文化財級 | 交響曲 | ||||||||||||||||||||||||||||||
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商品番号:462 905−2 | フィリップス ステレオ | ||||||||||||||||||||||||||||||
解説 | |||||||||||||||||||||||||||||||
放送用の実況録音のため、どこを切り取ってみても自然なバランスと雰囲気を持っている。この演奏のあまりの反響の大きさのため、急遽リリースされたと言われている。セッションライブではないため、あくまで演奏会の記録としての価値のほうが高いと思うが、この水準なら掛け値なしで評価することができる。 客席の気配が切り落とされずに残っているため、空気感は抜群である。その反面、その気配がノイズとして認識されるため、SNの良い録音とは言いがたい。ライブの生々しさが良いのか、セッションの完成度が良いのか、リスナーの好みに分かれるところではあるが、最近のレコーディングがほとんどライブであることから、こうした音作りは避けられないのが現状だろう。 マイクセッティングはオケに近く、楽器の音は明確だが全体像が広がらないため、オーケストライメージは団子状態といってよい。しかし、それが本来のオーケストラの響きとも言え、まったく作為のない自然な音像表現だと理解すれば、十分共感できる。 ウィーン・フィルが時折バランスを欠き、またアンサンブルが乱れている様が面白い。ゲルギエフの手中にはまった瞬間である。 |
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文化財級 |