愛知県碧南市 先人達の築いた歴史は全てここから始まる 「湊橋」を訪ねる

碧南市大浜北部へようこそ!

湊橋 (みなとばし)

大浜街道の起点としてある「湊橋」 大浜風情を最も愉しめる場所として

湊橋北交差点

<大浜街道の起点である湊橋は、かつて大浜の中心であった場所。どの方向を向いても歴史的建造物を見てとれる。港橋北交差点角にある旧「角谷大十商店」店舗は賑やかな時代の大浜を物語る貴重な建物。大浜を知るには先ず湊橋から歩く事をお勧めする> 湊橋は大浜を象徴する橋。名古屋市の鳴海までの大浜街道、岡崎矢作橋西までの岡崎街道は、この湊橋から始まる。現在の橋は昭和54年(1979)に改築されたもの。 橋の北岸にある「港橋北」交差点には、角に白亜の洋風建築、旧「碧海信用金庫」の建物。そして黒壁の日本建築「角谷大十商店」がある。 安永元年(1772)創業の愛知県下における漬物業の草分け的存在であったが、惜しくも昭和60年(1985)に廃業する。 この角谷大十商店の店先に注目。歩道との段差は、明治期よりの地面高の移り変わりを示すものである。

角谷大十商店の軒先

<大浜の歩んできた時代を知る堀川岸の蔵。美しい帆船の往来、半田への渡船に乗る人々、伊勢湾台風の凄惨な現場など、この場所でずっと大浜の人々の営みを見守り続けてきた。往時の港町風情が失われつつある今、将来に渡って残して頂きたい建造物である> 角谷大十商店から堀川の川岸を西へ行くと見えてくる蔵がある。この蔵は、大浜が海運で栄えた時代から存在していたもの。 護岸が石垣で成されていた時代、美しい帆船が行き来していた時代である。 昭和34年(1959)の伊勢湾台風時には、多くの船が岸に乗り上げ家屋を破壊したが、幸にも倒壊を免れている。 伊勢湾台風の被害を伝える写真には、この蔵の直前で漁船が止まる光景を写したものがある。 蔵の詳細を見る。上1つ下2つの窓は共に鉄の扉。ひさしの付け根部分には白と黒が交互に現れる紋様が付けられる。 白い壁には、堀川水面の照り返しが反射して波模様が現れた。実に美しい蔵である。

ヘボト自画像ヘボトの「如是我聞(にょぜがもん)」

夜道に灯る鰻屋の看板

「漁村の香り残る地域」

港橋北交差点から川岸を西へ行く。「丸由米穀店」を通り越してすぐに右折する。薄暗く狭い道となる。 甘い匂いのする「丸繁製菓」横を通り過ぎ先を進むと、瓦葺き黒壁木造の家屋からぶら下がる”たばこ”の赤い看板。モルタル造りの懐かしい店舗。 優しいおばあちゃんが、うつらうつらと店番でもしている姿を想像させる様な優しい雰囲気。 人一人がやっと通れる幅の小道をいくつか発見。どれも西の方角へと進んでいる。みな、かつての海岸線へ出る道だ。 海はなくなってしまったが、なぜか今でも潮の香りがするのは、とても不思議。 遠き波音が何処かから聞こえてくる…そんな錯覚を起こしそうになる。

< text • photo by heboto >


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