一覧へ  前頁ヘ  次頁ヘ
36.アリス・イン・ワンダーランド ALICE IN WONDERLAND (2010年米)<3.0> 
 [監督]ティム・バートン
  [出演]ミア・ワシコウスカ、ジョニー・デップ、ヘレナ・ボナム=カーター、アン・ハサウェイ、クリスビン・グローヴァー
  [時間]109分
 [内容]子供の時に体験した不思議の国(ワンダーランド)での記憶をすっかり失くしていた19歳のアリスは、ある日、好き
   でもない相手からの突然のプロポーズに困惑していた。その時、彼女は、チョッキを着た白うさぎを目に止める。その不
   思議なうさぎを追いかけて穴に落ちてしまい、辿り着いたのは、アンダーランドと呼ばれているあのワンダーランドだった。
   白うさぎを始め、この世界の奇妙な住民達は皆彼女の帰りを待っていた。アンダーランドは今や独裁者・赤の女王に支配
   された暗黒の世界で、アリスこそが年代記が予言する救世主だったのだ。そして、そんなアリスを誰よりも待ちわびてい
   たのが、赤の女王への復讐を誓う謎多き男マッドハッターだったのだが…。
  [寸評]「チャーリーとチョコレート工場」「スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師」のティム・バートン監督が、ルイ
   ス・キャロルの名作『不思議の国のアリス』と『鏡の国のアリス』を基に、19歳に成長したアリスの新たな冒険を、最新の
   3D映像技術を駆使して描いた冒険ファンタジー作品。有休の日に妻と「イオン大高」内に新しくできた「大高ワーナー・マ
   イカル・シネマ」に行く事にし、鑑賞したのが本作品。ティム・バートン監督の作風は独特で、過去観た作品は消化しきれ
   なかった。そういう意識もあるのか、前半はイマヒトツ理解しきれなかったが、後半でテンポが良くなり、”なるほどこういう
   事ね!”と納得し、そこそこ楽しませてもらった。3Dで観たが、「カールじいさんの空飛ぶ家」同様、3Dのインパクトは弱か
   った気がする。

37.ミス・ポター MISS POTTER (2006年英・米)<4.0> 
 [監督]クリス・ヌーナン
  [出演]レニー・ゼルウィガー、ユアン・マクレガー、エミリー・ワトソン、ビル・バターソン、バーバラ・フリン
  [時間]93分
 [内容]1902年のロンドン。世の中には、まだヴィクトリア王朝時代の封建的な風潮が残り、上流階級の女性が仕事を持つ
   など考えられなかった。そんな中、裕福な家庭に育った32歳の独身女性ビアトリクス・ポターは、幼少の頃に湖水地方で
   出逢った動物達の物語を絵本として世に送り出したいと考えていた。そしてある日、彼女の念願が叶い、青い上着を羽織
   った愛らしいうさぎ“ピーターラビット”を主人公にした物語が、経営者のウォーン兄弟によって出版される事に決まった。
   すると、その“ピーターラビットのおはなし”はたちまちベストセラーとなり、シリーズ化される。また一方、経営者兄弟の末
   弟で編集者のノーマンと次第に惹かれ合い、恋に落ちるビアトリクスだったが…。
  [寸評]世界中で愛されているキャラクター、ピーターラビットを生んだ女流作家ビアトリクス・ポターの半生を綴る伝記ドラ
   マで主演のレニー・ゼルウィガーは本作で製作総指揮も務めている。妻が知人から本作品がNHK衛星劇場で放映され
   るタイミングで推奨されたので、録画して一緒に鑑賞した。レニー・ゼルウィガーは好感持てる女優であるし、彼女が微笑
   んでいるシーンが多く、話も静かなテンポで進んでいき、見応えもあり、ポターの生き様を知る事ができて良かった。“ピー
   ターラビット”は有名で我が家にも絵本があると思うが、実は読んだ事がない。これを機に一度触れてみようかな。「タイタ
   ニック」のローズの母親もそうだが、上流階級のご婦人(母親のヘレン)はこうも高慢なのだろうか?最後のプロットでポタ
   ーが結婚するも、母親は認めなかった・・・とあるが、本作品の不快さは母親の言動・振る舞いだ。娘が親元を離れ、独自
   の道を歩んでも、それでも最後まで考えは変えなかったわけだ・・・それだけ階級社会だったという事か。TVを録画して
   観るには手軽でマズマズの良作かと思う。(妻は気に入り、DVD-Rに保存)

