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11. 機動戦士ZガンダムV−星の鼓動は愛− (2006年日)<3.0>     
 [監督]富野由悠季  
  [出演]<声>飛田展男、池田秀一、榊原良子、島田敏、鈴置洋孝、岡本麻弥、勝生真沙子  
  [時間]99分
 [内容]地球圏での戦乱が混迷を極めている宇宙世紀0087年。カミーユ、シャアらの反地球連邦組織エゥーゴは、連
    邦軍のエリート組織ティターンズと激しい攻防戦を展開していた。更に、自軍のティターンズを掌握せんと目論む
    木星輸送船ジュピトリスの指揮官シロッコ、そしてザビ家の復興を掲げる旧ジオン軍残党アクシズの指導者ハマ
    ーンまでもがこの激戦に絡み合う。こうして彼等は、地球圏を制するための重要拠点、巨大レーザー砲に改造さ
    れたスペースコロニーのグリプス2を巡り、未曾有の最終局面へと向かっていく…。
  [寸評]オリジナルのTVシリーズ全50話に新作カットを追加し、新解釈でブラッシュアップした劇場版シリーズの第3
    弾・完結編。別冊宝島「僕たちの好きなガンダム『機動戦士Zガンダム』全エピソード徹底解析編」で今回の作品
    の筋を直前に予習して鑑賞。観客は満員だったし、過去2作品も観客が結構いた事から、Zガンダムの根強いフ
    ァンがいるという事なのでしょう。本シリーズは全編を通してみて非常に奥が深くて難しい感じがする。TVシリー
    ズを観ないといけないのかな?(そこまでする気はないが・・・)本作品は直前予習しても、難解な用語が幾つか
    出てきて、大筋はつかめても細かい事は分かり辛い。完全にかつての根強いファンを対象にしており、ガンダム自
    体に何も触れた事のない人が観てもまるでついていけれないと思う。一年戦争のキャラクターがブライト・カツ以
    外は最後に僅かにしか出てきただけで残念でもあった。一年戦争のガンダムは戦争の中でもアムロやホワイトベ
    ースのクルー達が結束していく様が描かれたが、Zガンダムはキャラクターがどんどん死んでいく絶望的な様を
    描いている。TVシリーズではカミーユが最後に精神崩壊するようだが(ここだけはDVDで確認したいところ)、本作
    品では異なっていた・・・劇場版の3部作をレンタルで一気に再見するには、エネルギーが必要。それよりZ⇒ZZの
    続編にあたる1988年の劇場版「逆襲のシャア」を再見してみようかな(これも難解だったが・・・)。

12. キング・コング KING KONG (1933年米)<4.0>     
 [監督]メリアン・C・クーパー、アーネスト・B・シュードサック
  [出演]フェイ・レイ、ロバート・アームストロング、ブルース・キャボット、フランク・ライチャー 
  [時間]100分
 [内容]南海の秘境にやってきた映画のロケ隊は、原住民から神と崇められる巨獣キング・コングを目にする。やがて
    コングは捕獲され、ニューヨークへ見世物として連れてこられるが……。
  [寸評]昨年12月に公開されたピーター・ジャクソン監督がリメイクした「キング・コング」のオリジナル作品。この作品を
    観てピーター・ジャクソン監督は映画監督を志し、リメイク作品を制作する事を生きがいにしたという。昨年公開の
    リメイク版は3時間と長いが、オリジナル版は100分でシンプルにまとめられている。コングとヒロインとの恋愛感情
    の描き方やコングと島の生物との戦いの数で大きく差が出ている。それにしてもこのオリジナル版、何と今から73
    年前の映画なのに、よくぞ、こんなに描けるものだ。コングの表情など笑ってしまう所もあるが、現在、鑑賞しても
    何ら違和感もなく、楽しめ、感銘してしまう。最近、書店等で名画のDVDが500円で販売されていて本作品を含め
    5枚(地上最大のショウ、シェーン、我等の生涯の最良の年、打撃王)買い集めてしまった。ダメモトで買ったとは
    いえ、問題なく観れました。一緒に観ていた一姫が「キング・コングはエッチだ!」と言っていた。キング・コングの
    お茶目な姿とヒロイン(フェイ・レイ)の色っぽい場面も出てきます。何はともあれ、本作品は偉大なる古典でしょう。

