27.ケイゾク/映画〜Beautiful Dreamer <1.0>          一覧表へ
 [内容]15年前に客船が沈没し一組の夫婦だけが死亡した。その娘が生存者を無人島に招待したので、捜査1課も
  同行する。島では次々に殺人事件が発生する・・・
 [寸評]本年のワースト作品か。これ以上、下の作品は観たくない。TVの連続ドラマで馴染みのある中谷美紀や小雪
  が出ているので、と思って興味半分で観たのだが、わけわからん駄作であった。TVシリーズを観ていた人には、どう
  うつったか分かりませんが・・・「踊る大捜査線」「あぶない刑事」はTVを観ていなくても、それなりに楽しめたけどな。
  中谷美紀の、すっとぽげた演技が少しおもしろかったぐらい・・・。

28.スペーストラベラーズ <3.5>
 [内容]閉店間際の銀行に3人の銀行強盗が押し入るが、彼らの計画は次々に裏目に出て、たちまち銀行は警察に
  包囲されてしまう。そこで犯人は人質を犯人に仕立て上げるが・・・
 [寸評]3人の強盗は幼なじみで極悪の人間でなく、憧れの地に旅をしたくて、軽く失敬していこう・・・という気から
  大事件となってしまう。冒頭にアニメのスペーストラベラーズが出てくるので、隣のビデオと借り間違えたのかと
  思った。悪い人間でない強盗ゆえ、人質と妙に仲良くなってしまうところが、おもしろい。最後は物悲しい結末とな
  ってしまったが、根は善人でも、やはり悪い事はしてはいけない、という事ですね。浜田雅功演じた役もマヌケだった。
  「僕は君のために死ねる」と行員の女性全てを口説き、一人真に受けてくれた婚約者をさっさと置いてトンズラしてしま
  うんだから。

29.ハンニバル <3.5>                        
 [内容]レクター博士によって顔を潰された大富豪メイスンが復讐計画を開始。発砲事件の指揮でミスをおかし、責められ
  ていたFBI捜査官クラリスを利用して、博士を罠に仕掛けていく。一方、博士はイタリアで優雅な逃亡生活を送っていたの
  だが・・・沈黙を破る時が・・・
 [寸評]前作「羊たちの沈黙」をおさらいして、この映画にのぞんだ。前作は博士はミステリーな部分が多かったが、タイトル
  の通り、この映画では博士が前面に出てくる。やはり、こんな凶悪犯だったんだ・・という感じ。最後の晩餐シーンは結構
  強烈でしたね。(前にカップルが座っていて、彼女が彼氏に雄たけびをあげて抱きついていったのが印象的)
  クラリス役のジュリアン・ムーアはJ・フォスターに比べて遜色なかった気がするし、セクシーで良かったと思う。只、前作に
  比べてクラリスの存在感が薄いので、ドラマの厚み・盛り上がりに今ひとつ欠けたのではないかと思う。

30.ミュージック・オブ・ハート <3.5>                 一覧表へ
  [内容]夫に愛人のもとに去られたロベルタは傷心のまま2人の息子を連れてニューヨークへ。彼女の特技であるバイオ
   リンの腕を生かして、小学校のバイオリン教室の臨時教員を行う事になる。音楽の喜びを生徒達に教え、10年間で1,400
   人の生徒を指導する。ところが、市の教育委員会の予算削減方針でロベルタの教室は打ち切りになる指示が・・・そこで
   ロベルタは・・・
  [寸評]女性の強い面・弱い面が巧みに描かれている。市の指示に屈せず、同志で策を練って、カーネギーホールで演奏
   会を決行する強さには恐れ入ります。(ちなみにロベルタは実在の人物です)名バイオリニストのパールマン迄出てきて
   ビックリした。もう少し、生徒との交流模様にウエイトをさくと厚いドラマになった気がする。メリルストリーブって、かなり太
   ったような気がするのは私の気のせい?

31.俺たちに明日はない <3.5>
  [内容]1930年代、ふとした事から出会ったボニーとクライドは銀行強盗を重ねる。自動車泥棒のモスやクライドの兄夫婦
  も加わり、逃避行生活を続ける。警察は彼らを逮捕しようとやっきになっていた・・・
  [寸評]この映画の原題は"BONNIE AND CLYDE"だから、邦題を付けた人のセンスは大したものだと思う。明日なき逃避
   行生活を続ける彼らを、そんな極悪人としてでなく、人間味を十分引き出して描かれている。ボニーの「銀行を襲った当初
   は世界征服している気分だったが、結局は逃げるだけ・・・」というセリフが妙に説得力がある。最後の蜂の巣状態は「もう
   やめてやってくれ・・・」という感じ。蜂の巣状態にさせる伏線をひいたモスの父親の行動もわかるが。

32.ボーン・コレクター <4.0>
  [内容]鑑識能力に秀でたライム刑事は落盤事故により全身麻痺となる。そんな彼の手足となって悪質な猟奇殺人事件
   に立ち向かう女性警官のアメリア。2人を挑発する犯人とは・・・
  [寸評]観ている方も犯人像は最後までわからず楽しめた。AかなBかななんて思ったが、全然違っていた。デンゼル・ワ
  シントン出演の映画を久しぶりに観たが、寝たきりの状況で事件を追及する役を演じたのだが、存在感が、とても大きかっ
  たのはさすが。

33.12人の優しい日本人 <4.0>
  [内容]1957年の米国映画「十二人の怒れる男」を基に、三谷幸喜が脚本を書いた作品。日本にも陪審制度がある、という
  仮定の基、12人の陪審員が、ある事件の有罪・無罪について激しく議論を交わす・・・
  [寸評]三谷節がよく出ていて楽しめた。12人の個性がうまく表現されている。人間の意見というものは状況・気力によって
  ぐらぐら動くものなんだ。その時の個人の生活環境が影響される部分もあり、的を得ている。有罪・無罪か分からない女性
  陪審員が「ムーザイ」と発言するところ等、お笑い要素も高い。6月に公開される三谷監督の「みんなのいえ」を非常に楽し
  みにしている。