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57.月の輝く夜に MOONSTRUCK  (1987年米) <3.5>        
 [監督]ノーマン・ジョイソン
  [出演]シェール、ニコラス・ケイジ、オリンピア・デュカキス、ヴィンセント・ガーディニア
  [時間]102分
 [内容]ロレッタは37歳で7年前に夫を事故で失った未亡人。夫の友人であった誠実なジョニーからプロポーズされ受け入
   れるが、ロレッタは何かと悪運にならないかこだわる。ジョニーは母が危篤のため、故郷に向かうが、不在の間、ロレッタ
   に絶縁中の弟ロニーに会って「結婚式に出席してくれるよう話してほしい」と頼む。ロレッタとロニーは出会ってすぐに恋に
   陥る。
  [寸評]ニューヨークでのイタリア系社会の人間模様を温かく描いたロマンティック・コメディ。1987年度アカデミー賞で主演
   女優賞等3部門を制した作品(作品賞もノミネート)。やはり恋・結婚は本当に好きな人としなければならない。妥協は良く
   ない、という事をさりげなく示している。今から15年前の作品という事もあり、ニコラス・ケイジの若い事。ニコラスも、まず
   まずだが、それ以上にロレッタの同居人のご老人方が皆個性的で味がある。最後の食卓で初老夫婦の浮気をめぐるやり
   取りが非常に印象的。どれだけ年を取っても皆で食卓を囲めるのは良い事だな。

58.メメント MEMENTO  (2000年米) <3.0>        
 [監督]クリストファー・ノーラン
  [出演]シェール、ニコラス・ケイジ、オリンピア・デュカキス、ヴィンセント・ガーディニア
  [時間]113分
 [内容]保険の調査員をしていたレナードは、ある日、何者かが家に侵入し、妻がレイプされたうえ殺害されてしまう、衝撃
   的な光景を目撃したショックで前向性健忘(発症以前の記憶はあるものの、それ以降は数分前の出来事さえ忘れてしま
   う症状)となってしまった。妻の復讐のために、犯人を探し出そうとする彼は記憶を繋ぎ合わせるために、ポラロイド写真
   にメモを書き、体に刺青を刻みながら何とか手掛かりをつかもうとする・・・。
  [寸評]少し戻っては再生、少し戻っては再生するという斬新なリバース方式で観せてくれる作品。こういう作品は初めて
   だ。本当は筋自体は難しくない(?)のだろうが、リバース方式で分かりにくくさせて、「不明解なら、もう一度観てごらん」
   という感じで製作されている気がする(現に米国ではリピーター客が多いとの事)。私は頭が悪いのか良く汲み取れず、
   何となく分かったような分からないような、最終的にはフラストレーションを残したのが率直なところ。10分で記憶が途切
   れるという事が連続すると日常はどうなるのだ!という事ばかり考えて観ていたな。少し間を置いて再見してみると、次
   はどう感じるのだろうか?う〜ん・・・

59.メン・イン・ブラック2 MEN IN BLACK U (2002年米) <3.5>        
 [監督]バリー・ソネンフェルド
  [出演]トミー・リー・ジョーンズ、ウィル・スミス、リップ・トーン、ロザリオ・ドーソン、パトリック・ウォーバートン
  [時間]88分
 [内容]地球にいる宇宙人を管理する最高機密機関MIBのエージェントJは、ピザ屋の主人ベンが何者かに殺害された事件
   の捜査に当たる。事件の目撃者ローラに事情聴取した結果、犯人はランジェリーモデルに化けたエイリアンのサーリーナ
   で、「ザルタの光」の隠し場所を探りにベンの所に現れた事が分かる。しかし、惑星を消滅させる事が出来るほどの力を
   持った「ザルタの光」は遠い昔に地球から宇宙に送り返されたはずだった。その処分を担当していたのが、Jのかつての
   相棒Kであった。Kは5年前に引退して記憶も全て消して、今は郵便局長になっている・・・
  [寸評]1997年公開作品の続編。前回同様、88分という短い時間の中で、見せ場が盛りだくさんあり、飽きずに楽しませて
   くれるのは確かだ。Kを呼び戻し、Kが記憶を戻すまでに時間を要する分、エイリアンとの戦闘シーンの見せ場が少ない
   気がしたし、戦いの内容も薄い気がした。ただ最後は2つビックリした。結構みせてくれた”あの場面”を再見させてくれた
   事と、あの人の正体・・・強引すぎる感もするがまあ許しちゃおう。でも本来の姿を見せてほしかったな。本作品で私が一
   番笑ったキャラはJでもKでもない、犬型エイリアン’フランク’。とにかく可笑しい。近くに座っていた外人カップルも大ウケ
   していた。本作品を観る場合、前作を観ていない方は事前にビデオで押さえておいた方がよいでしょう。(2作目を観るま
   でもないと思ったらそれまでだけど・・・)
   P.S;(人によりますが・・・私は苦手だなあ・・)冒頭は物を食べて観るのはやめましょう。

60.荒野の七人 THE MAGNIFICIENT SEVEN (1960年米) <3.5>        
 [監督]ジョン・スタージェス
  [出演]ユル・ブリンナー、スティーブン・マックウィーン、ジェームズ・コバーン、ブラッド・デクスター
  [時間]128分
 [内容]メキシコのある村の貧農達は毎年毎年、盗賊に収穫物を奪われていた。そこでなけなしの金を用いて七人のガンマ
   ンを雇う。クリスを中心に、浪人七人は柵を作り、村人達に銃の使い方を教え、盗賊の襲撃に備えた。やがて略奪に来た
   盗賊に抗戦し一旦追い返す。更に七人は先手を打って、盗賊の野営地を襲うが、村の臆病者の裏切りで、もぬけの殻。
   その間に村は盗賊に占領されており・・・
  [寸評]黒澤明監督の「七人の侍」に惚れこんだブリンナーが西部劇化権を購入した大型アクション作品。「七人の侍」は10
   数年前に観た印象深い作品だが、本作品は本当に「七人の侍」の内容をかなり忠実に西部劇化したものだ。「七人の侍」
   を観ていなければ傑作西部劇と感じたかもしれない。どうしても変に残像があるだけに斬新な感じはしなかった。各キャス
   トの顔ぶれは豪華絢爛。ただ時間の関係もあるが各人の描き方(生き様・経歴等)が薄いのが残念。七人は何故、一度
   立ち去って、再び全員が村に舞い戻ったのか?イマイチ分かりづらいなあ。正義感・一度交わした約束の強い意識・・・
   といったところかな。最後はメンバーをもう少し生かしてほしかったなあ。