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26.大いなる陰謀 LIONS FOR LAMBS (2007年米)<1.5> 
 [監督]ロバート・レッドフォード
  [出演]ロバート・レッドフォード、メリル・ストリーブ、トム・クルーズ、マイケル・ベーニャ、デレク・ルーク
  [時間]92分
 [内容]対テロ戦争の持論を展開している上院議員アーヴィングは、大統領への野望を抱き、その布石として世論の支持を
    得るため、ニュース番組の女性ジャーナリスト、ロスへ言葉巧みに情報操作しながら売り込みをかけていた。だが、アー
    ヴィングが掲げた戦略の裏には“仕組まれた真実”が潜んでいると確信した彼女は、逆にその真相を明らかにする事が
    自分の使命だと決意する。そんな中、対テロ戦争に命をかける事を選択した2人の若者アーネストとアリアンは、その戦
    略に従って戦地であるアフガニスタンに赴く。一方、彼らの恩師である大学教授マレーは、教え子達の選択に誇りを感じ
    ると同時に戸惑いを隠せないでいた…。
  [寸評]トム・クルーズ、メリル・ストリープ、そして7年ぶりにメガホンを執ったロバート・レッドフォードの3大スターが競演する
    社会派ドラマ、という事で妻と鑑賞したが、完全に騙された。どうにもこうにも全く理解できず、だるくて、ガムを必死に噛ん
    でも時折、睡魔は襲ってくるわで、コメントのしようのない作品。(妻も睡魔が襲ってきて、理解できなかった、という感想)
    ロバート・レッドフォードは「スティング」「明日に向かって撃て」「ナチュラル」という名作の主演を演じていて、好きな俳優
    だが、監督としての本作品はないのではないか?どうせ監督をするなら、クリント・イーストウッドを見習い、彷彿させるよ
    うな作品を撮ってほしい。理解できない私の頭が悪いのかもしれないが、ともかく分からない映画はやめてほしいね・・・

27.相棒-劇場版-絶体絶命!42.195km 東京ビッグシティマラソン(2008年日)<4.0> 
 [監督]和泉聖治
  [出演]水谷豊、寺脇康文、鈴木砂羽、高樹沙耶、岸部一徳、松下由樹、木村佳乃、本仮屋ユイカ、柏原崇、西田敏行
  [時間]117分
 [内容]不可解な殺人事件が連続して発生し、杉下右京と亀山薫は、現場に残された謎の記号から一連の事件が同一犯に 
    よる連続殺人事件である事を突き止める。やがて、捜査一課が手詰まりになる中、右京と薫はわずかな手がかりから犯
    人の次なるターゲットを割り出す事に成功する。しかしそれは、3万人のランナーと15万人の観衆を人質に取るという前代
    未聞の大規模テロ計画だったのだが…。
  [寸評]水谷豊、寺脇康文主演の、警視庁の窓際部署“特命係”に身を置く2人の刑事、頭脳明晰な杉下右京と熱血漢の亀
    山薫が、抜群のコンビネーションで難事件に挑む人気刑事ドラマの初の劇場版。TVシリーズを母、職場の同僚N君、近
    所のSさんが観ていて、皆が面白いと言っている事から、是非とも本作品を観てみようと思い、5/2(金)A.Mに妻と鑑賞。
    世間では平日ゆえ、観客も少ないだろうとあなどっていたら、とんでもなく、中高年層でほぼ満席状態なのに仰天した。
    それだけTVシリーズの人気が根強く、中高年層の方が観ている、という事なんだね。私と妻もTVシリーズを観ていない
    ながら、すんなり入り込め、内容には引き込まれ、楽しませてもらった。謎解きのキーとなるチェスの事を全く知らないの
    で、私のように知らない人にはピンと来ないのではないか?東京ビッグシティマラソンでの事件が私が想定していたより、
    おとなしくすんだ(すませた)事等、欲を言えば気にはなる点もあるが、政府、マスコミの対応の仕方を鋭く突いていて、ほ
    ろりとさせる所もあり、見応えがある。このG.Wの劇場公開作品の中では無難なオススメ作品といえます。(「大いなる陰
    謀」は大コケだし、「少林少女」は風評があまりにひどく観に行く気が失せた)5/3(土)に杉下と亀山が、コンビを組む事に
    なった経緯を描くスペシャル版が放送されるので見てみようと思う。

