愛蔵盤級 | 管弦楽曲 | ||||||||||||||||||||||||||||||
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商品番号:JPCD−1002 | EMI ステレオ | ||||||||||||||||||||||||||||||
解説 | |||||||||||||||||||||||||||||||
全体に控え目な印象の音像表現であるが、一つ一つの項目を聴きとっていくと、充分に考え抜かれた手堅いオーケストラサウンドであるということが判る。 マルチマイクでの収録であるが、音像は各楽器を自然なバランスでまとめた好感の持てる仕上がりであり、ホールの空気感や残響成分も適度に捉えられている。Tuttiでのffも、力みのない伸びやかな音像で処理されており、音圧的に窮屈になったり音質が耳障りになることもない。ステージレイアウトも各セクションが過不足なく描かれており、曖昧にならずにあるべき所に定位している。こうした良好なステージレイアウトによって、オーケストラの奥行も深まっていると評価できる。 一方、ダイナミックレンジでの物足りなさは否めず、この時代のオーケストラ録音であればもっと積極的なアプローチが可能であったと思われる。安全圏を狙いすぎたことが、全体の迫力を損なう結果となっている。 エンジニアの若林氏と及川氏は、録音・音響界の草分け的存在で、オーディオ誌ではお馴染みの両名である。彼らの残した録音は、これ自体がエンジニアの教科書的な存在となるため、じっくりと聴いてみる価値がある。 |
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愛蔵盤級 |