!また!」
 
 ジオ「チョットご免。これから俺達、出すところなんだわ。」
 
 桃子「えぇ゛ぇえ゛、やっぱり二人ってホモだったのぉぉ゛っ!!!」
めぐみ「えーっ、私本当のホモさんって初めて見ましたぁ!」
久美子(だ・・出す・って、その・・アレじゃ・・・・・おしっ・・・)
 
 ジオ「ちょ、チョット待って。何か俺達の事で壮絶な勘違いしてるけど、
    自分達の間柄ってのは披露宴のスピーチでおなじみの、ホラ」
 
 GM「?は、なにコッチ見てるのかね。」
 
 ジオ「いや、やっぱ名司会者がいないとネタが使えないっすよ。」
 
 GM「仕方ないなぁ。(コホンと一息)それでは続きまして新郎の友人を
    代表して白コーナーよりタイラント選手の入場です!」
 
 ネオ「バイオハザードッッ!」
 
 ジオ「もっ、良い!え、私と新郎とは幼少のみぎりから諺で言います
    竹輪のホ・モ・・・って。あぁーのね・・・。」
 
 GM「久美子は顔を押さえ目と口を歪ませ、
    めぐみとネオは無垢に眼をキラキラさせ、
    桃子は絶望に打ちひしがれた。」
 
 桃子「ますます本当だったのねぇ!疑いの余地も無いのね!」
 
 ネオ「ね、GM。あの諺って何なの?」
 
 GM「竹馬の友を披露宴ネタの竹輪の友にしようとしたら
    二次会か三次会のネタである竹馬のホモがダブったらしいな。」
 
 桃子「二十回も三十回もホモの世界にダイブしたなんてぇ!」
めぐみ「はふぁ。もう何を言ってもそちらに流れるんですね。」
 
 GM「久美子はこの事態を収拾する意を決してみんなに進言した。」
久美子「一寸待って。ネオ君は・・」
 
 桃子「ネオ君は?!」
 
 GM「自分の好きな人がホモだという事ですっかり頭に血の上った
    彼女ではあったが、他の女から馴れ馴れしく呼ばれたのには
    もっと腹が立った。」
 
 桃子「ネオ君がどぉしたっていうの?!っていうか貴女ネオ君の何?」
 
 GM「桃子は久美子の方に浮いたままズズイッと近寄った。
    が、久美子もアスリート。内に秘めた闘士に火がついた。」
久美子「只のクラスメートよ。それより貴女こそネオ君の何なの!
    そもそも何でネオ君が・・ホモ・だと貴女が困る訳?!」
 
 桃子「そ、それは・そのぉ・・・・。」
 
 GM「ま、冷静に状況を考えてみれば久美子ちゃんの言う通りだわな。」
めぐみ「ネオ先輩がホモだと困る、って言うことはぁ・・・。
     あ、分かりました!」
 
 ネオ「何々???」
めぐみ「きっとネオ先輩の子供か子孫の霊魂なんですよ。」
 
 ネオ「え゛えぇっ!オレ女の子産むのか!!」
 
 ジオ「お前は男だろうが!簡単に言うとド●●もんみたいなもんだ!
    未来から来たって事だな。」
 
 ネオ「うんにゃ、それはないな。」
 
 ジオ「なして分かるかな。」
久美子「証拠が・・あるのね。」
 
 ネオ「彼女の、」
 
 GM「ネオはやおらに桃子を指さし、カッコイイポーズをした。」
 
 桃子(ええ゛っ、な何!ひょっとして前から私のこと・・いやぁん)
 
 ネオ「着ているセーラー服は今年の春から廃止された物だからだ!」
 
 桃子(そ、そんにゃぁああぁ・・・ほぇほえぇ)
 
