愛知県碧南市 センチメンタルな一人旅のはじまり 「碧南駅」に降り立つ私がいた

碧南市大浜北部へようこそ!

碧南駅 (へきなんえき)

大浜の玄関口である碧南駅 哀愁を誘う雰囲気に「ひとり旅」を期待する

碧南駅の駅舎

<大正3年(1914)2月5日に三河鉄道の駅「大濱湊停車場」として開業。昭和29年(1954)5月に「碧南駅」と改称する。最盛期には駅前ロータリーにも各地へ向かうたくさんのバスが並び、交通の要所として賑わいを見せていた> 大浜の玄関口である名古屋鉄道三河線「碧南駅」。惜しくも平成17年(2005)8月25日の午前、無人駅となってしまった。 開業以来、91年後の出来事である。三河鉄道開業時に南の終着駅として当時、1日10便が運行され、北の終着駅である刈谷までの運賃は26銭。 昭和19年(1944)に起きた東南海地震により駅舎が倒壊、現在の駅舎は2代目。 昭和29年(1954)5月に「碧南駅」と改称。公共交通機関全盛の時代でもあり、名古屋へ向かう直通バス等が駅前ロータリーに並び賑わいを見せた。 今や寂しい場所となった碧南駅。故にセンチメンタルな旅情を誘う雰囲気が漂い、どこか枯れた感を魅せる大浜にとって相応しい駅となったのかも知れない。

駅前の売店

<ひとり感傷的な旅行にピッタリな雰囲気を持つ売店。碧南駅前ロータリーで長年に渡り営業する「角谷商店」。店内は商品が壁一面に陳列され、声はすれども店番の女性の姿は見えず。隣の「軽食」暖簾も気になるが、店内で地元製造のおせんべいを買う> 碧南駅を出て右手にすぐある売店「角谷商店」。昭和30年代を感じさせる色彩の外壁、”た・ば・こ”と人文字ずつ書かれた赤色の看板が人目を惹く。 同じ棟にある「軽食」の暖簾にも懐古的な魅力が漂う。引き戸を開けて売店内に入れば、驚く。 「いらっしゃ~い」の声はすれど、姿は見えない。壁となる商品の棚、膝前に並ぶ商品に身動きがとれなくなる。 地元製造の「姿焼き」(カズヨシ・12枚入り)の煎餅と瓶入り200ミリリットルのペプシコーラを買う。 懐かしさを味わう組み合わせだ。この角谷商店は「リ・サイクルタウン」の受付場所にも指定されていて、申請さえすれば、黄色い自転車の利用も時間指定内の範囲で出来る。

ヘボト自画像ヘボトの「如是我聞(にょぜがもん)」

商店街紹介の絵図

「駅前通り商店街は面白い」

碧南駅の西、臨海公園通りの文字を掲げられたゲートが見える。 一方通行路である通りを西へ向かうと、外灯の端々に絵手紙が貼り付けてある事に気づく。 読み返せば、日々感じた事柄を思いのまま言葉に書き綴っている。次は何かと期待を抱く。 これは通りを歩く人々に楽しんでもらおうという「駅前通り商店街」の人々が仕掛けたもの。 通りの中間地点にある駐車場で面白い看板を発見。 「写真好きな…」等のキャッチフレーズを各店が掲げ、デフォルメした店の絵が添えてある。 一見して駅前通り商店街にどんな店があるのか、すぐ把握できる。気になるお店を見つけたら、ぜひとも訪れてみよう。

< text • photo by heboto >


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