愛知県碧南市 昭和の雰囲気残る「衣浦温泉街」に春が来る 桜を見つけてみよう
<風前の灯火に危機感が募る。このまま、この素晴らしき世界を消失させてはいけない!きっとまた春はやって来ると、桜は教えてくれる> 新川にある衣浦温泉は昭和30年代に一大歓楽街を形成し、たくさんの観光客がが訪れた歴史がある。高台下がすぐ海という地形条件で、遠く知多の風景が眺められる風光明媚な場所だったと聞いた。 一変したのは、伊勢湾台風以後に海が埋め立てられてから。以後、急速に衰え、旅館・飲食店・土産物屋の多くが廃業し、今は数軒の店が在るのみ。 かつての海岸線に桜の花が咲く。灯される事のない雪洞の淋しさもどこへやら。 春を伝える桜の花に、往時の賑わいにも似た活気を垣間見る。
<昭和の匂いを探して隠れた桜に辿り着く。旅館の玄関前、奥まった場所にある桜。賑やかな時代、この桜の咲く姿を多くの人が見たのだろうか> この衣浦温泉は、良き昭和の時代を求めるものにとっては、恰好の探検ゾーンだ。今の清潔感はあるが無機質なリゾートとは違い、 旅館や料亭に人間味があった時代の雰囲気が未だ衣浦温泉には残っている。旅館や料亭に挟まれた路地を迷い、見えてきた桜色。 一本の桜が旅館玄関前で花を咲かせていた。周りの建物と同じくらい高さがある。立派な桜だけれど、今見る人はいない。実に勿体ない。
大浜港の入口に掛かる「大浜港橋」北から始まり、碧南市の隣、高浜市の「・かわら美術館」まで通じるサイクリングロード。自らの足で漕ぐ自転車で、大浜から高浜まで30分かからない事は、案外知られていない。 昨今の環境問題に配慮し、自動車使用を控える人々に好評を得ているサイクリングロード。 だがその環境保護急進派ともいえる人々は、エネルギッシュな人が多く、その巡航スピードは年々高まりつつある。 サイクリングロードの傍らに自然発生した草花が群生している。忙しない世の中、もっとスローに自転車を漕いでも良いのではと思うのだが、どうだろうか?
< text • photo by heboto >