34.ミッション・トゥ・マーズ <3.0> 一覧表へ
[内容]2020年、人類は火星の有人着陸に成功。しかし、探査隊から連絡が途絶え、第2ミッション・チームが救援に。
火星にたどり着いた彼らが見たものは・・・
[寸評]この映画は「2001年宇宙の旅」「コンタクト」等の影響を受けている。そういう面で火星や宇宙ステーション等を
綺麗に描かれていても新鮮味はなかった。物語は友情・夫婦愛・宇宙船でのダンスシーン等が描かれるが、中盤に
第2ミッション・チームが火星に苦労してたどり着いて以降、テンションが下がったような感じ。知的生命体(火星人?)
は何か可愛らしかったな。
35.アフリカの女王 <4.0>
[内容]第一次世界大戦下のドイツ領東アフリカが舞台。おんぼろ蒸気船「アフリカの女王」の飲んだくれの船長チャー
リーのところに、ドイツの砲艦に村を砲撃され、宣教師の兄がショック死して独りぼっちになった妹ローズが、復讐する
話を持ち掛ける。戦争にも無関心な船長を何とか説き伏せるローズ。2人で船旅を続けていくが・・・
[寸評]全体の8割強はハンフリー・ボガードとキャサリン・ヘップバーンの2人芝居。2人のやり取り・葛藤が大変うまく
表現されていて見応えがある。船から観たアフリカの情景も良く、旅を体感させてくれた。
36.トラフィック <5.0>
[内容]アメリカの裏社会に根深く浸透し、巨大な陰の経済を形成する麻薬密売ルート。アメリカとメキシコを結ぶ巨大な
麻薬組織’トラフィック’を巡って、様々な欲望や陰謀に満ちた事件が繰り広げられる。麻薬撲滅運動に情熱を燃やす判
事や麻薬王の妊娠中の妻などを中心に3つの物語が巧みに交錯されていく。
[寸評]この映画は素晴らしい!観る価値大!第73回(2000年)アカデミー賞で5部門受賞しているだけの事はある。
麻薬を通して、アメリカの裏側の社会を鋭く描写しており、時間と共にグイグイ引きこまれた衝撃的な作品。凄く社会勉強
をした感じ。助演男優賞を受賞したベニチオ・デル・トロは赤井秀和に似ていません?冗談はさておき、マイケル・ダグ
ラス、彼の実生活の新妻のキャサリン・ゼタ=ジョーンズ等皆迫真の演技をみせており、私の本年の傑作5傑に入る事は
間違いなし!
37.インサイダー <4.0>
[内容]アメリカの硬派報道番組「60ミニッツ」の製作者バーグマンは大手たばこ会社:B&W社の研究所での不正を嗅ぎ付
けて、B&W社の元役員で解雇されたばかりのワイガンドに接触するが、彼は守秘契約の下、内に不正の事実を秘めな
がら口を割ろうとしない。そんなワイガンドと家族に口封じをするための圧力が・・・
[寸評]この映画の会社名・人物名は全て実名であるから、公開にあたっては、かなりイザコザがあっただろう。企業の社
会的使命、報道・言論のあり方、個人の信念の貫き方等、色々なテーマがつまっており、中身の濃いズシリとくる作品
である。久しぶりに観た実力俳優のアル・パチーノ、「グラディエーター」でオスカーを獲得したラッセル・クロウの豪華
競演。ワイガンドの妻がB&W社を解雇されて転居した(それでも良い家だけど)時に文句をいいまくるところ、圧力に屈
して彼から去ってしまったところはワイガンドに同情してしまったが、人間、恐怖にさらされたり、現状から落ちた生活に
なると、そうなってしまうのが常かな?
38.事件 <3.5>
[内容] スナック経営者のハツ子が遺体で発見され、犯人として19歳の宏が逮捕された。彼はハツ子の妹・ヨシ子と同棲
しており、ヨシ子は妊娠3ケ月の身重であった。裁判の進行と共に、複雑に絡んだ男女の愛憎が克明にあぶり出されて
いく・・・
[寸評]いわゆる男女・姉妹の愛憎のドロドロもの。いやー怖い怖い!本作品は1978年の作品だが、出演者は超豪華
布陣。松坂慶子・大竹しのぶ・永島敏行・丹波哲郎・渡瀬恒彦・乙羽信子等々。実は一番したたか女であったヨシエを
演じた大竹しのぶ。私が子供の頃はファミリードラマで健気な若い娘さんを演じていた印象が強いが、本作品といい昨
年観た「黒い家」といい、アクの強い役をうまく演じている。演技なのだが、これって本当は彼女の地なのかな、なんて
思ってしまう・・・
39.英雄の条件 <4.0>
[内容] 数々の勲章を手にした海軍大佐が中東のイエメン米国大使館が暴徒達に襲撃されているため、大使一家の
救出命令を受けて現地に赴く。大使一家を救出したものの、凄まじい襲撃を受け、部下3人を失った大佐は民衆が発砲
しているのを目にしたため、救出隊に発砲命令を下す。その結果、83名の死者が発生。彼の行為は殺人罪では?と糾弾
される。大佐はベトナム戦争時の戦友に弁護を依頼し、法廷で行為の正当性が争われる・・・
[寸評]男同士の熱き友情のドラマ。それをトミー・リー・ジョーンズとサミュエル・L・ジャクソンが演じているのだから、見
応えがある。一つの行為が攻撃か防衛か、英雄か殺人者なのか、真剣に考えさせられる。国家の名誉にこだわり、一人
の人生など、どうでも良いと考える補佐官、命を救ってもらいながら自己防衛のため、偽証する大使(一家)には観ている
間、腹立ってしようがなかったが、最後には天罰が下った・・・。内容的には非常に重いテーマを扱った作品でしょう。
40.マーヴェリック <3.5>
[内容] 米国のTVシリーズの映画化作品。詐欺師のマーヴェリックは、美人詐欺師のアナベル、保安官のゼインとポー
カーで場を居合わせた事から、しがらみが起こり、色々な紆余曲折を得て、大ポーカー大会へ出場するのだが・・・
[寸評]西部劇コメディで、場面場面の景色のいい事。「リーサル・ウェポン」を観ていない私にはメル・ギブソンのコミカル
な演技・口調は新鮮だった。そしてジョディ・フォスターのセクシーで可愛らしい事。最後のシーン・途中の所々の展開に
理解しきれていない部分があったが、コミカルに楽しませてもらいました。