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21.ドッジボール DODGEBALL: A TRUE UNDERDOG STORY (2004年米) <4.0>
[監督]ローソン・マーシャル・サーバー
[出演]ヴィンス・ヴォーン、ベン・スティラー、クリスティン・テイラー、リップ・トーン、ジャスティン・ロング
[時間]93分
[内容]ピーターの経営する地域密着の零細スポーツジム“アベレージ・ジョー”は、道路を挟んだ向かい側で最新設備を擁
するフィットネスジム“グロボ・ジム”に客を奪われ経営難に陥っていた。グロボの強欲経営者ホワイトは、そこにつけ込
んでアベレージ・ジョーの買収に乗り出す。そしてついに、30日以内に滞納している5万ドルを支払わないとアベレージ・
ジョーは潰され、グロボの駐車場に姿を変えてしまう事になってしまう。途方に暮れるピーターは、ラスヴェガスで開催さ
れるドッジボール大会の優勝賞金5万ドルに最後の望みを託し、冴えないジムの仲間たちとドッジボール・チームを結成
し、往年の名選手だった老人オフーリハンに指導を仰ぎ、優勝目指して特訓を開始するが…。
[寸評]キャンペーン(「ロッキー・ザ・ファイナル」+対象作品のシールを貼った葉書を送付して2作品がタダでもらえる)で入
手したDVDで鑑賞したが、これが結構、面白いおバカちゃんムービー。さびれたスポーツ・ジムの閉鎖を回避するため、
優勝賞金目当てにドッジボール大会に出場する事になった個性豊かな人間達の奮闘ぶりを描いた内容。本作品のドッ
ジボールは日本で行われているものとイメージが異なる。スポーツを皆で一生懸命に取り組む姿は美しいね。それをお
笑いを交えて見せてくれるので、何度かクスクス笑えてしまい、引き込まれてしまう。話の展開が出来すぎ、というか強
引な感じもするけどね・・・。ホワイトを演じたベン・スティラーが非常にインパクトがある。あそこまで魅せるのはなかな
かであるが、エンド・ロール後のシーンは興ざめだったな。個人的には、作品全般・ベン・スティラーにも好感を持ってい
ただけに、あのシーンは無い方がよかった。勿体無い気がする・・・
22.アンフェア the movie (2007年日) <3.5>
[監督]小林義則
[出演]篠原涼子、椎名桔平、成宮寛貴、阿部サダヲ、加藤ローサ、加藤雅也、大杉漣、江口洋介
[時間]112分
[内容]警視庁公安部総務課に異動した警部補・雪平は、警察内部の不正が書かれているという極秘文書を探っていた。
そんなある日、自宅の駐車場で車が爆発し、娘の美央が大怪我を負ってしまう。雪平は警察病院に搬送された娘を見
届け、そこを後にする。だが、その直後、病院は謎のテロリスト集団に占拠されるのだった。彼らは、“警察庁が機密費
を不正流用してプールした裏金80億円を2時間以内に用意せよ”と要求、さらにこの時来院中だった警察庁長官も人質
となってしまった。警察側は長官救出を最優先としてSAT(テロ対策特殊部隊)の突入を決断する。一方、雪平は事件に
巻き込まれた娘を救い出そうと行動を起こすが…。
[寸評]2006年のTVドラマ+スペシャル版(共に未見だが・・・)の劇場版にして最終章。検挙率ナンバーワンの型破りな女
刑事・雪平夏見がテロリストに占拠された病院から愛娘を救うため、命を賭した最後の事件に挑む内容。4/12にTV放
送されたので、何となく興味を覚え録画して妻と鑑賞。このタイトルは警察の事を言っており、TV版を見ていないので、
何とも言えないが、かなり痛いところを大胆についた内容ではないか。事件や話の展開には引き込まれてしまったが、
アラが色々と散見されるし、後半はバタバタして複雑になってきて混乱してしまう。斉木を演じる江口洋介が上手く印象
的だった。斉木は雪平を上司ゆえに呼び捨てにしたり、ある時は敬語を使ってみたり、雪平の父親の話を持ち出したり
もするから、2人の職場での関係・経緯が分からず、違和感があった(興味深い所でもあるが・・・)。TVでサスペンス作
品を見るという感覚ではマズマズ楽しめるが、TVドラマ+スペシャル版を観てきた人達は、本作品をどう受け止めたの
だろうか?
