一覧へ    前頁へ  次頁へ
5.U.M.A レイク・プラシッド LAKE PLACID (1999年米) <3.5>          
 [監督]スティーヴ・マイナー
  [出演]ブリジッド・フォンダ、ビル・ブルマン、オリヴァー・プラット、ブレンダン・グリーソン
  [時間]82分
 [内容]メーン州北部の山中にある湖”レイク・プラシッド”でダイビングしていた男が謎の生物に下半身を食いちぎら
   れて殺される事件が発生。謎の生物の正体を探るべく、ニューヨークの自然史博物館に勤務する女性古生物学
   者ケリーは事件の調査を進める保安官のハンクや、狩猟監視官のジャックと共に湖の調査を開始する・・・
  [寸評]U.M.A=Unindetified Mysterious Animal(未確認生物)。CSN1チャンネルで録画していて時間も短いからと軽い
   気持ちで鑑賞。U.M.Aが何者かは、あっさり分かってしまうが、本作品は、なめてかかると結構怖い。「ジョーズ」
   「ジュラシック・パーク」のノリもあり、まずまず楽しめるB級作品という感じ。何故、こんな湖に生物が育つのかは、
   深く追求せず、生物とのバトルを描いている。しかし、あの婆さん、物騒だなあ。最後のシーンは続編への布石
   なのか?

6.双生児-GEMINI- (1999年日) <3.0>          
 [監督]塚本晋也
  [出演]本木雅弘、りょう、藤村志保、筒井康隆、竹中直人、石橋蓮治
  [時間]84分
 [内容]明治末期。大徳寺雪雄は大徳寺医院院長としての地位を確立し、戦地での治療に対する功績も認められ
   て勲章を得る程、名声も得ていた。雪雄は両親と美貌な妻・りんと暮らしている。唯一、気がかりなのは、りんは
   大火事の影響で記憶を失っており、どこの育ちの女性なのか不可解な事であった。雪雄は最近、何故か誰かに
   見つめられているような影の存在を感じていた・・・。父が変死をし、母も続いて死ぬという怪事件が続く・・・。
  [寸評]江戸川乱歩の原作を塚本晋也監督がアレンジしたファンタジー(?)&カルト映画。本木雅弘、りょうの演技
   は見応えがあり、結構凄まじく(残酷という意味ではないが)戦慄感を感じさせてくれる。「鉄男」を監督したという
   塚本晋也は、こういう作風なのだろうか?「鉄男」も一度拝見してみようかな。どちらにしても本作品は、なかなか
   異色な作品。是非ともどうぞ!とは言えないが、奇妙な感を時には味わうのもいかがでしょうか。

7.熱帯魚 (1995年台) <2.5>          
 [監督]チェン・ユーシャン
  [出演]リン・ジャーホン、リン・ツェンスン、シー・チンルン、ウェイ・イン
  [時間]108分
 [内容]高校入試を1ケ月後に控えたツーチャンは合格するのには厳しいレベルで、先生や親からプレッシャーを
   かけられていた。富豪の7歳の息子が誘拐される事件が発生するが、何とツーチャンも、ひょんな事から巻き添
   えをくらい、犯人達に誘拐されてしまう。ところが、ある日、誘拐犯のリーダー(元刑事で建築業者)が事故死して
   しまう。共犯者のアケンは困ったあげく、2人の少年を自分の田舎に連れていく事にした・・・
  [寸評]昨年12月にNHK教育で放送されていたものを録画して拝見。台湾製作の映画を初めて観た。台湾の風俗・
   文化等が垣間見られ、ツーチャンの夢想シーンなどは正に台湾独特のものなのだろう。作品を観た事に意義は
   あったかと思うが、内容については今一つインパクトがなかった。本作品の主旨は最後のアケンの妹がツーチ
   ャンにあてたメッセージ(夢を持つ事の重要性)なのだろうが、私は、ずっと「誘拐されて入試を受けられなかった
   場合、または勉強できなかったため影響を及ぼした場合、どのような配慮がなされるか?」というのが焦点と思っ
   て観ていた。結果的に最後はぼかされたため、欲求不満であった。しかし、この物語の冒頭で先生が、模試の点
   数が悪い生徒にオシオキとして、両手を開かせて棒でひっぱたいていたが、骨折して入試の時に答案が書けな
   かったら、学校側は責任をとってくれるのだろうか?

8.ムトゥ踊るマハラジャ MUTHU (1995年印) <4.5>          
 [監督]K.S.ラヴィクマール
  [出演]ラジニカーント、ミーナ、サラットバーブ
  [時間]166分
 [内容]ムトゥは若い地主の使用人のリーダーで皆からも人望がある。なかなか結婚しようとしない主人は道楽の
   芝居小屋通いで舞台女優を見初めるが、いつしかムトゥと女優は相思相愛となる。主人は女優が自分の事を
   愛してくれているものと勘違いし、結婚を希望する。しかしムトゥを妬む使用人が某人の策略に乗せられて、主人
   に曲解した讒言を行い、ムトゥは屋敷から追放されてしまう・・・
  [寸評]1993年に会社の夏季連休を使ってマレー半島を一人旅した時に、宿で出会った放浪人から「インド映画は
   面白いよ。誰が(画面だけ)観ても面白いと思うよ。面白くないという人は頭の構造を疑うね」と聞いた。近年、
   本作品が大ヒットした事もあり、大晦日にNHKで放送されたのを契機に、ようやく初のインド映画の拝見。
   本作品はインド映画の中でも傑出しているんだろうが、明るく歌って踊るインド特有の豪華なミュージカルかと思
   えばジャッキー・チェン顔負けの勧善懲悪の大格闘シーンもあり、約3時間を存分に楽しませてくれる。物語も非
   常に単純明快だし、ヒロインも綺麗で、料理でいうと多彩な味の良い品がたくさん並べられている、という感じか
   な。歌詞やセリフにも幾つかの人生の格言めいたものが出てきて納得してしまう。ところで、旅で出会った放浪
   人は今どこで何をしているんだろうか?