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16. タッチ (2005年日)<3.0>     
 [監督]犬童一心  
  [出演]長澤まさみ、斉藤祥太、斉藤慶太、RIKIYA、平塚真介、風吹ジュン、小日向文世、宅麻伸
  [時間]116分
 [内容]上杉達也と和也は双子の兄弟。幼なじみの浅倉南とは家も隣同士で、小さな頃からいつも一緒に遊んでい
    た仲である。そんな3人は現在、同じ高校明青学園に通う同級生。スポーツ万能、成績優秀の和也と、そんな弟に
    何をやってもかなわない兄達也。和也は好きな南が夢みる甲子園出場を叶えるため、野球部のエースとして活躍
    していた。その一方で、達也もまた南に密かな想いを寄せていた。当の南は、和也の気持ちを知りながらも、少しず
    つ達也に心惹かれていくのだったが…。
  [寸評]私の高校時代に流行ったあだち充原作の漫画「タッチ」はTVアニメとしてもヒットした。「世界の中心で、愛をさけ
    ぶ」の長澤まさみを浅倉南役、実際の双子兄弟の斉藤祥太、斉藤慶太を上杉兄弟役で実写映画化した青春ラブス
    トーリー。正直、私にとって大好きな漫画ゆえに実写化してほしくなかった。あの作品を2時間の映画で語るにはどう
    しても無理がある。南役を現在流行の長澤まさみがやるので、観てみてもよいかな?という事からレンタルDVDで
    拝見。2時間の枠で精一杯の配慮をして、それなりに、まとめていたとは思うし、後半の試合のシーンは実際のプレ
    −ヤーの視点で描写できていたとも思う。但し、南の行動についての描写が腑に落ちないし、達也が野球が上達す
    る迄の苦労、原作には出てくる新田や西村とのライバル達と切磋琢磨するエピソードなしには原作の本当の面白さ
    は伝わらないのでは。私はいつも映画を原作を読んで観ている訳ではないが、映画化する、というのは難しい事だ
    ね。本作品の原作を知らずに観た人達は、どう感じたのだろうか?

17. Vフォー・ヴェンデッタ V FOR VENDETTA (2005年英・独)<3.0>     
 [監督]ジェームズ・マクティーグ  
  [出演]ナタリー・ポートマン、ヒューゴ・ウィービング、スティーブン・レイ、スティーブン・フライ
  [時間]132分
 [内容]近未来のイギリス。そこは独裁者アダム・サトラー議長が支配するファシズム国家となっていた。テレビ局で働く
    イヴィーはある日、外出禁止時間に表を歩いていたところを運悪く秘密警察に見つかってしまう。そんな絶体絶命の
    危機を、彼女は“V”と名乗る謎の仮面男に救われる。しかし男は、1605年に国王の圧政に反発し国家転覆を図り失
    敗に終わったガイ・フォークスにならって、たった一人でサトラー政府に反旗を翻す狡猾非情なテロリストだった。次
    第にVのテロ活動に深く巻き込まれていくイヴィーは、やがて自分自身の内なる真実に目覚めてゆく…。
  [寸評]5/2の午前中に(私が連休中だが、子供達は学校ゆえ)妻と劇場で鑑賞。本作品はスターウォーズ新3部作のヒ
    ロインを演じたナタリー・ポートマンがスキン・ヘッドになるという話題から関心を持った(妻も非常に観たいと言ってい
    た)。ナタリー・ポートマンは冒頭からスキン・ヘッドなわけではない。後半に髪を切られるので、前半はアミダラ姫同
    様、美しい姿を見せてくれる。本作品はアラン・ムーアとデヴィッド・ロイドによって80年代に発表されたコミックをベー
    スに、「マトリックス」シリーズのウォシャウスキー兄弟が脚本化したサスペンス・アクション。独裁国家を打倒しようと
    するテロリスト”V”と彼の動きに巻き込まれるナタリー・ポートマン演じるイヴィーの話だ。11/5の意味を始め、ところ
    どころ理解し難い所がある。大筋は分かるのだが・・・。「オペラ座の怪人」と異なり、最後の最後まで”V”の素顔は明
    かされない。それはそれで良いかと思う。悪くはないが(睡魔が襲ってきたので)鑑賞後、不完全燃焼感が残ってし
    まった・・・
   
18. イン・ハー・シューズ IN HER SHOES (2005年米)<3.5>     
 [監督]カーティス・ハンソン 
  [出演]キャメロン・ディアス、トニ・コレット、シャーリー・マクレーン、マーク・フォイアスタイン
  [時間]131分
 [内容]周りが羨むスタイルと美貌を持ちながら、難読症というハンディキャップがコンプレックスとなっているマギー。一方
    姉のローズは弁護士として成功しているものの、自分の容姿に自信が持てずにいた。定職にも就かず、ローズの家に
    居候していたマギーは、ある時、ローズの留守中に訪ねてきた彼女の恋人にちょっかいを出してしまい、怒ったローズ
    に家を追い出されてしまう。どこにも行く当てのないマギーは、仕方なく亡くなった母方の祖母エラのもとを訪ね、彼女
    が世話役をする老人たちの施設で働かせてもらうのだが…。
  [寸評]妻が昨秋、友人と一緒に鑑賞して良かったと言っていたのと私も劇場公開時に関心があった事から、レンタルDVD
    で拝見(妻は再見となる)。対照的な2人の姉妹が恋に仕事に、それぞれが人生の転機を迎える姿を描く人間ドラマ。
    あまりにも姉妹が対照的だ。決して悪気はないのだが、歯車がかみあわない2人が、祖母との再会と触れ合いを通して
    関係を修復していく、という話。姉妹間の心理というのは、よく分からないが、どうなんだろう。血がつながっていると、憎
    しと思っても、やはり気になり放っておけない、というところか。姉妹・義母・祖母・父との人間関係を描いた良い作品だ
    と思うが、本作品は女性で、特に姉妹のいる人が観るとより感じるものがあるのでは?シャーリー・マクレーン演じる
    祖母が出てきてから、話がしまってきたし、彼女の存在感は光っていたと思うね。

