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69.トータル・フィアーズ THE SUM OF ALL THE FEARS (2002年米) <4.0>
[監督]フィル・アルデン・ロビンソン
[出演]ベン・アフレック、モーガン・フリーマン、ジェームズ・クロムウェル、リーブ・シュレイバー
[時間]122分
[内容]CIAのロシア担当の情報分析官のジャック・ライアンは、CIA長官のキャボットに付き添ってロシアに核査察へ赴く。
ロシアで彼は、核兵器開発に関与していた3人の科学者がいない事に気付いた。そこでキャボットは敏腕の工作員クラ
−クにロシア人科学者の行方を追わせる。調査の結果、不発の核爆弾が復元され、何者かによって米国に送られて
いる事がわかる。その宛先は、アメリカン・フットボールの祭典、スーパーボウルで沸き立つボルティモア。その試合を
米国大統領も観戦する事になっていた・・・
[寸評]昨年9月11日にニューヨークでのテロ事件が起きているから、本作品の内容も決してフィクションですまされないか
もしれない。疑問を残しながらの不信情報の中での全面核戦争の危機・・・。難しいのだが、正確な情報の重要性を感
じさせてくれる。ハリソン・フォードと違ってベン・アフレック演じるライアンは一気に若返っているが、上層部から軽んじ
られて、説得に窮する姿なんて係長格のサラリーマンみたいで結構良かった。ただ彼も恋人も、もろに被爆して元気な
のは不思議だなあ。ライアンなんて爆心地に舞い戻ってもいくしなあ・・・。あと、この作品の真犯人の手立ては「007/ト
ゥモロ−・ネバー・ダイ」の悪役のそれと同じだな。後半の展開はスリリングで緊迫感があるし、どんな形でも一歩間違
えば、戦争・核使用の恐れがあるという警鐘的な作品だ。細かい矛盾は色々あるが、見て損はないと思う。
70.アメリ LE FABULEUX DESTIN D'AMELIE POULAIN (2001年仏) <2.5>
[監督]ジャン=ピエール・ジュネ
[出演]オドレイー・トトゥ、マチュー・カソヴィッツ、ヨランド・モロー、ジャメル・ドゥブーズ
[時間]121分
[内容]幼少の頃から空想の世界が一番の遊び場だったアメリは、22歳になった今でも、モンマルトルのカフェで働き、周
りの人々を観察しては想像力を膨らませて楽しんでいた。そんなアメリは、40年前の住人の思い出の品を、住人を探
し当てて、品を届け(本人とは会わない方法で)感動させた事から、他の人を幸せにする事に喜びを見出す。他人の人
生に、コッソリおジャマしては楽しい悪戯を仕掛け、人知れずお節介を焼いて回る。そんなアメリも、ある日、不思議な
青年ニノに出会い恋心を抱くようになる。ただアメリは自分の気持ちを素直にうち明けることが出来ない……。
[寸評]妄想な世界と現実を交錯させて描くファンタジー映画。画像が非常に美しく、女性を中心にかなり支持を受けた作
品である。何故か私は夜遅くからDVDで観始めた事もあるが、睡魔が襲ってきて、正直、この作品の世界について行
けなかった。自分には余り合わなかったという事かなあ。手際良く内容が進んでいくテンポなので、一言でも字幕を見
逃したら、訳が分からなくなる。厳しい現実の中で現実逃避に走りたくなる、他人にお世話を焼いてあげたい、ちょっと
悪戯もしてみたい・・というのは誰しも思うもの。本作品は、そうした事をメルヘンチックに描いている一風変わった作
品である。私が馴染めなかったのは否めないが、観る人によって見解は随分異なるでしょう。
71.アメリカン・スウィートハート AMRICA'S SWEETHEARTS (2001年米) <2.0>
[監督]ジョー・ロス
[出演]ジュリア・ロバーツ、キャサリン・セタ・ジョーンズ、ジョン・キューザック、ビリー・クリスタル
[時間]103分
[内容]キキはハリウッドの人気女優グウェンの妹で彼女の付き人をする独身女性。姉の裏方に徹する地味な毎日を送っ
ている。そんなキキはグウェンの夫で人気俳優のエディに密かな恋心を抱いていた。大物同士の結婚に“理想のカッ
プル”と言われたグウェンとエディも、グウェンの浮気をきっかけに現在は別居状態。エディはグウェンの浮気現場をバ
イクで襲撃してしまい、精神的にも不安定な状態にある。しかし、未だにグウェンへの未練を断ち切れないエディ・・・。
そんなある日、敏腕宣伝マンのリーが、ヒット作不振の打開を図る話題づくりのために二人の復縁に手を貸してくれ、
とキキに話を持ちかけてきた・・・。
[寸評]ジュリア・ロバーツとキャサリン・セタ・ジョーンズの豪華競演という事で劇場で予告編を観た時から関心があった。
今回近隣のレンタル店のキャンペーンで新作ながら48円で一泊二日でレンタルできたので拝見。しかしなあ・・・つまら
ないとかダルイと言うのは言い過ぎかもしれないが、ラブ・ロマンスとしてもコメディとしても色々な面で、どうにも中途半
端な内容だった。キャサリン・セタ・ジョーンズは何か地のまま、という感じの存在感を示す演技でジュリア・ロバーツよ
り目立っていた。コメントもそれぐらいしか言いようがない・・・
72.ブリジッド・ジョーンズの日記 BRIDGET JONES'S DIARY (2001年米) <3.5>
[監督]シャロン・マグワイア
[出演]レニー・ゼルウィガー、コリン・ファース、ヒュー・グラント
[時間]97分
[内容]ブリジット・ジョーンズは出版社勤務のOLで32歳の独身である。彼女は新年にあたって一つの決意をする。「日記
をつけ、タバコとお酒を控えめにし、体重を減らして、良識ある恋人を見つける!」 両親の知人である夫妻のパーティ
で弁護士であるマイク(彼はバツイチ)を紹介されるが、何処かださくてブリジッドは気が乗らない。勤務先の上司ダニ
エルと電子メールのやり取りを契機に親しくなっていくのだが・・・
[寸評]ヘレン・フィールリング原作の同名小説を映画化したもので原作はかなりのベストセラーとの事。人生そして恋の相
手を模索する主人公の姿を嫌味なく微笑ましく描いている作品でレニー・ゼルウィガーが何とも良い味を出している。
自分の心情をナレーションで語るし、内容も分かりやすい。ブリジットは同じ悩みを分かち合う友人もいるし、恋の対象
もスンナリ(?)現れるわけで結構恵まれているのでないか。本作品は30代の独身女性が観たら、どれぐらい共感する
のだろうか。作品の中の台詞にもあった「何の欠点もない女性が何故男を捕まえずに一人でいるの?」という現象は万
国共通なのだろうか。確かに何で?周囲の男の目は節穴か!と思える女性が独身でいる場合が結構多い。生き方は
各々自由だから何らとやかく言う事はないが、結局は「変な男に頼って生きていくより、思うように自立していった方が
よい」という事なのかな。