23.モンゴル MONGOL (2007年独・露・蒙・カザフスタン) <4.0>
[監督]セルゲイ・ボドロフ
[出演]浅野忠信、スン・ホンレイ、アマデュ・ママダコフ、クーラン・チュラン
[時間]125分
[内容]陰謀と裏切りが渦巻く12世紀のモンゴル。後にチンギス・ハーンと呼ばれ、モンゴルを統一して大帝国を築いた男
テムジンは、モンゴルの一部族の頭領の息子として生まれた。テムジン9歳の時、彼は運命の相手ボルテと出会い、彼
女を花嫁に迎える事を約束する。しかし、父が敵の部族に毒殺されると、テムジンは父の部下に裏切られ、命を狙われ
る身となる。ある時、凍てつく池に落ちたテムジンは、たくましい少年ジャムカに助けられ、2人は兄弟の契りを交わすの
だったが…。
[寸評]浅野忠信が主役のチンギス・ハーン役を全編モンゴル語で演じ、第80回アカデミー賞では外国語映画賞にノミネー
トされて非常に話題になった作品。チンギス・ハーンの事をよく分かっていない事もあり、関心を持って妻と劇場で鑑賞し
た。壮大な美しい景色は観ているだけで心地よい。かつての騎馬民族は、かくも裏切り、殺戮、略奪の繰り返しの歴史
を経ている事がよく分かった。戦闘シーンは非常に迫力があり、血生臭い・・・。そんな中、テムジンのボルテの内助の
功が光る。ボルテも過酷で凄まじい人生を送るのだが、肝っ玉が大きく、テムジンも彼女を包容しているから、何ともい
えない違和感を感じながらも、これはこれで良い夫婦関係といえるのだろうな。本作品の続編が出来そうな雰囲気で、
浅野忠信は意欲ありの模様。彼の語学習得の努力、好演には頭が下がります・・・
24.名探偵コナン 戦慄の楽譜(フルスコア) (2008年日) <3.5>
[監督]山本泰一郎
[出演]<声の出演>高山みなみ、山ア和佳奈、神谷明、茶風林、緒方賢一、山口勝平
[時間]115分
[内容]高名な元ピアニスト堂本一輝の門下生達が殺害される事件が発生する。そんな中、堂本音楽ホールのこけら落とし
コンサートにコナン達一行が招かれる。しかし、今度はコンサートの主役であるソプラノ歌手・秋庭怜子の命が狙われ
る。その時は、コナンのおかげで間一髪、彼女は一命を取り留める。そして迎えた本番当日、開場直前にコナンと怜子
は何者かに襲われ意識を失ってしまう。その事に気づかず、蘭達は会場へと向かう。そして、そのままコンサートは幕
を開けるのだったが…。
[寸評]劇場版の第12弾。この時期に鑑賞するのがすっかり恒例となったが、妻子と甥と一緒に鑑賞。今回はコナンが苦手
な“音楽”をテーマに、コンサート会場に詰めかけた観客の命が危険にさらされる中、コナンがクラシック音楽に仕組まれ
た謎に挑む内容で、美しいクラシック音楽が流れ続け、「アメージング・グレース」が何度か歌われるし、エンディングは
ZARDの名曲「翼を広げて」なので、最初から最後まで音楽を堪能できるのが特徴。話の内容・展開は、最近、低調気味
だったが、やや盛り返したのではないのかな。新一と蘭のエピソードは心温まるが、やはり、後半は馴染みのキャラが
総力で危機を脱する展開がいいな。今回はコナンがさらりと対応してしまったし、毛利小五郎がまるで影が薄かった。
コンサートホールの外部があれだけ爆発しているのに、鑑賞者が誰も気付かない設定はどうみても無理があると思う。
鑑賞者の中には、コンサートを聞かずに外で喫煙したりコーヒーを飲む人がいるものだから・・・。来年も第13弾が公開
されるので楽しみだが、今度こそ「黒づくめの男の組織」を絡めてほしいね。
25.ホテル・ルワンダ HOTEL RWANDA (2004年英・伊・南ア) <4.0>
[監督]テリー・ジョージ
[出演]ドン・チードル、ソフィー・オコネドー、ホアキン・フェニックス、ニック・ノルティ、デズモンド・デュベ
[時間]122分
[内容]1994年、ルワンダの首都キガリ。多数派のフツ族と少数派のツチ族の内戦はようやく和平交渉がまとまるかに見え
たが、街では依然としてフツ族派ラジオ局が煽動的なプロパガンダを繰り返していて、不穏な空気に包まれていた。ベ
ルギー系の高級ホテル“ミル・コリン”で働く支配人のポールは、ある晩、帰宅した時に、暗闇に妻子や近所の人達が
身を潜めているのを目にする。フツ族の大統領が何者かに殺され、これを契機にフツ族の人々がツチ族の市民を襲撃
し始めたのだ。ポール自身はフツ族だったが、妻がツチ族だった事から一行はフツ族の襲撃を逃れ、ミル・コリンに緊急
避難する。外国資本のミル・コリンにはフツ族の民兵達も迂闊には手を出せなかった。そのため、命からがら逃げ延び
てきた人々が続々と集まってくるのだが…。
[寸評]1994年、アフリカのルワンダで民族対立が原因の大量虐殺事件が発生し、欧米諸国や国連の無策が被害を拡大
させる中で1,200人もの人々をホテルに匿い、持ち前の機転と交渉力でその命を守り抜いた一人のホテルマンの逸話を
映画化した作品。日本では長らく公開のメドが立たずにいた本作は、有志による熱心な署名活動が実を結んで、公開が
実現した事でも話題になった。母が劇場まで観に行ったので、私もかねてから注目していたが、”ムービープラス”で放
送してHDDで録画しておいたものをようやく拝見。それにしても私は世界情勢(だけでないが)に無知だ。アフリカで、こ
んな悲惨な内線・虐殺が行われていた事実を認識していないとは・・・。大国のアフリカに対する考え方、内戦の際の
相手の部族をなじる煽動(洗脳)的なラジオ放送、暴動の場面等、非常に印象深い。ポールは大勢の人を匿い、妻子
のために良かれと思って取った行動が時には裏目に出たり、予測できない事態が起こりまくる大変な情勢の中、しっか
りと立ち向かった真摯な行動は素晴らしいと思う。一見に値する作品である。
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