38.踊る大捜査線 THE MOVIE3 ヤツらを解放せよ! (2010年日)<3.5> 
 [監督]本広克行
  [出演]織田裕二、深津絵里、ユースケ・サンタマリア、伊藤淳史、内田有紀、小泉孝太郎、小栗旬、柳葉敏郎
  [時間]141分
 [内容]次々と進化して変貌を遂げていくお台場は、今やテロリストにとっても格好の標的となっていた。そんな中、湾岸署で
   は、高度なセキュリティシステムを導入した新湾岸署への引越し作業が行われようとしていた。そして、その仕切りを、強
   行犯係の係長に昇進した青島刑事に一任されたのだった。新湾岸署の開署式まではあと3日・・・。引越しプロジェクトの
   大役に大張り切りの青島刑事だったが、なんとその最中に湾岸署管内で次々と事件が発生、ついには湾岸署から青島
   や、すみれらの拳銃が3丁盗まれ、連続殺人事件へと発展する事態となってしまい…。
  [寸評]人気TVドラマ「踊る大捜査線」の劇場版第3弾。お馴染みのレギュラー陣に加え、今回は小栗旬、伊藤淳史、内田
   有紀が参加しているが、個人的には水野美紀が不参加なのが寂しい。ミーハーなのかTOHOシネマでは公開日初日の
   朝7:40からの上映の後に”舞台挨拶が中継される”という事にひかれ、1週間前にチケットを2枚(妻と)購入して鑑賞。(踊
   るシリーズは映画版とスピンオフの映画作品を観ているだけで決して熱烈ファンなわけではない))作品はいつものオチャ
   ラケを交えながら、過去に青島が逮捕した犯人(小泉今日子、岡村隆史)も登場してきて、マズマズ楽しめる。過去の犯
   人を呼び戻さず、全くの新規の事件を観たかった気もするし、今回のドラマの内容は正直やや薄い事は否めないが、現
   代の世相をしっかりと反映している感じがする。ネットでのすさまじいチャット、犯罪者への憧憬、最後のクライマックス場
   面を同様な服を着て見つめている人達の様・・・何か怖く、「新しい私がつくられる・・・」という台詞がインパクトがあった。
   和久さんのインパクトは強烈だったので、今回は甥っ子が登場し、和久さんの教えが幾つか出てくる。職場でそういう存在
   になりたいものだね・・・今後、果たして続編が登場するのだろうか?伊藤淳史演じる甥っ子の頑張りは必須だし、青島と
   すみれの関係、青島と室井との関係、新署長の振る舞い等、色々と観てみたい気もする。

