愛知県碧南市 伏見屋新田の完成と共に寛文6年(1666)に創建された稲荷神社

碧南の祭へ行こう!

伏見の稲荷神社

隠れたお狐さんを探すには良い日 「はたしてどこにいる?」と探す愉しみ

拝殿内で祈祷する氏子達

<不思議な神社。「稲荷神社」というからにはお稲荷さんを祀るはずなのに、狐像の姿は一向に姿を見せてくれない。長い参道を歩けば、祭礼を表す旗が天高く舞い、参拝者を迎えてくれる。砂利を踏みしめる音から次第に囃子を奏でる笛の音が重なり出すと、静かな祭が待っていた> 特徴的な長い参道には、ヒラヒラと6本の幟が風に舞う。今日は祭だというのに、境内は物静か。露店は3軒ほど。 キャンディーショップに綿菓子屋、スーパーフライドポテト。午前中ということもあり、店先に足を止める人はいない。 北にある公民館の広場には、なにやら土俵のようなものが設えられていた。碧南では珍しい。 ここ以外では、松江の秋葉神社で見かけるくらい。ゴロゴロと石臼を引くような音がしてきた。 子供が手洗いの鉢を回していた。苔むし、古そうな鉢。角が丸くなっているのは、長い年月、子供達に回されてきたせいだろう。 鉢と言えば、この神社には石造物が多い。参道から歩けば、これでもかと灯籠が出迎えてくれる。 その灯籠のいくつかには、炎を模した紋様、さらに側面には!

ヘボト自画像ヘボトの「踊躍歓喜(ゆやくかんき)」

凛とする雰囲気の本殿内

「弁天さんも見る」

伏見の稲荷神社から北へ行った県道沿いの敷地に一本松が見えてくる。 もとは伏見の名主「市古家」の屋敷神であった「弁財天」である。 普段は閉ざされている表扉が、祭礼時にはオープンされて内部の様子を伺うことが出来る。しかし現れるのは天井にピッタリ着くほどの高さを持つ巨大な厨子。 長い年月を経て黒く変化した表面は、歴史の持つ重みを伝える。迫力ある立方体が鎮座する光景は、なんとも迫力あるものだ。 厨子の上面には丸い鏡が備えられ、蛇腹式の扉が備え付けられているが、固く扉が閉ざされている事は誠に残念。だが、この巨大な厨子を見るだけでも、なかにはどんな弁天さんが鎮座しているかと想像力を駆り立てられる、 この光景、ぜひ一見の程を。(記事内容・2003年10月12日)

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