19. プロデューサーズ THE PRODUCERS (2005年米)<4.0>     
 [監督]スーザン・ストローマン 
  [出演]ネイサン・レイン、マシュー・ブロデリック、ユマ・サーマン、ウィル・フェレル、ゲイリー・ビーチ
  [時間]134分
 [内容]1959年のニューヨーク。かつてはブロードウェイで栄光を極めたものの今やすっかり落ち目のプロデューサー、マッ
    クス・ビアリストックは製作費を集めるため、今日も有閑老婦人のご機嫌とりに悪戦苦闘中。そんな彼のもとにやって来
    たのは、異常に神経質な小心者の会計士レオ・ブルームだ。さっそく帳簿の整理を始めた彼は、ショウが失敗した方が
    プロデューサーは儲かる場合もあるという不思議なカラクリを発見する。それを聞いたマックスは、大コケ確実のミュージ
    カルを作り出資金を丸ごと頂いてしまおうとレオに協力を持ちかける。一度は拒否したレオだったが、他人のお金勘定に
    終始する現在の生活を脱却する事と小さい頃からの夢だったブロードウェイのプロデューサーになるチャンスと思い直し
    マックスのもとへと舞い戻る。かくしてレオとマックスは史上最低のミュージカルを作るべく、まずは史上最低の脚本選
    びに取り掛かるのだが…。
  [寸評]メル・ブルックス監督による68年の傑作コメディを2001年にブロードウェイでミュージカル化し、トニー賞史上最多の
    12部門を獲得した話題の舞台を、今度は再び映画版として完全リメイクしたミュージカル・コメディ。ミュージカル好きの
    私にとってはG.W中に押さえておきたかった作品(「レント」も観たい!)。私の苦手なゲイは出てくるわ、うさんくさいキャ
    ラがいたり、結構きわどいギャグは出てくるが、どことなく全編に渡ってニヤニヤしながら楽しめる内容だ(劇場の観客
    の中に大受けしている人がいた)。前半のテンポが非常に遅いが、後半はテンポも良くなり、私にとっては思わぬ方向
    に走る。本作品は感動させるノリではなく、とことんニヤニヤさせてやろう、という感じがしたし、舞台が似合う内容だ。
    エンド・クレジットは最後まで観た方がよいですよ。

20. ダ・ヴィンチ・コード THE DA VINCI CODE (2006年米)<3.5>     
 [監督]ロン・ハワード
  [出演]トム・ハンクス、オドレイ・トゥトゥ、イアン・マッケラン、アルフレッド・モリナ、ジャン・レノ
  [時間]150分
 [内容]ある日、ルーヴル美術館で館長のジャック・ソニエールが殺害される事件が起こる。遺体は奇妙な体勢で横たわ
    り、周囲には不可解な暗号らしきものが記されていた。フランス司法警察のファーシュ警部は、講演のためパリに滞在
    していたハーバード大学教授ロバート・ラングドンに協力を依頼、事件現場に呼び出す。宗教象徴学の権威であるラン
    グドンは早速、暗号の解読を始めるが、この時警部はラングドン自身をこそ疑っていた。そこへ、暗号解読官ソフィー・
    ヌヴーが現われる。ラングドンと共に残りの暗号解読に乗り出したソフィーは、すぐにラングドンの無実を確信する。
    そして同時に、事件解決には彼の力が不可欠な事を悟った彼女は、突然、ある驚きの行動に出るのだった…。
  [寸評]ルーヴル美術館での殺人事件を発端に、レオナルド・ダ・ヴィンチの名画に隠された暗号を解き明かし、事件の裏に
    秘められたキリスト教をめぐる人類史上最大の秘密に迫るダン・ブラウンの同名世界的ベストセラーを映画化した話題
    作。ロン・ハワード監督、トム・ハンクス主演、未読だが原作が大ベストセラーという事でかねてから注目していて公開
    初日に妻と鑑賞(丁度、子供達の外出時間帯と上映時間が合致)。ルーヴル美術館を撮影した映像は、行った事の
    ない私には嬉しかった。本作品はやはり原作を読んでおくとか、ルーブル、ダヴィンチ、キリスト、宗教の知識を蓄
    えてのぞむのが良いか?激しく場面が変わるし、キーワードも多いし、しっかり注視しておかないとついていけない所
    がある。私など、誰が良い者で悪者なのか、混乱してしまったが、最後の展開にはビックリしたな。「アメリ」に主演して
    いたオドレイ・トゥトゥは良かったと思う。全般的には面白いかと思うが、宗教・キリストの話についていき辛かった。本
    屋に攻略本まがいのものが多く並んでいるのは、しっかり勉強しておけ、という事か。DVDがレンタルされたら、もう
    一度、じっくり観てみようかな?

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