えっ? 3号機!?

 私のクリオも夫のプントもとても好調です。オープンであるプントは楽しくてみんなにもウケがいいし、クリオは地味ではあるけれど「ああ〜もう全然飽きないっ!ますます馴染んでくるわぁ」としみじみ感じております。
 
 さて、そんな平和な日々の中、クルマ関連のお友達が急速に増えたこともあり、最近はイベントやオフ会などに頻繁に出向くようになりました。そのような場所では、普通まずはお目にかかれないレアなクルマをお持ちの方々ともお会いします。そういう方々はたいてい複数の珍しいクルマをお持ちで、いつもワクワクしながら愛車を観察させていただいたり、試乗させていただいたり。それはそれはとても楽しいひとときです。が、ちょっとその刺激が強すぎたのでしょうか・・・いつの間にやら我が家は、プントやクリオとは別に、“趣味車”となる3台めのクルマをネットで検索するのが日課になっていたのでした・・・。
 
 まだたくさん残っている家のローンの存在を心の片隅に重〜く感じながらも、夫婦でパソコンの画面を覗きます。私達の希望は小さめでノーマルなままのMT車。やっぱりMTの欧州車が一台は欲しいという夫の強い要望があり、なおかつ私がMTの運転を練習するのにもちょうどいいクルマということで、中古車をあれこれ見ていました。最初は、買うとしてもどうせずっと先のことだから・・・と気軽な気持ちだったのですが、「あ、コレいいな」と思うものが出てくると、つい真剣に悩んだり迷ったりしてしまいます。候補にあがったのは、Y10、サンク、FIAT126、AX、そしてパンダ。実際、お店まで見に行ったものもあります。でも、どれも10年以上前のものだし、普段の生活はプントとクリオで十分事足りているので、本当に自分達の希望に合っているかどうか、腰を据えてじっくり考えることにしました。 


 さてそんな中、たまたまパンダに関わりのあるイベントに続けて参加することがありました。伊那で毎年行われるフィアットフェスタと、チンクエチェント博物館主催のパンダ展やパンダポーリ。パンダオーナーさんのお知り合いも増え、かつてパンダに乗っていた夫は特に嬉しそう。いくつか試乗させていただく機会があり、どのパンダもそれぞれに楽しさがあって元気に走ってくれます。パンダオーナーさん達の手によって作られた同人誌「パンダの本」もしっかりゲットして、毎晩のようにページをめくっていました。こうして「パンダってやっぱりいいな」という気持ちがじわじわと・・・。今思い返すと、これはパンダに導かれたとも言いたくなるような数ヶ月だった気がします。
 
 たぶんこの事が決定的だったと思うのですが、いつもお邪魔させていただくあるオフ会でパンダを試乗させていただいた時、ちょっとだけ私も運転にトライしてみようということになりました。MTは全く自信がなく、以前に何度か夫のパンダで練習した時もみじめなものでした。だから当然すぐにエンストしてハイ終わり!となってしまうだろうと予想してました。ところがなぜだかこの時は、スムーズにとはとても言えませんが、何とか途中で止まることなく元の場所へたどり着くことができました。とにかく運転することに必死で、パンダの楽しさを味わう余裕などほとんどなかったのですが、ほんの少しの距離でもパンダを動かせたんだという嬉しさが後からこみあげてきました。まるで教習所で習いはじめたばかりの生徒のようで、自分でも笑っちゃいますけど・・・。こんなふうにパンダの株はたちまち急上昇となったわけです。