39.下妻物語 (2004年日)<3.0> 
 [監督]中島哲也
  [出演]深田恭子、土屋アンナ、宮迫博之、篠原涼子、阿部サダヲ、岡田義徳、生瀬勝久、本田博太郎、樹木希林
  [時間]102分
 [内容]茨城県下妻市は田んぼだらけで未だにヤンキー文化が隆盛を誇る田舎町である。そんな土地で、全身フリフリのメ
   ルヘンチックなファッションに身を包み周囲から浮きまくりの女子高生・竜ヶ崎桃子は、東京の代官山にある某ロリータファ
   ッションブランドに熱を上げており、片道約2時間半の道のりにもめげず、毎週のように通い詰めていた。桃子は服代を稼ぐ
   ため、父親がかつて失敗し家に山積みだった某有名ブランドの偽物商品の個人販売まで始めてしまう。するとある日、特
   攻服で原チャリをかっ飛ばすヤンキー娘・イチゴがそれを買いに現われた…。
  [寸評]嶽本野ばらの同名小説(未読だが・・)を映画化した女性青春コメディ。ロリータファッション命のマイペース少女が、
    ひょんな事から全く対称的なヤンキー娘と出会い、一緒に小さな冒険を繰り広げる中で次第に奇妙な友情を築いていく
    姿を描いた内容。今、話題作となっている「告白」や「嫌われ松子の一生」を監督した中島監督の本作品は名前は聞い
    た事があるし、2004年のキネマ旬報:邦画のベスト10の3位でもある。最近TV放送されたので録画して鑑賞。中島監督
    らしい演出で「嫌われ松子の一生」と似た作風を感じる。話の内容はどうかな?というものだが、深田恭子のロリータ調
    (昨年の大河ドラマ「天地人」では淀を演じていたのだが・・・)、土屋アンナのヤンキー調の演技と2人のやり取りはなか
    なか楽しかった。最後の大格闘シーンの中で吐く台詞には世の本質を突いている所もある。本作品は観る人によって大
    きく評価を二分するのではないかな?

40.トイ・ストーリー3 TOY STORY3 (2010年米)<4.5> 
 [監督]リー・アンクリッチ
  [出演]<声の出演>トム・ハンクス、ティム・アレン、ジョン・キューザック、マイケル・キートン、(吹替)唐沢寿明、所ジョージ
  [時間]103分
 [内容]ご主人のアンディと楽しい時間を過ごしてきたおもちゃ達だが、17歳になったアンディは、すでにおもちゃで遊ぶ事も
   なくなり、大学へ進学するための引っ越しの準備をしていた。そして、アンディの一番のお気に入りだったウッディだけが
   彼の引っ越し先へ持って行かれる事となり、バズや他のおもちゃ達は屋根裏部屋行きに・・・。だが、ある手違いで危うく
   ゴミに出されるところだった彼らは、ウッディの説得もむなしく、サニーサイドと呼ばれる託児施設行きを決断する。ロッツ
   ォというクマのヌイグルミに迎えられ、一同は新たな遊び相手が出来た事を喜ぶ。しかし、そこは、おもちゃを破壊する凶
   暴な幼児ばかりの、おもちゃにとってまさに地獄といえる場所だった。ひとりその難を逃れていたウッディは、仲間達の危
   機を知り、急いで彼らのもとへと向かうのだが…。
  [寸評]CGアニメの先駆けとなったディズニー/ピクサーの人気ファミリー・アドベンチャーのシリーズ第3弾。成長しておも
    ちゃを卒業した主人アンディの手を離れ、ひょんな事から託児施設へ寄付されたおもちゃ達を待ち受ける絶体絶命の危
    機と心温まる絆の物語。10年ぶりの3作目。ここ近年、「ダイ・ハード」「インディ・ジョーンズ」「ロッキー」等、随分間を空
    けてシリーズ最新作が公開される傾向にある。どのシリーズ物も好きだが、「ロッキー」以外は、どうしても過去の強い
    インパークトがぬぐえずトーンダウンした感じは否めなかったが、本作品は画像もより綺麗になって、トーンを維持し、感
    動要素も盛り込んだ良い仕上がりになっている。おもちゃの生涯・運命というものを語り、最終的にはハッピーな形には
    なる。おもちゃ等の「モノ」をしっかり継承していく事を説いている。粗末にしたり、簡単にこわしたりしては良くないよね・
    ロッツォに改心・救いがなかったのが意外だった。今回で完結となるだろうが、楽しい良く出来たシリーズ物だった。妻と
    鑑賞したが、ブルーレイを購入して子供達にも見せてあげたい。(2人共幼少の頃、2作目をDVDでたくさん観たのに、本
    作を劇場に観に行く事には興味を示さなかった。劇場では「借りぐらしのアリエッティ」を観たいとの事・・・)

                              一覧へ  前頁ヘ  次頁ヘ