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37.アカシアの道 (2000年日) <3.0>        
 [監督]松岡錠司
  [出演]夏川結衣、渡辺美佐子、高岡蒼介、藤田弓子、杉本哲太
  [時間]90分
 [内容]美和子は出版社に勤めるキャリア・ウーマン。しかし、元教師の母に女手一つで厳しく育てられたが、母とは折り合
   いも悪く、高校卒業後は連絡を取らずに別に暮らしていた。そんな美和子のもとに、「最近、母が物忘れが激しくなってい
   る」という連絡が届く。さすがに気になった美和子は母のもとに戻り、急変ぶりに戸惑う。再び母との苦闘の日々が始まる
   のであった・・・   
  [寸評]先般、劇場で鑑賞した「折り梅」と同様、「アルツハイマー型痴呆症」を取り上げているが、本作品は「嫁と姑」でなく
   「娘と母」の人間模様を描いている。一般的に母娘は仲良いものだ(?)と感じている私であるが、美和子と母親は仲が
   悪い。それでも親子だから美和子は介護に立ち向かわねばならない。ただ一緒にいるのが億劫だから恋人の旅行の誘
   いにも応じてしまう。一瞬、「薄情者!」と感じるものの「少しでも逃げ出したい気持ちで一杯なんだ」と何ともいえない感
   じがした。また美和子の「お母さん、私はお母さんに、こうして手をつないで欲しかったんだよ」という言葉に「親は子供に
   愛情をかけて育てなければならない」と強く認識させられた。「折り梅」を観た後だから、比較するとインパクトは弱いが、
   まずまず上手くまとめられたホームドラマである。渡辺美佐子の陰湿ぶった演技は上手い。夏川結衣は結構可愛いね。
   うちの二太郎が今好きな女の子は”ユイちゃん”だそうだ。

38.マレーナ MALENA (2000年伊・米) <3.5>        
 [監督]ジュゼッベ・トルナトーレ
  [出演]モニカ・ベルッチ、ジュゼッベ・スルファーロ、ルチアーノ・フェデリコ、マティルデ・ピアナ
  [時間]92分
 [内容]1940年。第二次世界大戦中のイタリア、シチリア島。12歳の少年レナートは美しい女性マレーナに一目で恋をした。
   マレーナは結婚して、すぐに戦地に赴いてしまった夫ニノを想う毎日。ニノが戦死したという情報が入り、マレーナには次々
   に悲劇が襲いかかる。レナートは無力ながらも彼女を守ろうとするのだが・・・
  [寸評]「ニュー・シネマ・パラダイス」「海の上のピアニスト」のジュゼッベ・トルナトーレ監督の作品。少年の目から憧れの
   女性;マレーナを描いた作品。マレーナ自身は、あまりセリフを発する事はなく、人々の憧憬・欲望(性欲)・嫉妬の対象の
   存在となっている。全体としては淡々とした話だが、男性の老若問わずにマレーナに対する(直接ではない)性欲の言葉
   の数々に共感めいたものを感じたり、女性の綺麗な人に対する嫉妬はここまで醜くて深いものなのか!(島の女性達が
   マレーナをリンチして追い出すシーンも壮絶だけど、最後のマレーナに対する態度の変化はねえ・・・)と唖然とさせられる。
   実は結構、人間の心理を奥深く素直に描いている、なかなか異色な作品でした。

39.ウォーターボーイズ (2001年日) <4.0>        
 [監督]矢口史靖
  [出演]妻夫木聡、玉木宏、三浦哲郎、平山綾、真鍋かをり、竹中直人、杉本哲太
  [時間]91分
 [内容]唯野高校の水泳部は部員が3年生の鈴木ただ一人という廃部寸前の状態。そこに佐久間先生という美しい女性教
   師が突如赴任してきて水泳部の顧問になる。佐久間先生目当てに大勢の男子が入部してくるが、先生は何と文化祭に
   シンクロをやると言い出す。さすがに、あっという間に大勢の男子が逃げ出してしまうが、逃げ切れなかったのは鈴木を
   含め5名。仕方なくシンクロの練習を始めるが、何と佐久間先生は急遽お産のため、産休に入ってしまう・・・   
  [寸評]男の「シンクロ・ナイト・スィミング」をテーマに描いたスポ根コメディ。結構好きだなあ、この作品。話の展開の仕方・細
   かいアラ・仕様もないギャグ等に言いたい事はあるけど、後半15分のシンクロのシーンを観ると、そんな細かい事は忘れて
   純粋に楽しめ、十分に満足させてくれる。鈴木がプールに飛び込んだ時の静子の表情なんて最高!何かに真剣に打ち込
   んで感動する事って非常に大事だよねえ。高校時代の(特に2年生)文化祭や大学のクラブ時代を回顧してしまった。その
   時代の出来事は私にとっても永遠の思い出・財産となっている。本作品は、子供達が、もう少し大きくなったら見せてあげ
   たいな。

40.チアーズ! BRING IT ON (2000年米) <4.0>        
 [監督]ベイトン・リード
  [出演]キルステン・ダンスト、エリザ・ドゥシュク、ジェシー・ブラッドフォード、カブリエル・ユニオン
  [時間]100分
 [内容]ランチョ・カルネ高校のチア・リーディング・チームは全国大会で5回優勝している強豪。上級生が卒業して新たにりー
   ダーに指名されたトーランスは早速、次の大会に向けて練習を開始するが、いきなり一人が怪我で離脱。やむなく新人を
   迎える事になる。トーランスは「あなた達の振り付けはパクリだ!」と叫ぶ新人に連れられ、愕然とした事実を目にする・・・
  [寸評]「ウォーターボーイズ」と相通ずる作品。妻と7年前に名古屋の体育館に「チア・リーダー全国大会」を見に行った事が
   あるが、チア・リーダーのダンスは眺めているだけでも結構楽しめる。本作品は米国でのハイレベルな大会を描いており、
   後半の鮮やかなダンスを見ているだけで楽しくなり元気が出る。学園ドラマとしてはオーソドックスな話なのだが、過去の
   ダンス、今回の大会に向けて練習してきたダンスもパクリである事が判明し、「独創性」が問われる事になった時の皆の
   戸惑いと取り組み姿勢が見所。私自身、仕事等で非常に「独創性」に乏しいため、身にしみたが、前向きに元気に取り組
   む姿勢の大切さを本作品から再認識させられました。一方、妻は「チア・リーダーの大会を再び直に見たい」と熱く語って
   いた。(一姫二太郎に後半のダンスシーンを見せたら、調子に乗って激しく踊りまくり、二太郎は転んで机に頭をぶつけて
   小さなタンコブをつくってしまった・・・)