13. 子ぎつねヘレン (2005年日)<3.0>     
 [監督]河野圭太
  [出演]大沢たかお、松雪泰子、深澤嵐、小林涼子、田波涼子、藤村俊二
  [時間]108分
 [内容]春の北海道。カメラマンとして世界中を飛び回る母に置いていかれ、たった一人で東京から北海道の森の動
    物診療所に太一は預けられた。ある日、彼は一人ぼっちの子ぎつねと出会う。母ぎつねがいる様子はなく、太一
    は、その元気のない子ぎつねを放っておけずに、動物診療所へと連れ帰る。獣医の矢島はすぐに子ぎつねが目
    も耳も不自由な事に気づく。太一はまるでヘレン・ケラーのようなこの子ぎつねを“ヘレン”と名付け、その日から
    懸命にヘレンの世話をするのだった・・・。
  [寸評]写真家・エッセイストとしても活躍する獣医・竹田津実氏による目も耳も不自由な子ぎつね“ヘレン”の介護記
    録を綴ったエッセイ『子ぎつねヘレンがのこしたもの』を基に、ヘレンと一人の少年の交流として再構成し映画化し
    た作品。以前から注目もしていて、子供達の要望もあり、妻子と一緒に劇場で鑑賞。話は悪くない。妻も子供達も
    良かった、と言ってくれている。しかし、私はどうにも釈然としない感じが残る。北海道の自然は美しいが、時折、
    挿入されたCGや空想のシーンは子供向という事を意識しているのだろうが、意味がないと思う。人物の相関関係
    も途中まで分かりにくかった(何故、あっさり太一はあっさり診療所に泊めてもらえるのか?矢島と美鈴の関係
    は?)し、登場人物の口にする台詞にどうも重みがないし、太一とヘレンの触れ合いも何となく薄っぺらい。もっと
    ひとひねりできなかったかな、という出来だと思った。今回の評価は大甘です。

14. デイ・アフター・トゥモロー THE DAY AFTER TOMORROW (2004年米)<3.0>     
 [監督]ローランド・エメリッヒ
  [出演]デニス・クエイド、ジェイク・ギレンホール、イアン・ホルム、エミー・ロッサム、ケネス・ウェルシュ
  [時間]124分
 [内容]二酸化炭素の大量排出は依然として止まるところを知らず、それに伴う温暖化は日に日に深刻さを増してい
    た。南極の氷河を研究する古代気象学者のジャック・ホール教授は、自らの調査結果から地球の危機を予見し、
    科学者を集め緊急会合を開き地球規模の“スーパー・ストーム”が出現すると警告する。やがてそれは現実とな
    り、巨大な竜巻がLAを襲い、一方のニューヨークでは巨大な高波が街を呑み込もうとしていた。そこには、仲間
    達と高校生学力競技大会に来ていたジャックの息子サムもいた。ジャックはできるだけ多くの人命を助けるため
    そしてニューヨークで立ち往生したサムを救い出すため奔走するのだったが…。
  [寸評]会社では月1回、職場懇談会を開催している。3月末の時に「地球温暖化対応」が議題となり、その中で進行
    役のN君が本作品を観た事があるか?地球温暖化が進むと最後はどうなるか?という事から話が盛り上がり、
    結局、N君所有のDVDを関心がある人が回覧する事になった。地球温暖化により近い将来引き起こされる、とい
    う自然災害を壮大に描いている作品で、これは決してフィクションで片付ける事はできないだろう。地球資源の無
    駄使いを警鐘するテーマ性のある作品だ。「オペラ座の怪人」のクリスティーヌを演じたエミー・ロッサムが出演し
    ていたのは嬉しかったが、無理に彼女とサムのラブ・エピソードを交えたり、父と子の絆を描いたような感じもす
    る。最後は妙にハッピー・エンド的な感じがしたが、実際、そうではないんだよね。自由の女神のあの様は「猿の
    惑星」のラストを思い出させる。災害の怖さを映像を駆使して見せてくれるので、地球環境を考える上で鑑賞し
    ておくにはよいでしょう。

15. 名探偵コナン 探偵たちの鎮魂歌 (2006年日)<3.5>     
 [監督]山本泰一郎  
  [出演]<声>高山みなみ、山崎和佳奈、神谷明、茶風林、緒方賢一、林原めぐみ、山口勝平
  [時間]111分
 [内容]小五郎とコナン達は謎の依頼主から招待を受け、横浜へとやって来た。しかし男の罠にはまり、蘭や少年探
    偵団達は(本人達に気付かれないように)爆弾を仕掛けられてしまった。男の要求する事に小五郎とコナンは12
    時間に解決しなければならない。さもなければ、蘭達に仕掛けられた爆弾が爆発するという…。依頼主は電話越
    しで「工藤新一君」と呼びかけ、同様な依頼を受けた服部平次もコナンの正体を知っている男の陰謀かと懸念す
    る。依頼主の正体は?何を計画しているのか?
  [寸評]劇場版第10作目でオールスターキャストが豪華に集結している。妻子と一緒に公開初日に鑑賞。今回は依
    頼主が謎で、前半は事件がよく見えず、犯人の想定がつかない。そこを解明していく様はまずまず面白い。今回
    は、蘭が自らの危機感に気付かない状態ゆえ、真一への想いが描写されない。その点は、いつもより寂しい感じ
    もしたかな(ワンパターンではないのだが・・・)。最後の最後に、元太が爆弾が仕掛けられたフリーパスを取り忘
    れていた事から危機に陥るが、その前には警官は「数が一致していた」と言い、”その子”のカバンにペンキ付の
    フリーパスが入っていた事から、イマヒトツ釈然としなかったが、一姫が帰りの車の中で「お父さん・お母さん、
    ○○は怪盗キッドだよ・・・」と言った事でスッキリ解明した。一姫の方がしっかり深く観ているではないか!
    来年も第11作目が公開される予定。我が家は当面「コナン」「ドラえもん」「ポケモン」の鑑賞は恒例行事として
    継続しそうだ。

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