愛蔵盤級 | 交響曲 | ||||||||||||||||||||||||||||
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商品番号:419 604−2 | グラモフォン ステレオ | ||||||||||||||||||||||||||||
解説 | |||||||||||||||||||||||||||||
オーケストライメージは良好で、各楽器のリアリティとステージレイアウトもバランスよくまとまっている。音像はやや小さな印象を与えるが、大きなマイナスではない。しかし、音のまとまりが良すぎて迫力に欠けるというのが素直な感想である。 当時であればライヴレコーディングが主流であったバーンスタインが、珍しくセッション録音を行なった。どこを切り取っても妥協のない、一瞬の緩みもない演奏を展開している。一方録音側は、どこを切り取っても破綻のない、終始安全圏を保った内容である。こうしたことが、演奏の積極性に反して音が眼前に迫ってこない理由かもしれない。 上品にまとまった各楽器の音像は、互いに干渉することもなく明瞭に捉えられているが、リアリティから見ると一歩後退した感があるのは否めない。 1楽章の展開部、フルオーケストラのTuttiが最強音に達しても、金管と弦セクションのバランスは崩れない。本来ならば金管によってかき消されてしまう音量にいたっても、弦のパッセージが手に取るように聴こえてくる。このようなマイクによるピックアップされた音像が、かえってオーケストラの生々しさを失わせる原因になっているのである。 バーンスタインの演奏は、美しく苦渋に満ちた極限の表現である。ニューヨークPoの人間業ではない完璧な演奏も、聴くたびに鳥肌が立つ。この演奏を完璧な音で捉えようとした当時のエンジニアたちの、この判断は間違ってはいなかったと思う。 |
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愛蔵盤級 |