28.合唱ができるまで LES METAMORPHOSES DU CHOEUR (2004年米)<3.0> 
 [監督]マリー=クロード・トレユ
  [出演]クレール・マルシャン、モーリス・ラヴェル音楽院合唱団
  [時間]98分
 [内容]大人から子供まで、総勢100名のメンバーが、週に1度、女性指揮者クレール・マルシャンのもとに集結し、本番のミ
    サ・コンサートに向けて練習を重ねる舞台裏を丹念にカメラに収め、少しずつ合唱が完成していく過程を通して歌う事の
    喜びと音楽が持つ大きな力を描き出していく・・・
  [寸評]パリ13区のアマチュア合唱団の週に1度のリハーサル風景と歌声がひとつになっていく喜びの過程を綴った音楽ドキ
    ュメンタリー。GW連休期間中に劇場で観たい作品がなくなったので、本作品をレンタルDVDで鑑賞。今年は、これで合唱
    モノは「歓喜の歌」「うた魂♪」に続き、3作目となる。本作品は淡々と練習の光景が映しだされ、合唱をやっている人・経
    験者にとっては、クレール・マルシャン等の指導の仕方・言葉に納得したり、演奏に至る行程に共感や懐かしさを感じるか
    もしれない。しかし、合唱に無縁・興味のない人にとっては、余り面白味がなく、長く感じてしまうのでないだろうか。団員
    が成長していく様子、指導者とのふれあい・エピソード等を織り込んで、もう少し内容を膨らませてくれるとよかったな・・・

29.最高の人生の見つけ方 THE BUCKET LIST (2007年米)<4.0> 
 [監督]ロブ・ライナー
  [出演]ジャック・ニコルソン、モーガン・フリーマン、ショーン・ヘイズ、ビヴァリー・トッド、ロブ・モロー
  [時間]97分
 [内容]家族を愛する真面目で心優しい自動車整備士のカーターと、一代で莫大な富を築いた傲慢で孤独な実業家のエドワ
    ード。対照的な初老の男2人が、ひょんな事から同じ病室に入院し、揃って余命6ヵ月の宣告を受けてしまう。そんな時、カ
    ーターはかつて恩師から教わった死ぬまでに叶えたいリスト(“バケット(棺桶)リスト”)を書き出してみるのだった。それを
    見たエドワードはこのアイデアを気に入り、バケットリストを実行しようと、2人で病院を抜け出し人生最後の旅に出る…。
  [寸評]死ぬ前にやり残した事を実現しようと偶然同室で入院し、余命宣告を受けた対極的な2人が病院を抜け出し冒険の旅
    に出る姿を描いた作品。この2人のように派手な旅が出来るのは、非現実的のような気がするが、決められた残りの人生
    を十分に充実して生きようと行動し、具現する姿は良いものだ。私も血筋的にはガンになる確率が高いから・・・どうなる
    事やら・・・。ジャック・ニコルソンとモーガン・フリーマンの名優2人が相変わらずの上手い演技を見せてくれるし、心温まる
    無難な内容である。概ね客層も年輩の方が多かった。冒頭の人生の価値観を語るフレーズが印象的だった。何よりも、
    まずは日々を公私共に着々と充実させていきたいもの・・・

30.リトル・ミス・サンシャイン LITTLE MISS SUNSHINE (2006年米)<3.5> 
 [監督]ジョナサン・デイトン
  [出演]グレッグ・キニア、トニ・コレット、スティーヴ・カレル、アラン・アーキン、ボール・ダノ、アビゲイル・ブレスニン
  [時間]100分
 [内容]アリゾナ州に住むフーヴァー一家は、家族それぞれに問題を抱え、崩壊寸前の状態。主のリチャードは独自の成功
    論を振りかざして“負け組”を否定し、長男ドウェーンはそんな父に反抗して沈黙を続ける。9歳の妹オリーヴはとうてい無
    謀なミスコンでの優勝を夢見ており、ヘロイン常習のグランパは言いたい放題に振る舞う。さらにゲイで自殺未遂をおこし
    た伯父のフランクまで加わる始末で、母親のシェリルの孤軍奮闘も虚しく家族はバラバラである。そんな時、オリーヴに念
    願の美少女コンテスト出場のチャンスが訪れ、一家は旅費を節約すべく、オンボロのミニバスに家族全員で乗り込み、は
    るばる遠隔の開催地のカリフォルニアを目指して出発する。だがその道中、彼らは各々の問題と直面してその現実と向き
    合う羽目になる…。
  [寸評]サンダンスを始め、多くの国際映画祭で、スタンディング・オベーションの絶賛を受けた”ロードムービー”という事で以
    前から注目していた作品でレンタルDVDで鑑賞した。美少女コンテストのクィーンを夢見る少女とその個性的で各々が悩
    み・問題を抱えている家族が、黄色いワゴン車に乗ってコンテスト会場を目指す中でドタバタ・葛藤をする内容。なかなか
    各人が独特の雰囲気をかもし出していて、所々、微笑ましい場面・台詞がちりばめられている。自分だけで悩みをかかえ
    ず、家族皆で連携を取って、仲良くやっていくのがよいのだよね。家族のあり方をさりげなく描写していて、全体的には好
    感の持てる話だが、最後のミスコンでのオリーヴの特技はオーソドックスにさせてやれなかったものかな・・・グランパの
    伝授ゆえ、ああなってしまうのもやむをえないか?グランパの○○のリチャードの対応も個人的には不満だった・・・

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