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1.ギター弾きの恋 SWEET AND LAWDOWN (1999年米) <3.5>
[監督]ウディ・アレン
[出演]ショーン・ペン、サマンサ・モートン、ユマ・サーマン、ウディ・アレン、グレッチェン・モル
[時間]95分
[内容]1930年代のシカゴ。才能に恵まれたジャズギターリストのエメットは派手で目立ちたがり屋。一旦、演奏を始める
と誰もが聞き惚れる。しかし、彼は飲んだくれのため、時折、演奏をすっぽかしたりして、雇用主からは顰蹙をかってい
る。一方、娼婦の元締めという顔を持ち、女遊びに目もなく、才能のある芸術家にありがちな退廃的な生活を送ってい
た。ある日、バンド仲間とナンパしていたら、口のきけない娘ハッティと知り合い、次第にお互い愛し合うようになる・・・
[寸評]エメットのエピソードついて幾人の音楽関係者が登場してコメントしては、振り返っていくという形で進んでいく。実
はエメットは架空の人物という、お遊びの趣向。エメットのギターの演奏が、なかなかの見所。どうしても天才的な芸術
家というのは、浪費癖・女癖があり、退廃的な生活を送ってしまうものなのだろうか。ハッティは何とも健気で純朴で愛ら
しい。エメットとハッティを見ているとフェリーニ監督の「道」とダブル面があるが、ハッティ自身が悲惨で終わる事がなか
ったのは救い。
2.パンダ・コパンダ 雨ふりサーカスの巻 (1973年日) <3.0>
[演出]高畑勲 [脚本]宮崎駿
[出演](声)杉山佳寿子、熊倉一郎、丸山裕子、太田淑子
[時間]38分
[内容]ミミ子はパパンダとパンちゃんと暮らしている。ある日、サーカス団の団長と団員が、トラちゃんの行方を探して
ミミ子達の家に探しにやって来た。パパンダの姿に、びっくり仰天して団長達は家から出て行ってしまうが、トラちゃんは
パンちゃんのベッドで気持ち良さそうに寝ていた。
[寸評]昨年大晦日にNHK衛星で放送されていたので子供達に録画しておいて見せたら大笑いしているので、私も拝見。
もともと宮崎駿氏が脚本・原画等を担当している事から密かに期待して録画したのだ。短編だが、ほのぼのとさせてく
れる作品で1973年以降の宮崎作品を思わせるノリも垣間見られる。今同様、子供の心をとらえられる作品作りがされて
いたんだなあ。本作品はシリーズ2作目なので、何故ミミ子はパンダと一緒に暮らしているのかは?。後日、1作目を
観て確認してみよう。
3.スパイ・ゲーム SPY GAME (2001年米) <4.0>
[監督]トニー・スコット
[出演]ロバート・レッドフォード、ブラッド・ピッド、キャサリン・マコーマック、スティーブン・ディレイン
[時間]127分
[内容]ミュアーは長年勤めたCIAを退官する早朝、電話で起こされる。かつて自分が育て上げたエージェントのビシ
ョップが中国に赴き、政府に捕らえられてしまったという知らせだった。米中通商会談を直前に控えている現状、CIAは
ビショップを救出する意向はない。ビショップは24時間後に処刑されてしまう。ミュアーはワシントンの地から、頭脳を駆
使してビショップを救出するよう画策する・・・
[寸評]ロバート・レッドフォードとブラッド・ピッドが師弟関係を演じるという豪華で嬉しいコンビ。ロバート・レッドフォードは
60代半ばでも相変わらず格好良い。ミュアーとビショップの過去を回想しながら、ビショップが何故、中国に赴き捕らわ
れたかを解明していき、かつ、いかに救出させるか、というストーリー仕立て。私は時計を見ながら「後何分でどうやって
救出できるんだ。ミュアーは早く中国に行かないのか?」とハラハラしながら画面を見つめていた。最後は思わぬ方法で
事態を解決させ、スッキリとさせてくれ、ミュアーの仕草、ビショップの涙には胸が熱くなった。あえて苦言すれば、ミュア
ーとビショップの確執は良く分かるが、双方に熱い信頼感が存在している旨が上手く表現できていない気がする。CIAの
本質をついているようで見応えはあります。
4.タイタンズを忘れない REMEMBER THE TITANS (2000年米) <4.5>
[監督]ボアズ・イェーキン
[出演]デンゼル・ワシントン、ライアン・ハースト、ウィル・パットン、ウッド・ハリス
[時間]114分
[内容]1971年のヴァージニア州アレキサンドリア。人種差別の統合政策によって白人の高校と黒人の高校が統合され
る事になった。そのため、フットボールチームも統合。白人高校で10年以上に渡ってコーチをしていたヨーストは統合
と教育委員会の平等主義論によって、ヘッド・コーチの座を黒人のブーンに明け渡す事になった。この措置に白人の
選手や保護者は大反発。ヨーストは白人の強い要望もあり、コーチ補助という形で残る事にする。こうして米国初の
人種混合チームが発足するが、波乱含みの船出であった。
[寸評]人種差別問題・それを乗り越えた人々の触れあい・スポ根という私を感動させる要素が存分に盛り込まれてい
る。こういう類の話には素直に応援し感動してしまう。昔、TVで放映されていた山下真治主演の「スクール・ウォーズ」
を思い出される。本作品は実話に基づいて製作されている。やはり凄い立派な指導者のいるチームは強くなるものか。
ヨーストの9歳の娘のフット・ボールに対する純粋な眼差し・時に父親に適切な意見を述べる姿は可愛く感じた。