愛蔵盤級 | 管弦楽曲 | ||||||||||||||||||||||||||||
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商品番号:CD−80085 | テラーク ステレオ | ||||||||||||||||||||||||||||
解説 | |||||||||||||||||||||||||||||
良質なデジタル録音である。ppからffにいたるまで、オーケストラの響きは濁ることなく伸びやかに広がる。ステージレイアウトは自然体であり、各楽器の定位や実存感はマルチマイクでの収録ではなかなか得ることのできない仕上がりである。また、2曲目「カタコンベ付近の松」でのトランペット・ソロは格別に美しい音像表現であり、この録音の評価の大半を決定付けたポイントである。 終曲のクレッシェンドはとても大きなダイナミックレンジが確保されていて、ブラスセクションの別働隊(バンダ)がとても効果的に表現されている。2チャンネルステレオでは、他に聴くことのできない成功例だといえる。 テラークが標榜するワンポイント収録は、低域がどっぷりと鳴ってはいるがオーケストラが貧弱に聴こえることが多く、相当なオーディオシステムでないと、その真価は聴き取れないと言われている。確かにそうした傾向は避けがたく、他のレーベルと比べると、どうしてもボリュームを上げて聴こうとしてしまう。しかし、表面的な迫力や部分的なダイナミックレンジをつまみ食いするような聴き方をしなければ、中級のオーディオシステムでも十分に楽しめるはずだ。 実際のコンサートホールで聴くオーケストライメージではないが、オーディオ再生の中では充分にホールの雰囲気を感じることができる。この録音は、そうした意味からも、華やかなオーケストラサウンドに酔いしれるために聴くのではなく、テラークの良質なステージレイアウトや控えめなリアリティを聴き取りながら楽しむことになるだろう。 |
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愛蔵盤級 |