 GM「桃子は爆音&爆煙の中、床につっぷした。」
 
 ジオ「さすがセーラー服大好き人間だけのことはあるな。」
 
 ネオ「うん。オレ、セーラー服たまんねぇっス。」
めぐみ「じゃあ、この幽霊さんはネオ先輩とどんな関係なんでしょうか?」
 
 GM「・・・あのさ、いつまでも終わんないから、
    ここは原作に従ってクイズ形式にしたらどですかね?」
 
 ジオ「なるほど、彼女が出題して俺等が答えるわけか。」
久美子「でも、四択問題を四人で答えたら、クイズにならないわ。」
 
 ジオ「よしっ、ネオいつものアレをやろうぜ。」
 
 ネオ「アレ?」
 
 ジオ「GMはそこの幽霊さんから問題を聞いて紙に書いておく。
    番号は1から4でね。ネオは問題を見る前に正解番号を
    書いておく。そう言うこと。」
めぐみ「超能力のテストみたいですね。」
久美子(単に勘が冴えているだけの気もするけど。)
 
 GM「じゃあ、書きましょう。ハイ、君コッチへ。」
 
 ネオ「よし、えーとね、うーんとね、もーとね。ハイ!
     あ、誰に渡そうかな。」
真由美「先生が預かっておくわ。」
 
 ネオ「んじゃお願いします。」
 
 ジオ「おーい、そっちは良いかぁ?」
 
 GM「はいはい、お待たせしました。では本人から出題を。」
 
 桃子「え?!!あたし!?」
真由美「ほら、頑張って。」
 
 桃子「は、ハイッ。えぇっと、私はネオ君の何でしょう。
     1.御先祖様 2.片思いの恋人 3.生き別れの妹 4.産みの母」
久美子「どれもありそうね。」
めぐみ「で、ネオ先輩は何て書いたんですか?」
真由美「2番よ。それで正解は?」
 
 桃子「・・・・・2番。」
 
 GM「桃子は顔を逸らして恥ずかしげに答えた。」
 
 ネオ「ウシッ当たりぃ!!」
 
 ジオ「ゲーセンで調子良いと問題出る前に三回連続で当てるよな。」
真由美「確率的には4分の1の3乗で64分の1になるわね。
     4は2の2乗だから2分の1の6乗。つまりコインの裏表を
     6回連続先読み出来たのに等しいわね。」
めぐみ「わぁ、なんかスゴイですね、ネオ先輩。」
真由美「それはそうと不純異性交遊しちゃだめよ。一応、ネ。」
 
 ネオ「先生、ゲーセンで遊ぶと負順位製鋼友になるんですか?」
 
 ジオ「オイオイッ・・って、先生何故此処に?!!」
真由美「だってもうすぐ授業なんだもぉん。」
久美子「あ、まだ準備してない!」
めぐみ「やだっ、すぐ戻んないと!」
 
 ネオ「俺達も戻んないと!」
 
 ジオ「否、向かうぞ!」
 
 ネオ「どこに?」
 
 ジオ「トイレだよ!」
 
 ネオ「しまったぁ、ションベン我慢してたんだぁ!!」
 
 ジオ「んじゃ先生遅れますけど御免下さい。」
久美子「それでは先生、」
めぐみ「失礼します。」
真由美「はい、次の授業も頑張ってね。」
 
 GM「四人はそれぞれ教室orトイレに向かった。」
真由美「さてと、貴女はどうするの?ネオ君と授業受ける?」
 
 桃子「いえ、あの、ネオ君の邪魔になると悪いし放課後に・・」
真由美「そう。じゃあ頑張ってね。」
 
 GM「桃子は壁を抜け、校外に出ていった。」
 
 桃子「あ、そう言えばあの先生も私が見えるんだ。」
 
 GM「騒然とした休憩時間になった五人の青少年・少女達。
    これは伏線か只の悪戯か。そこにさり気なく参入した
    美人教師は我々に何をもたらそうとしているのか。
    バラバラに動いていた運命の糸が互いに絡まり始め、
    意識し合うようになった彼女等のこれからはどっち?
    縁があったらto be cotinued!」