愛知県碧南市 道こそ文化の始まりかも 私だけの「美しい道」を見つける愉しみ

碧南市大浜北部へようこそ!

大浜歩きたい道

絵になる眺めの道を探して大浜を歩く きっとお気に入りの道がどこかに

黒壁が続き、御殿のような屋根が見える

<堀川橋から北へ向かう通りを「蓮如街道」と呼ぶ。昔はこの道を通って西端・応仁寺で行われる「蓮如忌」へ行くことが人々の楽しみだった。北へ進み、ふと振り返れば、遙か彼方の火力発電所の煙突。それはそれで美しい> 堀川でいちばん情緒溢れる橋、堀川橋を北へと向かう通り。名を「蓮如街道」という。 西端・応仁寺の「蓮如忌」へ向かう道であったことから名が付いたが、おそらく明治以後の事だろう。 付近に住む婦人が、「昔はこの道を通って蓮如さんに行った。いまじゃ、いけないけどね」と話す。現在では道は分断され、西端へ辿り着く事は出来ないが、かつては水門橋を通って浜尾、明治橋を経て西端へ入った。 今は並行して走る西の大浜街道とは対照的に、実に静かな通り。風雪を経た感のある蔵、黒壁、斑瓦の屋敷と賑わいを見せた時代の名残が未だ残る。 北へ進み、坂となる位置で後ろを振り返ってみた。賑わい後のほんのり寂しい感じが好きな人には堪らない情景。遙か遠くには埋め立て地の火力発電所が見える。 今と昔が重なる…それはそれで美しいといえるかも。

歩行者道路の標識、向こうに赤い屋根

<絶妙な道の曲がり…。現代と過去の道、決定的な違いは道の湾曲にある。ただ効率ばかり求める現代の道路設計に苦言。長い年月が創り出した道の魅力は一朝一夕には成し得ない> 幼い頃より過ごした街が、どこにでもある街へと変わり行き、言い知れぬ寂しさを覚える。 規格化された街は誰か住もうとも、その存在を無個性にしてしまう。 古い町並みが多く、開発の遅れた大浜にも、その波が押し寄せる日はもう来ているかも知れない。 子供が押し寄せる駄菓子屋「丸亀屋」から、少し東へ行った場所に立つ歩行者専用道路を示す標識。 先には美しい湾曲を見せる道が続いている。奥には正方形の構造、赤い瓦を使った宝形造りの屋根を持つ「カネ由商店」の事務所。かつては岡崎信用金庫の建物だった。 道の美しさに魅せられ、先を進めば、遠山書院。向かいには「再生病院」と右書きされた白文字。 道の湾曲と付随する建造物の面白さ。この道を通れば、百聞は一見にしかずである。

ヘボト自画像ヘボトの「如是我聞(にょぜがもん)」

石垣で出来ているドブ

「未だ残る石垣の溝」

最近はどこも下水道が施設され、生活排水を流すドブは消えてしまった。 それは古い大浜といえども、またしかりである。私が子供時分は、まだ排水といえども水質は比較的良く、無知なのか、ドブの中に入って遊ぶ子供もたくさんいた。 台風が通過した次の日などは、濁流が押し寄せ、鮒や鯉が何十匹単位で捕獲できた思い出がある。また地震の後に逆流するドブを見て自然現象を理解したものである。 碧南駅近くの中町には、未だ石垣の残るドブが残されている。水量は微かだが、ちゃんと排水路としての役割を担う。 末端の音羽横断橋下では木板の水門があり、なかなかの風情なのが面白い。

< text • photo by heboto >


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